2024.07.03
こんにちは、ファイブスプリングスです。
Yahoo!ショッピングでは、2024年3月28日からすべてのストアにソーシャルギフト機能が提供されています。
ギフト商品の売上アップを見込める新機能ですが、「利用方法や活用方法がイマイチわからない」「そもそもソーシャルギフトって何?」と疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回はYahoo!ショッピングのソーシャルギフト機能について、その概要や導入のメリットから、具体的な利用方法や活用ポイントまで詳しく解説します。
ソーシャルギフト機能を利用する際の注意点についてもあわせて解説するため、Yahoo!ショッピングのソーシャルギフト機能を活用したい方はぜひ最後までご覧ください。
【本記事でわかること】
◎Yahoo!ショッピングでのソーシャルギフト機能の基本的な使い方
◎ソーシャルギフト機能を活用するための具体的なポイント
◎ソーシャルギフト機能を利用する際の注意点
目次
Yahoo!ショッピングのソーシャルギフト機能とは
ソーシャルギフト機能とは、贈り主が相手の住所を知らなくてもギフトを送ることができる機能のことです。
配送先の情報はギフトの受け取り側が自身で入力する仕組みのため、贈り主は商品を選んだ後にLINEやメールなどで「住所入力専用ページURL」を相手に共有するだけで手軽にギフトを贈ることができます。
Yahoo!ショッピングでは、ストアがソーシャルギフトの設定をおこなうことで商品ページに「ギフトで贈る」ボタンが表示させることが可能です。
SNSの普及によって本名や住所を知らない相手にギフトを贈るサービスの需要も高まっており、ストアにとっても顧客獲得や売上アップなど多くのメリットが期待できます。
ソーシャルギフトの代表例としては、同じ仕組みでLINEの友だちにギフトを贈ることができるLINEギフトが挙げられます。
Yahoo!ショッピングでは在庫をそのまま活用して、LINEギフトとして販売できるサービスも一部提供されています。
Yahoo!ショッピングのLINE連携については、利用方法や注意点をまとめた以下の記事をご確認ください。
ソーシャルギフト機能を利用するメリット
先ほども触れたように、ソーシャルギフト機能はお客様だけでなくストアにとっても多くのメリットをもたらします。
ここではストアがソーシャルギフト機能を導入する主なメリットとして、以下3つについて詳しく解説します。
【ソーシャルギフト機能を利用するメリット】 |
〉新規顧客の獲得につながる |
新規顧客の獲得につながる
ソーシャルギフト機能を導入すると、住所がわからないことを理由にギフト購入を諦めていた顧客層を取り込むことが可能です。
Yahoo!ショッピングはギフト目的の注文が多いECモールですが、ギフト目的で利用したことがないお客様のうち10%は「相手の住所がわからない」ことでギフト購入を断念しています*。
ソーシャルギフト機能はまさに「住所がわからない相手にギフトを贈る」サービスのため、新たなギフトニーズを持つ10%分の顧客獲得・売上アップのチャンスが生じます。
(閲覧にはストアクリエイターProへのログインが必要です。閲覧の際はログイン後に上記テキストリンクをクリックしてください。)
リピーターの獲得につながる
ソーシャルギフト機能は新規顧客の獲得だけでなく、リピーターの獲得にもつながりやすいサービスといえます。
ギフトというサービスの性質上、「贈り側」「受け取り側」の両者に商品の良さやサービスの利便性をアピールできるためです。
商品を気に入ってもらうことでリピート購入されたり、サービスを気に入ってもらうことでお返しや他の相手へのギフトとしてリピート利用されたりする可能性があります。
ソーシャルギフト機能によってリピーターを獲得できれば、長期的な売上アップにもつながります。
手間なく簡単にはじめられる
顧客獲得や売上アップ効果が期待できるソーシャルギフト機能ですが、ストアクリエイターProで「利用する/利用しない」を設定するだけで簡単にはじめられます。
(より具体的な手順については次の「ソーシャルギフト機能の利用方法」で解説します。)
受注対応についても通常注文と違いはないため、ソーシャルギフト用にオペレーションを増やす必要もありません。
在庫管理やオペレーションの手間を増やすことなく設定1つで販路を拡大できることは、出店者にとって大きなメリットといえるでしょう。
ソーシャルギフト機能の利用方法
ここからはYahoo!ショッピングでソーシャルギフト機能を利用する方法として、以下3つについてくわしく解説します。
【ソーシャルギフト機能の利用方法】 |
〉ソーシャルギフト機能の設定方法 |
ソーシャルギフト機能の設定方法
1.ストアクリエイターProから「オプション設定」の編集画面にアクセスします。
2.「ソーシャルギフト」欄で「利用する」にチェックを入れます。
3.「確認」ボタンをクリックし、最後に確認画面で「設定」ボタンをクリックします。
! | ソーシャルギフト機能は、ストア内の全商品が対象です。 一部商品のみ対象にすることはできないため注意しましょう。 |
ソーシャルギフト注文の確認方法
ソーシャルギフト注文かどうかを確認したい場合は、ストアクリエイターProから以下いずれかの方法で確認できます。
【「ソーシャルギフトラベル」で確認する方法】
「注文管理」メニュー内の「注文一覧」および「注文基本情報」で、「ソーシャルギフト」ラベルが表示されます。
【「注文情報データベースファイル」から確認する】
注文情報系フィールドの「基本情報」で、「SocialGiftType」が「1」または「2」で表示されます。
ソーシャルギフトを受注した場合も通常注文と同じ受注対応で問題ありませんが、以下のように一部機能で注文者情報が自動的に変更されるため注意しましょう。
(注文詳細ページに関しては、「マスク解除」ボタンをクリックすることで注文者情報を再表示できます。)
機能 | 変更内容 |
注文一覧ページ | 注文者情報が非表示になります。 |
注文詳細ページ | |
カスタムメール | |
請求書 | 注文者情報が空欄になります。 |
領収書 | 注文者氏名が空欄になります。 |
注文データダウンロード | 注文者情報がストア情報で上書きされます。 |
ソーシャルギフト機能の除外設定方法
ストアの商品をソーシャルギフト機能の対象にしたくない場合は、対象設定時と同様「オプション設定」画面から設定できます。
「ソーシャルギフト機能の設定方法」の方法で「オプション設定」画面にアクセスし、「ソーシャルギフト」欄で「利用しない」にチェックを入れましょう。
利用設定と同じく、一部商品のみを除外することはできません。
ソーシャルギフト機能を活用するためのポイント
簡単な設定で始められるソーシャルギフトですが、ただストアクリエイターProの設定を切り替えるだけでは十分な効果は期待できません。
ここではソーシャルギフト機能を活用するためのポイントとして、以下3つを解説します。
【ソーシャルギフト機能を活用するためのポイント】 |
〉ギフト向け商品を強化する |
ギフト向け商品を強化する
顧客獲得や売上アップといった効果を得るためには、ソーシャルギフト向けの商品を用意することが必要です。
手軽さが特徴のソーシャルギフトはカジュアルギフトとしての認識が強く、比較的低単価でちょっとした贈り物になる商品の需要が高いといえます。
Yahoo!ショッピングの「お客様向けの特設ぺージ」やソーシャルギフトの基本的な傾向を踏まえると、以下のような商品がソーシャルギフトとして売れていることがわかります。
【ソーシャルギフト商品の特徴】 |
・基本は2,000円~4,000円程度のスイーツ、食品、飲料が人気
・シーズナルイベントやお祝い事のためのギフトも人気 ・シーズナルギフト、お祝いギフトは単価が若干高くなる傾向 |
Yahoo!ショッピングのラインナップを確認すると、スポーツ用品など一見ソーシャルギフトと結びつきにくいような商品も売られています。
売り出し方次第で上記の特徴に当てはまらない商品でも十分ソーシャルギフトとして売れる可能性はあるため、どのような商材を取り扱っている場合も一度ソーシャルギフトとして売り出せないか検討してみましょう。
ギフト商品であることを商品名でアピールする
ソーシャルギフトのニーズを持つ潜在顧客にアプローチするために、商品名に「ギフト」や「プレゼント」などのキーワードを入れてアピールすることも重要です。
Yahoo!ショッピングでは現時点でソーシャルギフトに絞り込んで商品検索をすることはできないため、商品名にキーワードを盛り込んでおく方が検索対策としての効果が期待できます。
なおサムネイル画像に「ソーシャルギフト対応」などと記載することはガイドライン違反となる可能性があるため避けましょう。
Yahoo!ショッピングのサムネイル画像に関するルールについては、ガイドラインの内容をわかりやすくまとめた以下の記事をご確認ください。
ソーシャルギフトの説明やFAQを用意しておく
できる限り多くのお客様に利用してもらうためには、ソーシャルギフトの利用手順や注意点などをまとめておくことも重要です。
Yahoo!ショッピングが実施したアンケート*によると、実はYahoo!ショッピングでギフト購入したことのないお客様のうち22%が「贈り方がわからない」という理由でギフト購入を断念しています。
あらかじめ商品ページやカスタムページを使ってサービスについて説明しておくことで、贈り方がわからずにギフト購入を諦めた顧客層にも利用してもらえる可能性が高まります。
利用方法などをまとめることに手間を感じる場合は、お客様向けの「ソーシャルギフトのご紹介」ページに誘導するだけでも十分な効果が得られるでしょう。
(閲覧にはストアクリエイターProへのログインが必要です。閲覧の際はログイン後に上記テキストリンクをクリックしてください。)
ソーシャルギフト機能を利用する際の注意点
最後にソーシャルギフト機能を利用する際の注意点として、以下3つを解説します。
【ソーシャルギフト機能を利用する際の注意点】 |
〉納品書や請求書、値札の封入はNG |
納品書や請求書、値札の封入はNG
ソーシャルギフトはあくまでもギフトサービスのため、納品書や請求書、値札を封入することは避けましょう。
ただし万が一ストアクリエイターProから納品書を発行した場合、注文者情報や価格は非表示で発行されます。
独自の納品書を発行・封入する場合も、「注文者情報・送り先情報を共有しないギフト」というサービス特性を守るために注文者情報と価格を非表示にすることをオススメします。
一部対象外の商品、注文方法がある
以下一部の商品や注文方法はソーシャルギフト機能の対象外となるため注意が必要です。
【ソーシャルギフト機能に対応していない商品】 |
・医薬品、医薬部外品配下すべてのカテゴリにひも付けされた商品
・レンタル、各種サービス配下すべてのカテゴリにひも付けされた商品 ・アマチュア無線カテゴリにひも付けされた商品 ・インゴットカテゴリにひも付けされた商品 ・電動キックボード(特定小型原動機付自転車)カテゴリにひも付けされた商品 ・テレビゲームのソフト、プリペイドカードなどのコード販売カテゴリにひも付けされた商品 ・毒物及び劇物、肥料および農薬カテゴリにひも付けされた商品 ・予約商品 |
【ソーシャルギフト機能に対応していない注文方法】 |
・ゲスト注文
・定期注文 ・PayPayほけん・あんしん修理 ・置き配、店頭受け取り、自宅外配送 ・代引き、ゆっくり払い、現金書留、銀行振込(ゆうちょ含む)の後払い形式、出店者独自の支払い方法 |
個人情報の取り扱いに一層注意する
ソーシャルギフト機能に限った話ではありませんが、「注文者情報・送り先情報を共有しないギフト」というコンセプトのため個人情報の取り扱いにはより一層注意しましょう。
基本的に注文者情報等はシステムで非表示になるほか「ソーシャルギフトのご紹介」ページでも「お届け先情報については開示される可能性があることをご了承ください。」という但し書きが用意されていますが、うっかり共有してしまうとトラブルやクレームに発展してしまいます。
特にシステムで防止されていない独自配信のメールやお客様とのやり取りで共有してしまうリスクがあるため注意しましょう。
Yahoo!ショッピングのソーシャルギフト機能:まとめ
今回はYahoo!ショッピングのソーシャルギフト機能について、その仕組みから具体的な手順、活用ポイントや注意点までわかりやすく解説しました。
顧客獲得や売上アップにつながるソーシャルギフト機能ですが、高い効果を得るためには売り出し方などを工夫する必要があります。
ファイブスプリングスでは商品のギフト化提案をはじめ、分析~戦略立案~実行まで一貫してサポートするコンサルティングサービスをご提供しています。
「ソーシャルギフト機能の設定を手伝ってほしい」「ソーシャルギフト用の商品作りを手伝ってほしい」という方は、ぜひ一度お問い合わせページからお気軽にご相談ください。
太田 薫(おおた かおる)
株式会社ファイブスプリングス 代表取締役
元楽天ECコンサルタント、その後楽天MVP獲得店舗の統括部長。 ■無料相談■ |