2024.07.18
こんにちは、ファイブスプリングスです。
多くの商品が出品されるECモールで競争に勝つためには、検索結果画面で商品を上位表示させることが非常に重要です。
特にYahoo!ショッピングの場合トップページ検索窓からのキーワード流入が約7割といわれているため、Yahoo!ショッピング独自の検索アルゴリズムを理解して検索対策をおこなうことが不可欠といえます。
そこで今回は、Yahoo!ショッピングの検索対策（SEO対策）に有効な7つの施策と3つのサービスについて解説します。
SEO対策に必須のキーワードチェック方法についても詳しく解説するため、Yahoo!ショッピングで商品を上位表示させたい方はぜひ最後までご覧ください。
【本記事でわかること】
◎Yahoo!ショッピングで効果的な検索対策
◎ニーズの高いキーワードを見つける方法
◎検索順位に優位に働くYahoo!ショッピングのサービス
目次
Yahoo!ショッピングで効果的な7つの検索対策
まずはYahoo!ショッピングでの効果的な検索対策として、以下の7つをご紹介します。
以下のリストからもわかる通り、Yahoo!ショッピングの検索対策はキーワード対策が中心となります。
お客様のニーズとマッチするキーワードを検索対象項目に取り入れることを基本として、プラスαで取り入れられる対策がないかチェックしましょう。
| 【Yahoo!ショッピングで効果的な7つの検索対策】 |
| 〉検索対象項目を全て設定する |
検索対象項目を全て設定する
SEO対策の基本として、Yahoo!ショッピングがシステム上「商品情報のどの部分を検索対象としているか」を知ることが重要です。
幸いなことにYahoo!ショッピングでは検索対象項目が公開されているため、まずは検索対象項目を漏れなく設定することから始めましょう。
| 【Yahoo!ショッピングの検索対象項目】 |
| 項目名 | フィールド名 |
| 商品コード（ページID） | code |
| 商品名 | name |
| プロダクトカテゴリ | product-category |
| ブランドコード | brand-code |
| スペック | spec1～10 |
| JAN/ISBNコード | jan |
| 製品コード（型番） | product-code |
| キャッチコピー | headline |
| 商品情報 | explanation |
| 「プロダクトカテゴリ」と「スペック」は厳密にはキーワード検索対象ではありませんが、推奨設定となっています。 Yahoo!ショッピングではカテゴリページ経由での流入も少なくないため、設定してカテゴリページの商品一覧に表示されるようにあわあせて設定しておきましょう。 |
なおYahoo!ショッピングの検索対象項目で最も重要な項目は商品名です。
商品名にニーズの高いキーワードを取り入れることが、Yahoo!ショッピングでの検索対策の基本となります。
【検索対策項目の設定方法は？】
検索対象項目は、各商品のページ編集画面から個別に設定するか、商品データベース（CSV）で一括設定することが可能です。
ページ編集画面から設定する場合は上表の「項目名」を参考に、商品データベースで設定する場合は上表の「フィールド名」を参考に各項目を設定しましょう。
ニーズの高いキーワードを知る
先ほども触れた通り、Yahoo!ショッピングの検索対策ではニーズの高いキーワードを商品名をはじめとした検索対策項目に取り入れる必要があります。
Yahoo!ショッピング内でニーズの高いキーワードを知る方法としては、トップページの検索窓に表示される関連検索キーワードを確認する方法が最もシンプルで効果的です。
関連検索キーワードはお客様の検索利用データに基づいて表示される仕組みのため、関連検索キーワードを調べることで「今お客様に検索されているキーワード」を知ることができます。
例えば「冷蔵庫」と入力した場合、「一人暮らし」「400l」「中古」といったキーワードに需要があることがわかります。
（上に出ているキーワードほど検索数が多い重要ワードになっています。）
さらに関連検索キーワードから「冷蔵庫 一人暮らし」を選んで検索してみると、「2ドア」「霜取り不要」「安い」などより細かくキーワードの需要を探ることも可能です。
冷蔵庫の場合お客様はサイズや中古（安さ）、デザインや機能もあわせて検索することがわかったため、商品名やキャッチコピー、商品情報などにこれらのキーワードを盛り込みましょう。
【表記ゆれにも注意！】
「ティーバッグ」と「ティーパック」、「モバイルバッテリー」と「携帯充電器」など、同じものを指す複数の表現を「表記ゆれ」と言います。
表記ゆれが起こりそうな商材を取り扱っている場合は、どちらの表記で検索されても結果に表示されるようにキーワードを盛り込みましょう。
キーワードのトレンドを把握する
検索対策としてキーワードをマスターするのであれば、キーワードのトレンドや傾向を把握しておくことも必要です。
Yahoo!ショッピングではストアクリエイターProの「トレンド予報」ページから、「週刊トレンドランキング」と「月間トレンド予報」の2つのトレンド情報を確認できます。
【週刊トレンドランキング】
ヤフー検索のビッグデータに基づいて作成された、日本国内のネット通販を対象とした最新の検索人気ワードランキングを週間で確認できます。
対象期間での検索数が多く増加傾向にあるトレンドキーワードTOP10が毎週更新されており、いくつかのキーワードについてはYahoo!ショッピングでの検索対策アドバイスも記載されます。
【月間トレンド予報】
Yahoo!ショッピングの過去データに基づいて作成された、3～4カ月先のキーワード予報を月間で確認できます。
過去数年間のデータからその月に多く検索されているキーワードがピックアップされており、さらに関連検索キーワードや過去実際に売れた商品の特徴などまで記載されます。
これら2つのトレンド予報では、「需要が見込めるキーワード」がわかるだけでなく「どのように売り出すべきか」までわかるようになっています。
商品名を決める際の非常に強力なヒントとなるため、こまめにチェックしてキーワード対策に役立てましょう。
キーワードをチューニングする
Yahoo!ショッピング全体でのキーワード需要を調べたら、商品名などの検索対象項目に取り入れるキーワードを最適化していきましょう。
キーワードを最適化するためには、まず「自ストアの商品がどのようなキーワードで検索されているのか」を知る必要があります。
自ストアの流入キーワードは、ストアクリエイターProの「検索流入レポート」から確認できます。
検索流入レポートでは「日次／週次／月次」で期間を指定して、流入が多い検索キーワードに関する以下の情報を確認できます。
| 【「検索流入レポート」で確認できる項目】 |
| ・流入数 ・売上合計値 ・注文数 ・平均注文率 ・平均注文単価 …など |
自ストアへの流入キーワードがわかったら、Yahoo!ショッピング全体でのキーワード需要と比較しながら「取りこぼしているキーワードがないか」を確認しましょう。
流入キーワードは時期によっても変化するため、「月次」の適用期間を変えて過去のデータを確認しながらキーワードの需要予測を立てることも有効です。
不足しているキーワードがわかったら、あとは検索対策項目の取り入れるキーワードを調整しながら検索流入レポートで変化を確認することを繰り返します。
キーワードごとではなく商品ごとに流入数が増えたか確認したい場合は、同じく販売管理の中にある「商品分析」から確認が可能です。
キーワード対策をはじめ何かしらの検索対策をおこなった際は、必ずレポートを確認して効果測定をおこなうことをオススメします。
【CSVファイルでのダウンロードも可能】
検索流入レポートで表示した結果は、CSVファイルでダウンロードすることが可能です。
「流入数以外で並び替える」「グラフや推移で表示する」などストアクリエイターPro上ではできない処理ができるようになるため、余裕がある場合は活用しましょう。
プレミアム統計を活用する
より高い精度でキーワード対策をおこないたい場合は、プレミアム統計版の「検索流入レポート」を活用することを強くオススメします。
プレミアム統計とはプロモーションパッケージ加入者限定で利用できる統計機能で、プレミアム統計版検索流入レポートでは以下のような分析が可能です。
| 【プレミアム統計版「検索流入レポート」で確認できること】 |
| ・自ストアで流入数の多い人気キーワード ・キーワードごとの自ストアのシェア率 ・キーワードごとの自ストアの商品掲載順位 ・キーワードごとの流入数の推移 ・キーワードごとの成長率 …など |
プレミアム統計版ではキーワードごとの「流入数の推移」や「成長率」など、通常の検索流入レポートよりも細かくキーワードを分析することができます。
また「シェア率」や「自ストアとトップストアでの商品流入数の違い」なども確認できるため、現在の自ストアの立ち位置を確認する際にも非常に有効です。
プロモーションパッケージに加入しなければ利用できないオプション機能ではありますが、キーワード対策を強化したい場合は積極的に導入を検討しましょう。
プレミアム統計については、以下の記事で詳しく解説しています。
プロモーションパッケージ加入など利用までの流れから具体的な利用方法・活用方法まで解説しているため、ぜひあわせてご確認ください。
優良配送の条件をクリアする
ここまで需要のあるキーワードを検索対策項目に盛り込むことを中心にお話してきましたが、実は「商品が優良配送認定されている」こともYahoo!ショッピングで上位表示されるために重要です。
Yahoo!ショッピングの検索結果は、以下のように通常「優良配送を優先表示するおすすめ順」で表示されるようになっているためです。
このようにYahoo!ショッピング内での検索対策になる優良配送ですが、認定されるためには以下3つの条件を満たす必要があります。
| 【優良配送の対象になるための3つの条件】 |
| 【条件1】「出荷遅延率」が所定の基準を満たすこと 【条件2】「ストア都合キャンセル率」が所定の基準を満たすこと 【条件3】お届け日が所定の日数となっていること |
| ※いずれも「所定の基準」「所定の日数」と曖昧な基準となっていますが、2024年5月7日にガイドラインが変更される以前は以下のように具体的な値でした。 あくまでも過去基準の参考値にはなりますが、かつてはこの程度の基準が求められていたことも知っておきましょう。
詳細はストアクリエイターProの「［5/7改定］ストア運用ガイドライン改定に関するご案内（優良配送条件定義）」をご確認ください。 |
優良配送について詳しく知りたい方は、メリットや認定条件について解説した以下の記事をご確認ください。
また上記3つの条件をクリアすることが難しい場合は、ヤマトフルフィルメントサービスを導入することでも認定されることが可能です。
ヤマトフルフィルメントサービスについても以下の記事でメリット・デメリットや料金などを詳しくまとめているため、ぜひあわせてご確認ください。
レビューの件数や点数を伸ばす
検索結果の表示順フィルターに関していえば、レビューの件数や点数を伸ばすこともYahoo!ショッピングで上位表示されるために重要です。
Yahoo!ショッピングではさまざまな表示順フィルターが用意されていますが、「レビュー件数順」と「レビュー点数順」は工夫次第で利益率を変えずに上位表示を狙うことができる並び替え項目となっています。
以下のようなレビュー施策をおこなって、積極的にレビューの獲得を狙っていきましょう。
| 【「検索流入レポート」で確認できる項目】 |
| ・クーポンやおまけなどのレビュー特典を用意する ・フォローメールや同梱物でレビュー記入を促す ・可能な限りレビューに返信する …など |
またレビューで高評価を獲得・維持することは、Yahoo!ショッピングで「優良店」として認定される条件にもなっています。
優良店認定されれば検索結果の露出アップや優良店バッジの付与など、さらに検索結果で有利になることが期待できます。
Yahoo!ショッピングでのレビュー施策については、以下の記事で解説しています。
レビューを集めるメリットや具体的な方法、注意点など詳しく解説しているため、ぜひあわせてご確認ください。
Yahoo!ショッピングSEOに有効な3つのサービス
Yahoo!ショッピングの検索対策では、ターゲット対策などのほかに広告サービスなどのオプションサービスを活用することも非常に有効です。
ここではYahoo!ショッピングSEOに有効なサービスとして、以下の3つをご紹介します。
| 【Yahoo!ショッピングSEOに有効な3つのサービス】 |
| 〉アイテムマッチ |
アイテムマッチ
アイテムマッチは、検索結果最上部などに商品を掲載できるクリック課金型の広告です。
キーワード対策などを中心に商品を上位表示させるためには、SEOの知識をはじめ地道な対策や最適化など少なくない労力が必要となります。
その点アイムマッチで商品を広告表示してしまえば、広告費用をかけたその日から商品が表示順位1位の更に上部に表示されます。
当然広告枠の中でも検索結果最上部に商品を表示させようとするとクリック単価を上げる必要がありますが、アイテムマッチの場合「単価をいくら上げれば何位で表示されるのか」がわかるようになっています。
概ね上位5位以内で1ページ目最上部、10位以内でも1ページ目には表示されるようになっているため、予算と相談しながら上位表示を狙いましょう。
アイテムマッチについては、以下の記事で詳しく解説しています。
メリットや利用方法をはじめ集客効果や予算の目安についても解説しているため、ぜひあわせてご確認ください。
PRオプション
PRオプションは、設定した料率に応じて検索結果などに商品を掲載できる成果報酬型の広告です。
アイテムマッチのように即日で検索結果最上部に表示させられる保証はありませんが、1～30％の範囲で設定できる料率に応じて検索順位を決めるスコアが高くなります。
また「成果報酬型のため商品購入時にはじめて広告費が発生する」ことや「マーケティングツールSTORE’s R∞を利用できる」ことなど、アイテムマッチにはないようなメリットも少なくありません。
あくまでも検索順位を決めるスコアの一部に有利に働きかけるに過ぎないサービスではありますが、ほかの検索対策と併用することで高い効果が期待できます。
PRオプションについては、以下の記事で解説しています。
メリットや設定方法、効果的な運用方法など詳しく解説しているため、ぜひあわせてご確認ください。
プロモーションパッケージ
プロモーションパッケージは、月額手数料を支払うことでPRオプション3％分の検索結果順位アップ効果を得られるプロモーションサービスです。
単純に3％分の効果があるだけでなく、「3％ + PRオプションの設定料率」の検索結果順位アップ効果が通常の約1.3倍（優良店の場合約1.7倍）上乗せされます。
また「プレミアム統計が利用できる」「優良ストアとしてPRされる」など、検索結果に優位に働く多くの特典が用意されています。
「PRオプション3%分 + プレミアム統計」だけでも非常に役立つため、検索対策にオプションサービスを活用する際は積極的に導入を検討しましょう。
プロモーションパッケージについては、以下の記事で解説しています。
メリットや利用方法など詳しく解説しているため、ぜひあわせてご確認ください。
Yahoo!ショッピングのSEO対策：まとめ
今回はYahoo!ショッピングの検索対策（SEO対策）について、具体的な7つの施策と効果的な3つのオプションサービスを解説しました。
キーワード対策や広告の活用など様々なアプローチがある検索対策ですが、競合の多いYahoo!ショッピングで商品を上位表示させるためにはSEOの知識や時間的・金銭的コストが少なからず必要です。
ファイブスプリングスでは検索対策に関するアドバイスをはじめ、分析～戦略立案～実行まで一貫してサポートするコンサルティングサービスをご提供しています。
「Yahoo!ショッピングの検索対策を手伝ってほしい」「上位表示させたいがなかなか上手くいかない」という方は、ぜひ一度お問い合わせページからお気軽にご相談ください。
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太田 薫(おおた かおる)
株式会社ファイブスプリングス 代表取締役
元楽天ECコンサルタント、その後楽天MVP獲得店舗の統括部長。 ■無料相談■ |
