2024.05.22
こんにちは、ファイブスプリングスです。
発売日前に注文を受け付ける予約販売は、需要の確保や在庫コントロールなど出店者にとって多くのメリットがあります。
ただし予約販売はキャンセルや発売中止といったリスクもあるため、メリットやデメリットなども押さえた上で正しく設定することが必要です。
そこで今回はYahoo!ショッピングでの予約販売について、ストアクリエイターProを使った設定方法からメリットやデメリットまでわかりやすく解説します。
トラブルを回避するための対策についてもくわしく解説するため、Yahoo!ショッピングで予約販売をトラブルなく活用したい方はぜひ最後までご覧ください。
【本記事でわかること】
◎Yahoo!ショッピングで予約販売を設定する方法
◎予約販売ををおこなうメリット・デメリット
◎予約販売でのトラブルを回避するための対策
目次
Yahoo!ショッピングでの予約販売の設定方法
Yahoo!ショッピングでは商品編集ページから予約販売の設定がおこなえますが、以下2パターンの設定方法があります。
【Yahoo!ショッピングでの予約販売の設定方法】 |
〉「発売日」から設定する方法 |
「発売日」から設定する方法
予約販売を設定する最も簡単な方法は、商品基本情報の「発売日」に予約販売の開始日を入力する方法です。
「発売日」から設定する方法では発売日前に入った注文は「新規予約」ステータスで処理されるため、予約注文として通常注文とは別リストで管理できます。
「新規予約」の注文を確認すると「予約中」ステータスへと変更され、さらに発売日を迎えると「処理中」ステータスへと自動的に変更されます。
1.ストアクリエイターProから「ページ編集」画面にアクセスし、予約販売したい商品を選択します。
2.「編集」ボタンをクリックします。
3.「基本情報」タブの「商品基本情報」内にある「発売日」に、予約販売の開始日を入力します。
4.「保存してプレビュー」ボタンをクリックします。
5.プレビュー画面で「カートに入れる」ボタンが「予約注文する」ボタンに変更され、「この商品は予約商品です」と表示されていれば設定完了です。
「発送日情報」から設定する方法
予約販売を設定する他の方法としては、商品基本情報の「発送日情報」を使った方法があげられます。
「発送日情報」から設定する方法では発売日前に入った注文は「新規注文」ステータスで処理されるため、通常注文と同じリストで管理されます。
予約商品はすぐに発送できないため、一旦「保留」ステータスへと変更してから出荷日の目途が立ち次第「出荷日」と「お届け希望日」を入力して「処理中」ステータスへと戻しましょう。
1.ストアクリエイターProから「ページ編集」画面にアクセスし、予約販売したい商品を選択します。
2.「編集」ボタンをクリックします。
3.「基本情報」タブの「商品基本情報」内にある「発送日情報(共通)」で、「発送日情報を変更する」をクリックします。
4.「追加」ボタンをクリックします。
5.「テキスト入力」にチェックを入れて、「予約商品であること」と「いつ発送なのか」をわかるようにテキストを記載します。
6.「設定」ボタンをクリックします。
7.「ページ編集」画面に戻り、「発送日情報(共通)」で先ほど作成した発送日情報を選択します。
8.「保存してプレビュー」ボタンをクリックします。
9.プレビュー画面で配送情報欄に先ほど設定した発送日情報が表示されていれば設定完了です。
予約販売のメリットとデメリット
Yahoo!ショッピングのようなECモールで予約販売をおこなうメリット・デメリットとしては、以下のようなものがあげられます。
メリット | デメリット |
〉機会損失を防止できる | 〉注文忘れやキャンセルのリスクがある |
【メリット①】機会損失を防止できる
予約販売をおこなうメリットとしては、まず機会損失を最大限防ぐことができる点があげられます。
例えば発売前商品(新商品)を事前に予約販売することで、早い段階から商品のプロモーションや受注をおこなって販売機会を拡大できます。
バレンタインや母の日・父の日、クリスマスなど、季節のイベントに関する商品を取り扱う場合などは特に有効です。
また在庫切れ商品を予約購入できる状態にしておくことで、お客様の購買意欲が下がったりほかの店舗へ流れてしまったりする損失リスクを抑えることもできます。
特にYahoo!ショッピングのようなECモールでは他店舗に流れてしまうリスクがもともと高いため、在庫切れ時の予約販売のような工夫が顧客や売上を確保するためには非常に重要です。
【メリット②】在庫をコントロールできる
予約販売の他のメリットとしては、在庫をコントロールしやすい点もあげられます。
事前に受注数を把握できるため、在庫の過剰や不足を防いで効率的に在庫管理をおこなうことが可能です。
商品を過剰に仕入れたり生産したりする心配もなく廃棄ロスも減らせるため、受発注業務におけるコスト削減にもつながります。
【メリット③】繁忙期の作業負担を軽減できる
受発注業務の効率化に関していえば、繁忙期の作業負担を軽減できる点も予約販売のメリットといえます。
予約販売は通常商品の販売と異なり予約受け付けから商品の発送まで期間があるため、受注~発送までの作業を分散させることが可能です。
繁忙期が明確な季節のイベントに関する商品を取り扱う場合などは、特に有効といえるでしょう。
予約販売であれば受注作業と発送作業を別々の期間で余裕を持っておこなえるため、繁忙期に作業が集中することを防げるほかミス防止にもつながります。
【デメリット①】注文忘れやキャンセルのリスクがある
予約販売は予約受け付け~商品発送まで期間が空くため、お客様が注文を忘れてしまったりキャンセルになったりといったリスクがある点には注意が必要です。
「注文を忘れており配送時には住所が変わっていた」「買う気や金銭的な余裕がなくなってキャンセルの申し出があった」などのトラブルが発生する可能性があります。
このようなトラブルを回避するためには、「注文確定時や発送前などにメールでお知らせする」「あらかじめキャンセルに関する規定を設けておく」といった工夫が必要です。
【デメリット②】発売延期や発売中止のリスクがある
予約販売にはお客様都合のリスクだけでなく、店舗側の都合で販売延期や販売中止になってしまうリスクもあることを知っておきましょう。
とくに仕入れ商品の場合は「メーカーの都合により入荷数量が制限される」など、告知していた数量や期日で商品を販売できない可能性があります。
予約商品は顧客をお待たせする分クレームにつながってしまうケースも少なくないため、事前に発売延期や発売中止の可能性と対応を周知しておくなどしてなるべくクレームを回避できるように対策しましょう。
予約販売でのトラブルを防ぐための追加設定
注文忘れやキャンセル、または発売延期や発売中止といったリスクによる
予約販売でのトラブルを防止するためには、予約販売に関する注意点について事前にお客様に周知して合意を得ておくことが非常に重要です。
お客様にお知らせしておくべき内容の例としては、以下のような内容があげられます。
・予約商品であることと発送予定日
・ユーザー都合のキャンセルには対応するのか
・店舗都合で販売延期や販売中止となった場合の対応はどうするのか
・予約販売商品と通常商品の同時購入には対応するのか
(別々で発送すると2回分の送料がかかるため、対応していないストアが多い)
今回は予約販売の注意点を知らせる有効な手段として、以下の3つをご紹介します。
【予約販売でのトラブルを防ぐための追加設定】 |
〉「オプション」で予約販売の注意点を伝える |
「オプション」で予約販売の注意点を伝える
「オプション」を使って、「予約注文する」ボタン付近に「確認事項」として注意書きと同意の選択肢を設置する方法です。
1.ストアクリエイターProから「ページ編集」画面にアクセスし、予約販売したい商品を選択します。
2.「編集」ボタンをクリックします。
3.「基本情報」タブの「在庫設定にひもづかないオプション・スペック設定」内にある「オプション(選択式)」で、以下を参考に各項目を入力選択します。
【項目名】
予約販売に関してお客様にお伝えしたい内容を入力します。
「こちらは予約商品です。商品は○月○日以降順次発送いたします。」
「通常商品と同時購入された場合、予約商品の発送日に合わせて発送いたします。」
【選択肢】
お客様に同意してもらうための文章を入力します。
「了承しました。」
「確認しました。」
4.「保存してプレビュー」ボタンをクリックし、「確認事項」として設定した内容が表示されていれば完了です。
「商品情報」欄で予約販売の注意点を伝える
「商品情報」欄を使って、商品ページ内に予約販売の案内を記載する方法です。
「オプション」と併用する場合、「購入前に下部の【予約商品のご案内】をご確認ください。」などの確認項目を設けておくと効果的です。
1.ストアクリエイターProから「ページ編集」画面にアクセスし、予約販売したい商品を選択します。
2.「編集」ボタンをクリックします。
3.「基本情報」タブの「商品詳細情報」内にある「商品情報」に、予約販売に関してお客様にお伝えしたい内容を入力します。
【予約商品のご案内】
・商品は○月○日以降順次発送いたします。
・予約商品の入荷はご案内よりも大幅に遅れる事がございます。
・予約商品と通常商品は同時購入しないようお願いいたします。
…
4.「保存してプレビュー」ボタンをクリックし、「商品情報」欄に入力した内容が表示されていれば完了です。
「カスタムページ」で予約販売の注意点をまとめる
「カスタムページ」を使って、予約販売の案内についてまとめたページを別途作成する方法です。
「カスタムページ」ではHTMLも使用できるため、「商品情報」欄よりも詳しい案内をわかりやすく記載できます。
1.ストアクリエイターProから「ページ編集」画面にアクセスします。
2.「ページ新規作成」内の「カスタムページ作成」ボタンをクリックします。
3.フリースペース内に、予約販売に関してお客様にお伝えしたい内容を入力します。
入力例)
【予約商品のお届けについて】
・予約商品は商品入荷次第、順次発送させていただきます。
・予約商品の入荷はご案内よりも大幅に遅れる事がございます。
【予約商品ご購入時の注意点】
・予約商品と通常商品は同時購入しないようお願いいたします。
・通常商品と同時購入された場合、予約商品の発送日に合わせて発送いたします。
…
(閲覧にはストアクリエイターProへのログインが必要です。閲覧の際はログイン後に上記テキストリンクをクリックしてください。)
4.「保存してプレビューへ」ボタンをクリックしたら完了です。
(「商品情報」欄などに「【予約商品のご注意点はこちら】」などと記載してリンク設置しておくと、作成したカスタムページへとスムーズに誘導できます。)
Yahoo!ショッピングの予約販売:まとめ
今回はYahoo!ショッピングでの予約販売について、ストアクリエイターProを使った設定方法からメリットやデメリット、トラブルを回避するための対策までわかりやすく解説しました。
上手く活用することで受発注業務を効率化しながら販売のチャンスを拡大できる予約販売ですが、クレームやトラブルといったリスクを回避するためには商品情報を正しく設定するだけでなく対応についてあらかじめ決めておくなど事前準備が必要です。
ファイブスプリングスでは予約販売の活用に不可欠な商品設定や商品ページ作成に関するアドバイスをはじめ、分析~戦略立案~実行まで一貫してサポートするコンサルティングサービスをご提供しています。
「予約販売の始め方がわからない」「予約販売を活用して販売チャンスを拡大したい」という方は、ぜひ一度お問い合わせページからお気軽にご相談ください。
太田 薫(おおた かおる)
株式会社ファイブスプリングス 代表取締役
元楽天ECコンサルタント、その後楽天MVP獲得店舗の統括部長。 ■無料相談■ |