2024.07.22
こんにちは、ファイブスプリングスです。
Yahoo!ショッピングではさまざまな決済手段を設定することが可能で、多くの支払い方法を提示することは顧客満足度の向上につながります。
ただし支払い方法に応じて発生する手数料や必要な受注処理が異なるため、顧客満足度と負担のバランスを考えながら適切に設定する必要があります。
そこで今回はYahoo!ショッピングの支払い方法について、8つの決済手段それぞれの特徴と設定方法を詳しく解説します。
EC全般でニーズの高い決済手段や支払い方法を設定する際の注意点についてもあわせて解説するため、Yahoo!ショッピングの支払い方法についてしっかりと把握したい方はぜひ最後までご覧ください。
【本記事でわかること】
◎Yahoo!ショッピングで利用できる支払い方法
◎一般的にECで利用されている決済手段
◎支払い方法の設定方法と設定時の注意点
目次
支払い方法と手数料の設定方法
Yahoo!ショッピングではお客様に提示する支払い方法の種類を選択できるほか、各支払い方法の利用に対する手数料を設定することが可能です。
またカート上で手数料を表示するかどうかについても設定することができます。
ここでは以下2点の設定方法について、画像を交えながら手順を解説します。
| 【支払い方法と手数料の設定方法】 |
| 〉支払い方法と手数料の設定方法 |
支払い方法と手数料の設定方法
1.ストアクリエイターProから「お支払い設定方法、手数料設定」ページにアクセスします。
2.提示する支払い方法の「編集」ボタンをクリックします。
（既存の支払い方法以外を追加する場合は、「その他のお支払方法」など何も設定されていない「お支払方法」を編集します。）
3.支払い方法ごとの独自項目や手数料・お届け希望日時指定可否の項目が表示されるため、設定の上「確認」ボタンをクリックします。
4.設定内容の確認画面が表示されるため、問題なければ「設定」ボタンをクリックします。
5.「お支払い設定方法、手数料設定」ページに戻り、「利用可能なお支払い方法設定」欄で提示する支払い方法にチェックを入れます。
（ここでチェックボックスを選択した順番でカート上の支払い方法が表示されます。）
| ！ | 実際にカート画面に支払い方法を表示させるためには、上記手順の後でさらに配送方法に支払い方法を紐づける必要があります。 配送方法との紐づけ方については以下の記事をご確認ください。 |
カートでの手数料表示の設定方法
1.ストアクリエイターProから「お支払い設定方法、手数料設定」ページにアクセスします。
2.「カートでの手数料表示設定」で、以下いずれかを選択します。
【一律0円で表示】
手数料は一律0円で表示されます。
【手数料計算して表示】
「支払い方法と手数料の設定方法」で設定した手数料が計算して表示されます。
【購入後に手数料が追加される旨を表示】
手数料が加算される旨の注意書きが表示されます。
Yahoo!ショッピングで利用できる支払い方法
Yahoo!ショッピングでは、お客様にご利用いただける支払い方法として8つの決済手段が用意されています。
支払い方法にはそれぞれ以下のように「ストア決済サービス手数料」が設定されており、各支払い方法が利用された分だけストアが負担する必要があります。
ここでは以下8つの支払い方法の特徴について詳しく解説します。
| 【Yahoo!ショッピングで利用できる支払い方法】 |
| 決済方法 | ストア決済サービス手数料 | ストア設定 |
| クレジットカード決済 | 決済金額の3.24％ | 必須 |
| PayPay残高等 | 決済金額の3.0％ | 必須 |
| PayPayクレジット | 決済金額の3.0％ | 必須 |
| ゆっくり払い | 決済金額の3.24％ | 任意 |
| モバイル支払い | 決済金額の4.48％ | 任意 |
| コンビニ決済 | 150円/件～300円/件 | 任意 |
| ペイジー決済 | 150円/件 | 任意 |
| ヤフーショッピング商品券 | 決済金額の3.0％ | – |
※PayPayカード（株）発行カードはクレジットカード決済手数料が「決済金額の3.0％」になります。
Yahoo!ショッピングでかかる手数料については、以下の記事で解説しています。
ストア決済サービス手数料をはじめ計6つの手数料の概要や計算方法をわかりやすくまとめているため、ぜひあわせてご確認ください。
クレジットカード決済
クレジットカード決済は、クレジットカードおよびYahoo!ウォレット*を使った支払い方法です。
ECで広く利用されている決済方法であり、Yahoo!ショッピングでも設定必須のお支払い方法となっています。
Yahoo!ショッピングでは以下5つのロゴマークが入ったクレジットカードに対応しており、国内会社が発行するクレジットカードであればほとんどすべてのカードを利用できます。
| 【利用可能なクレジットカード】 |
| ・VISA ・MasterCard ・JCB ・ダイナース ・AMEX |
| ※JCB、ダイナース、AMEXの利用に際してはクレジットカード会社による所定の審査有。 |
また支払回数も一括だけでなく、さまざまな回数に対応しています。
| 【利用可能な支払回数】 |
| ・一回払い ・分割払い（2回、3回、6回、10回、15回、20回） ・リボルビング払い ・ボーナス一括払い |
| ※一部カードは一部の支払い回数に非対応。 ※ボーナス一括払いは1万円以上から対応。 |
PayPay残高等
PayPay残高等は、PayPayアプリにチャージした残高を使った支払い方法です。
PayPay残高等での全額支払いのほか、クレジットカード決済との併用にも対応しています。
（クレジットカード決済以外との併用については今後対応予定。）
クレジットカード決済と同じく設定必須のお支払い方法となっていますが、同等のオペレーションで利用できるため負担が大きくなる心配はありません。
PayPayクレジット
PayPayクレジットは、PayPayの後払い決済サービスであるPayPayクレジット*を使った支払い方法です。
PayPay残高等と同様設定必須のお支払い方法となっており、同等のオペレーションでの利用が可能です。
ただしPayPay残高等と異なりクレジットカード決済など他の支払い方法との併用利用はできず、基本的に全額払い、もしくはTポイント・クーポンとの併用のみとなっています。
ゆっくり払い
ゆっくり払いは、 商品の購入代金を注文日から2カ月後までに後払いで支払う方法です。
お客様は250円（税込）のサービス利用料を支払うことでゆっくり払いを利用でき、以下いずれかの方法で2カ月以内に支払いがおこなわれます。
| 【ゆっくり払いの決済方法】 |
| ・コンビニ払い ・銀行振込 ・LINE Pay ・PayB ・ファミペイ |
他の支払い方法との併用利用はできず、基本的に全額払い、もしくはポイント・クーポンとの併用のみとなっています。
ゆっくり払いを提供するかどうかは、ストアが任意で設定することが可能です。
モバイル支払い
モバイル支払い（キャリア決済）は、商品の購入代金を毎月の携帯電話料金と一緒に支払う方法です。
Yahoo!ショッピングでは以下3つの携帯電話会社のモバイル支払いに対応しており、それぞれ注文上限金額や決済完了後のキャンセル期間などが異なります。
| 【モバイル支払いの種類】 |
| ・d払い ・auかんたん決済 ・ソフトバンクまとめて支払い |
モバイル支払いは任意で設定できる支払い方法で、提供するかどうかは個別に設定できるようになっています。
コンビニ決済
コンビニ決済は、コンビニエンスストアの店頭で商品の購入代金を支払う方法です。
お支払番号を発行することで、全国にある以下のコンビニで商品代金の決済をおこなえるようになります。
| 【コンビニ決済を利用できるコンビニ】 |
| ・セブン-イレブン ・ローソン ・ファミリーマート ・サークルＫサンクス ・スリーエフ ・ミニストップ ・セイコーマート ・デイリーヤマザキ（同系列のヤマザキデイリーストア含む） |
コンビニ決済は任意で設定できる支払い方法で、「前払い／後払い」の設定をすることも可能です。
ペイジー決済
ペイジー決済は、金融機関経由で商品の購入代金を支払う方法です。
お支払番号を発行することで、全国にある以下の金融機関で商品代金の決済をおこなえるようになります。
| 【ペイジー決済を利用できる金融機関】 |
| ・郵便局 ・銀行 ・信用金庫 ・信用組合 ・労働金庫 ・農漁協 |
| ※ATMやインターネットバンキングを含みます。 ※具体的な銀行など利用可能な金融機関の詳細については、ウェルネットマルチペイントサービスの「ご利用可能金融機関」ページをご確認ください。 |
ペイジー決済も任意で設定できる支払い方法で、「前払い／後払い」の設定をすることが可能です。
ヤフーショッピング商品券
ヤフーショッピング商品券は、Yahoo!ショッピング発行の商品券を使った支払い方法です。
お客様はヤフーショッピング商品券を使って、商品の全額または一部料金を支払うことができます。
1回の注文で複数のヤフーショッピング商品券を利用することもでき、注文金額が商品券の金額を超える場合はクーポンやクレジットカード決済・PayPay残高等・PayPayクレジットとの併用も可能です。
他の支払い方法と異なり、支払い方法として提示するかどうかをストアで設定することはできません。
ECでよく使われている支払い方法
Yahoo!ショッピングで利用できる支払い方法を一通り確認したところで、ECで一般的によく利用されている支払い方法の傾向も知っておきましょう。
【引用】SBペイメントサービス株式会社 【2022年度版】ECサイトにおける決済手段の利用実態調査結果を公開
SBペイメントサービス株式会社が2023年におこなった調査を見てみると、Yahoo!ショッピングで設定必須となっているクレジットカードやPayPayはやはり特によく利用されていることがわかります。
その他の支払い方法についてはそこまで大きな差はありませんが、調査結果から考えると任意に設定できる支払い方法の中では「コンビニ決済」や「モバイル支払い」を優先的に導入することがオススメといえるでしょう。
また世代や性別によっても好まれる支払い方法は異なるため、ターゲットにあわせて優先度を考えることも有効です。
【決済手段が十分でないと離脱につながってしまう】
同調査では、「よく利用する決済手段がない場合53％以上の男女が購入せず離脱する」こともわかっています。
「顧客満足度」と「導入の負担」のバランスを考えながらにはなるものの、顧客獲得や離脱防止のためにはできるだけ多くの支払い方法を用意しましょう。
Yahoo!ショッピングの支払い方法に関する注意点
最後にYahoo!ショッピングの支払い方法に関する注意点として、以下3つを解説します。
| 【Yahoo!ショッピングの支払い方法に関する注意点】 |
| 〉一部カテゴリの商品では支払い方法に制限がる |
一部カテゴリの商品では支払い方法に制限がる
車やギフト券など、一部プロダクトカテゴリの商品には決済方法の制限が設けられています。
「決済方法制限プロダクトカテゴリ」商品については、以下の支払い方法を設定していてもカート上で表示されないため注意しましょう。
| 【決済方法制限プロダクトカテゴリで制限されている支払い方法】 |
| ・クレジットカード決済 ・PayPay残高等 ・PayPayクレジット ・ゆっくり払い ・モバイル支払い |
具体的なプロダクトカテゴリについては、ストアクリエイターProツールマニュアルの「決済方法制限プロダクトカテゴリ」ページをご確認ください。
（閲覧にはストアクリエイターProへのログインが必要です。閲覧の際はログイン後に上記テキストリンクをクリックしてください。）
コンビニ決済とペイジー決済では支払い番号発行が必要
コンビニ決済とペイジー決済では、以下のようなお支払い番号を発行してメールなどでお客様に伝える必要があります。
| 【発行が必要なお支払い番号】 |
| コンビニ決済 |
ペイジー決済 |
| ・払込票番号（13桁） （セブンイレブンの場合）・お客様番号（11桁）、確認番号（4桁） （ローソン、ファミリーマート、サークルＫサンクスの場合）・オンライン決済番号（11桁） （その他のコンビニの場合） |
・収納機関番号（5桁）
・購入者様番号（11桁） ・確認番号（4桁） |
番号が発行されない限りお客様は支払い手続きができないため、必ず設定をおこない通知できるようにしておきましょう。
お支払い番号の発行は、ストアクリエイターProの「お支払番号／支払メール設定」画面から「自動発行」または「手動発行」で設定できます。
注文後の情報変更・支払い方法の変更可否は支払い方法ごとに異なる
注文後に金額・商品・支払い方法を変更できるかどうかは支払い方法ごとに異なるため注意が必要です。
例えば「クレジットカード決済」では金額・商品・支払い方法すべての変更ができる一方「モバイル払い」ではすべて変更できないなど、支払い方法ごとに細かくルールが定められています。
また金額と商品の変更に関しては、注文ステータスの完了前後によっても変更可否が異なります。
詳しくはストアクリエイターProよくある質問の「決済方法ごとの注文情報変更・支払い方法変更可否一覧表」ページをご確認ください。
（閲覧にはストアクリエイターProへのログインが必要です。閲覧の際はログイン後に上記テキストリンクをクリックしてください。）
Yahoo!ショッピングの支払い方法：まとめ
今回はYahoo!ショッピングの支払い方法について、8つの決済手段それぞれの特徴と設定方法、どの決済手段を導入すべきかまで詳しく解説しました。
離脱防止のためにも可能な限り多くの支払い方法を用意しておくことが理想ですが、受注処理の負担を考慮しながら一般的にニーズの高い決済手段やターゲットの好む決済手段を見極めて導入することが重要です。
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太田 薫(おおた かおる)
株式会社ファイブスプリングス 代表取締役
元楽天ECコンサルタント、その後楽天MVP獲得店舗の統括部長。 ■無料相談■ |
