2024.06.06
こんにちは、ファイブスプリングスです。
Yahoo!ショッピングではFTPを使ってストア運営に必要なさまざまなデータを効率的にアップロードすることができます。
商品データや商品画像を多く取り扱っているストアにとってはぜひ導入を検討したいFTPですが、「なんだか設定が難しそう…」「そもそもFTPって何…?」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回はYahoo!ショッピングでのFTP利用について、Yahoo!ショッピングでできることから具体的な設定方法までわかりやすく解説します。
データをアップロードしておいて好きなタイミングで反映させる方法についてもあわせて解説するため、Yahoo!ショッピングでFTPを活用したい方はぜひ最後までご覧ください。
【本記事でわかること】
◎Yahoo!ショッピングでFTPを利用してできること
◎Yahoo!ショッピングでのFTPの設定方法(FTP導入~データ反映)
◎FTPでアップロードしたデータを好きなタイミングで自動反映させる方法
目次
FTPとは
FTPとは、ネットワーク接続されたパソコン間でファイルを送受信できるようにする仕組みのことです。
Yahoo!ショッピングではFTPを利用してYahoo!ショッピングのサーバーと自身のパソコンを接続することで、商品データや商品画像などストア運営に必要なさまざまなデータをアップロードできるようになります。
商品データや商品画像のアップロードはストアクリエイターPro経由でもおこなえますが、FTP経由の場合より大容量データや複数データの一括アップロードが可能です。
また「アップロード自体は5月1日におこない5月5日からページに反映させる」など、アップロードデータの反映タイミングを自由に設定することもできます。
このようにFTPを利用するとストア運営に必要なデータを効率的にアップロードできるようになるため、特に取り扱う商品数や画像数が多いストアにオススメのアップロード方法といえます。
Yahoo!ショッピングでFTPを使って画像をアップロードする方法については、以下の記事で解説しています。
ストアクリエイターPro経由でのアップロードとの比較も交えながら詳しく解説しているため、ぜひあわせてご確認ください。
Yahoo!ショッピングでのFTP利用方法・設定方法
Yahoo!ショッピングではFTPを無料で利用できますが、事前申請とFTPアプリケーションの用意が必要です。
ここではYahoo!ショッピングでFTPを利用する際の手順について、以下5つのステップに分けて解説します。
【FTP経由でアップロードする方法】 |
〉【STEP1】FTPアカウントを発行する
〉【STEP2】アップロードデータを用意する 〉【STEP3】アップロードステータスを設定する 〉【STEP4】FTP接続してデータをアップロードする 〉【STEP5】アップロードデータを確認・反映する |
【STEP1】FTPアカウントを発行する
FTP経由でデータをアップロードする場合、まずは以下の手順でFTPアカウントの発行申請をおこなう必要があります。
1.ストアクリエイターProの「FTP設定」画面にアクセスします。
2.FTPアカウント発行画面が表示されたら、「パスワード入力」欄と「パスワード(再入力)」欄に任意のパスワードを入力します。
・FTPアカウントは「store-(ストアアカウント名)」であらかじめ設定されます。
3.最後に「登録」ボタンをクリックするとFTPアカウントの発行申請が完了します。
(FTPアカウントは発行申請後、通常数分で利用できるようになります。)
【STEP2】アップロードデータを用意する
FTPアカウントの発行が完了したら、FTP経由でアップロードしたいデータを用意します。
Yahoo!ショッピングでFTPを使ってアップロードできるデータは以下の通りです。
【FTP経由でアップロードできるデータ】 |
・商品データベースファイル ・オプションCSV ・在庫管理データベースファイル ・ZIP圧縮した商品画像、商品詳細画像 ・ZIP圧縮した追加画像 ・カテゴリデータベースファイル ・カート内関連商品カテゴリデータベースファイル ・注文処理実績データベースファイル |
アップロードデータはCSVファイルまたはZIPファイルで用意する必要がありますが、それぞれファイル名や件数・容量などに制限が設定されています。
制限通りにデータを用意しなければ正常にアップロードできないため、ストアクリエイターProツールマニュアルの「FTPデータを用意する」ページを確認しながら正しくアップロードデータを作成しましょう。
(閲覧にはストアクリエイターProへのログインが必要です。閲覧の際はログイン後に上記テキストリンクをクリックしてください。)
【データ反映日時の予約はファイル名で指定が可能】
冒頭お話したアップロードデータの反映タイミング指定は、各ファイル名の拡張子前に半角数字14文字 (YYYYMMDDhhmmss)で反映開始日時を記載することでおこなえます。
例えば2024年4月1日午前10時ちょうどに商品画像データを反映したい場合、ファイル名は「img20240401100000.zip」となります。
【STEP3】アップロードステータスを設定する
FTP経由でアップロードしたデータは「1.データのチェック」「2.データの読み込み」「3.データの反映」の3段階で処理されますが、これらのタイミングや手動・自動の設定をあらかじめおこなっておく必要があります。
1.ストアクリエイターProの「ストアエディタ基本設定」画面にアクセスします。
2.FTP環境設定の「FTPアップロード時のデフォルト反映ステータス」で、「未予約」または「自動更新」にチェックを入れます。
選択肢ごとの各処理のタイミングは以下の通りです。
データチェック | データ読み込み・ページ反映 | |
未予約 | アップロード直後 | × (手動で反映予約が必要) |
自動更新 (ファイル名の日時指定ナシ) |
アップロード直後 | データチェック完了から30分後 |
自動更新 (ファイル名の日時指定アリ) |
アップロード直後 | ファイル名で指定した日時 |
【未予約】
アップロード後はデータチェックがおこなわれますが、自動でのストアエディタへのデータ読み込みやページへの反映はおこなわれません。
【自動更新(ファイル名の日時指定ナシ)】
アップロード後はデータチェックがおこなわれ、データチェック完了から30分後にストアエディタへのデータ読み込みとページへの反映が自動的におこなわれます。
【自動更新(ファイル名の日時指定アリ)】
アップロード後はデータチェックがおこなわれ、ファイル名で指定した日時をもとにストアエディタへのデータ読み込みとページへの反映が自動的におこなわれます。
(データチェック完了時に指定日時が過ぎている場合は、5分後に自動予約がおこなわれます。)
3.最後に「更新」ボタンをクリックするとアップロードステータスの設定が完了します。
【STEP4】FTP接続してデータをアップロードする
データが用意できたら、以下の手順でFTPアプリケーションを使ってアップロードします。
※本記事では「WinSCP」を使った方法を記載していますが、FTPアプリケーションによって手順が若干異なります。
Yahoo!ショッピングで動作が確認されているFTPアプリケーションは以下の3つです。
・WinSCP (Windows)
・FFFTP (Windows)
・lftpP (Linux)
1.ログイン画面で以下を参考に「セッション」内の項目を入力し、「ログイン」ボタンをクリックします。
ホスト名 | ツールマニュアルの「FTPでファイルをアップロードする」ページからご確認ください。 (閲覧にはストアクリエイターProへのログインが必要です。閲覧の際はログイン後に上記テキストリンクをクリックしてください。) |
ポート番号 | |
ユーザー名 | 【STEP1】で設定したユーザー名とパスワードを入力します。 |
パスワード |
※起動後にログイン画面が表示されない場合は、「タブ」内にある「新しいタブ」をクリックしてください。
2.「暗号化」設定がある場合は、以下を参考に設定します。
(必須ではありませんが、セキュリティ強化のため推奨されています。)
暗号化なしで接続を許可 | 許可しない |
FTPS(Explicit)で接続 | 接続する |
FTPS(Implicit)で接続 | 接続しない |
3.【STEP2】で用意したデータをFTPアプリケーションからアップロードします。
【STEP5】アップロードデータを確認・反映する
最後に以下の手順でアップロードしたデータを確認し、反映させます。
1.ストアクリエイターProの「FTPデータチェック履歴」画面にアクセスします。
2.アップロードしたデータが一覧で表示されるため、「ステータス」欄を確認しながら【STEP3】の設定に応じて以下の通りに進めます。
「未予約」を選んだ場合 | 手動で反映作業をおこなう必要があります。 「未予約」ステータスのデータを選択し、次の手順に進みましょう。 |
「自動更新」を選んだ場合 | 反映作業は自動でおこなわれます。 「反映済み」ステータスまで進めばデータ反映が完了しているため、これ以降の手順は不要です。 |
※チェックから反映までの間で不備があった場合は、ステータスが「エラー」になります。
3.すぐに反映させたい場合は「反映」ボタンを、反映日時の予約をおこないたい場合は「予約」ボタンをクリックします。
4.「FTP反映確認」パネルにデータの種類とデータチェック日時が表示されるため、問題なければ「はい」ボタンをクリックしてデータを反映します。
(「予約」ボタンをクリックした場合は「FTP反映予約」パネルが表示され、反映を開始したい日時を設定できます。)
5.しばらく時間を置き、ステータスが「反映済み」になれば完了です。
Yahoo!ショッピングでのFTPに関するよくある質問
最後にYahoo!ショッピングでのFTPに関するよくある質問として、以下の3つにお答えします。
【Yahoo!ショッピングでのFTPに関するよくある質問】 |
〉反映予約日時の変更や取り消しはできる? |
反映予約日時の変更や取り消しはできる?
反映予約日時の変更と取り消しは、【STEP5】で見た「FTPデータチェック履歴」画面からおこなえます。
予約の変更取り消しをおこないたいデータを選択し、「予約変更」ボタンまたは「予約取り消し」ボタンをクリックしましょう。
FTPのパスワードがわからなくなった場合は?
FTPのパスワードがわからなくなった場合は、新しいパスワードを設定し直す必要があります。
FTPパスワードの再設定は、ストアクリエイターProの「FTP設定」画面からおこなえます。
(「FTP設定」画面へのアクセスには、「ツール管理権限(管理者)」の権限が必要です。)
FTPで各データのダウンロードはできる?
Yahoo!ショッピングでは、FTPを使ってストア運営にまつわる各データをダウンロードすることはできません。
FTPでできることはアップロードのみで、ダウンロードについてはデータごとにストアクリエイターPro「商品・画像・在庫」タブ内の以下ページからおこなう必要があります。
(画像のダウンロードはできません。)
【Yahoo!ショッピング各データのダウンロード場所】 |
商品データ | 商品管理 |
在庫管理データ | 在庫管理 |
カテゴリデータ | カテゴリ管理 |
Yahoo!ショッピングのFTP:まとめ
今回はYahoo!ショッピングでのFTP利用について、Yahoo!ショッピングでできることから具体的な設定方法、反映予約の方法までわかりやすく解説しました。
一度導入すれば効率的にデータのアップロードをおこなえるFTPですが、FTPアプリケーションの設定やエラー時の対処が必要など少しハイレベルな設定でもあります。
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太田 薫(おおた かおる)
株式会社ファイブスプリングス 代表取締役
元楽天ECコンサルタント、その後楽天MVP獲得店舗の統括部長。 ■無料相談■ |