2022.10.31
こんにちは、ファイブスプリングスです。
楽天には店舗の評価である「ショップレビュー」と商品ごとの評価である「商品レビュー」がありますが、いずれも選ばれる店舗・商品作りのためには非常に重要です。
楽天のようなECモールでは多数の店舗が同様の商品を出品するため、むしろレビューで差をつけられなければ数ある店舗・商品の中で埋もれてしまうため注意しましょう。
そこで今回は、楽天におけるレビューの重要性と良いレビューを集めるための戦略を解説します。
レビューの返信方法やレビュー施策で注意すべきポイントも含めて詳しく解説するため、楽天で良いレビューを集めたい方はぜひ最後までご覧ください。
【本記事でわかること】
◎良いレビューを集めるための具体的な戦略
◎悪いレビューがついてしまった場合の対処法
◎レビュー施策をおこなう際に注意すべきポイント
目次
楽天攻略にレビュー施策が欠かせない3つの理由
冒頭でもお話したように、レビューは楽天において選ばれる店舗・商品を作るための非常に重要な要素です。
ここではまず「なぜ楽天攻略にレビュー施策が欠かせないのか」について、以下3つの理由を詳しく解説します。
約8割が商品購入の際にレビューを参考にする
レビューが重要である理由として、まず商品購入に際してレビューを参考にする人が非常に多い点があげられます。
実際に総務省が2016年に発表した調査によると、ECでは約8割のユーザーが買い物時にレビューを参考にしていることがわかっています。
(60代を除く各世代で、「かなり参考にする」「まあ参考にする」を足した割合が75%近くを占める。)
【引用】総務省 |平成28年版 情報通信白書|情報資産(レビュー(口コミ)等)
楽天のようなECモールでは同様の品質・価格の商品が多く出品されるため、レビュー評価の高さや数は商品競争力を左右する上で特に重要です。
商品の品質や価格を簡単に向上させられないことから考えても、楽天での競争に勝つためには「いかに良いレビューを集めるか」がカギとなります。
良いレビューのある商品の方が選ばれやすい
楽天の商品表示の仕組みから考えても、評価の高いレビューが多数ついている商品の方がユーザーの目につきやすく選ばれやすいといえます。
例えば楽天で商品を検索すると以下のように「レビュー評価」や「レビュー件数」とともに商品が一覧表示されるため、ユーザーは同様の商品の中から評価の高いものを選んで購入することが可能です。
また「レビュー件数順」や「レビュー評価順」での検索結果の並び替えが可能であるほか、「★4.5以上」「★4.0以上」などレビューの点数を絞って検索をかけ直すことも可能です。
このようにレビューを基準とした商品検索の手段が多数用意されていることからも、楽天の運営やユーザーがレビューを重要視していることがうかがえます。
運営やユーザーから重要視されているレビューは、可能な限り戦略的に集める必要があるといえるでしょう。
レビューは楽天を攻略する上での『宝の山』
先ほど良いレビューが多数ついている商品が選ばれやすいとお話しましたが、悪いレビューも含めてレビューは「選ばれる商品・サービスを作るヒント」が集まった宝の山であることを知っておきましょう。
良いレビューからは商品・サービスの強みやアドバンテージ(他商品より優れた点)がわかり、悪いレビューからは弱みや改善点がわかるためです。
特に低評価レビューでは気に入らなかった点について具体的に書いてもらえることが多いため、書いてもらった内容をもとにそのまま改善策を立案できることも少なくありません。
レビュー施策では良いレビューを集めることに焦点を当てがちですが、悪いレビューも積極的に活用して効果的に選ばれる商品作りをおこないましょう。
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実際に弊社のお客様で、レビュー内容をはじめとした分析をおこなってニーズを正確に把握し売り上げを倍増、出店半年で月商300万円を達成されたお客様もいらっしゃいます。
サポート実績のページでどのようにその結果を獲得したのかをご紹介しているため、ぜひあわせてご覧ください。 |
楽天で良いレビューを集める5つの戦略
ユーザーがレビューを投稿する理由は、大きく分けて商品や対応に対して「感動があった場合」か「不満があった場合」かのいずれかです。
ここではユーザーの期待を上回り「良いレビュー」を集める方法として、以下5つの戦略をご紹介します。
【楽天で良いレビューを集める5つの戦略】
レビュー記入に対して特典を付与する
レビュー記入を促す最もシンプルで効果的な方法は、レビュー記入に対する特典を付与することです。
先ほど「約8割が商品購入の際にレビューを参考にする」でご紹介した総務省が2016年に発表した調査でも、ポイントや割引きといった『見返り』がレビューを書きこむ最大の理由・動機であることがわかっています。
【引用】総務省 |平成28年版 情報通信白書|情報資産(レビュー(口コミ)等)
具体的な特典の例としては、主に「クーポン」と「おまけ」の2パターンがあります。
【レビュー記入に対する特典の例】
クーポン
次回送料無料クーポン、次回〇〇円OFFクーポン、次回〇〇%OFFクーポン など
(レビュークーポンの詳しい送り方については、後ほど「レビュークーポンの送り方は?」で解説します。)
おまけ
購入商品に関連するサブアイテムやサンプル、お試し品、保証期間延長(家電の場合) など
このようにレビュー記入に対するインセンティブ(動機)を与えることがレビュー獲得につながりますが、余裕がある場合は特典パターンをいくつか用意しておくと幅広いユーザーニーズをカバーして獲得率がさらにアップします。
▼弊社運営店舗『Hariti(ハーリティー)』の特典パターン例
特典の付与は必ず「商品発送やレビュー投稿」を確認してから! |
楽天のガイドライン上、レビュー記入を条件とする特典の付与は必ず商品発送やレビュー投稿後におこなわなければいけません。
このためクーポンの場合は次回以降使用できるものに限り、おまけの場合は別送しなければならないことを知っておきましょう。 レビュー施策に関する楽天のガイドラインについては、「楽天のレビュー施策で注意するポイントは?」もあわせてご確認ください。 |
楽天のページでレビュー特典をアピールする
レビュー記入に対する特典を用意したら、ユーザーにレビュー特典をわかりやすくアピールすることも重要です。
商品ページにレビュー特典のバナーを設置する方法が一般的ですが、余裕がある場合はレビュー特典用のページを用意しておくと特典の条件や注意事項までよりわかりやすく伝えられます。
▼弊社運営店舗『Hariti(ハーリティー)』のレビュー特典バナー
(実際の商品ページでは、バナーをクリックするとレビュー特典用のページへジャンプするようになっています。)
レビュー特典は獲得時期やクーポンの使用可能時期などユーザーと認識のズレが生じてしまうこともあるため、そういったトラブルを回避するためにもレビュー特典用のバナーやページを用意しておくことをおすすめします。
関連記事をチェック! |
弊社運営店舗「Hariti(ハーリティー)」は、今回ご紹介するようなレビュー施策をはじめファイブスプリングスの知識と経験をもとにオープン1年で月商8,000万円を達成した弊社運営店舗です。
以下の記事で月商8,000万円に至るまでの具体的なアクションについて解説しているため、短期間で売上アップを狙っている方や店舗運用のノウハウを知りたい方はぜひあわせてご覧ください。 |
梱包や同梱物を工夫する
レビュー施策としては見落としがちですが、梱包や同梱物を工夫することもレビュー獲得につながることを知っておきましょう。
先ほどお話したように「ユーザーが良いレビューを書こうとするタイミングは商品やサービスに感動した時」であり、梱包や同梱物といった+αのサービスこそがユーザーの期待値を上回るカギとなるためです。
より具体的には、以下のように「気遣いが感じられる梱包」や「ユーザーが喜ぶ同梱物」が良いレビューの獲得につながる工夫となります。
【レビュー獲得につながる工夫の例】
気遣いが感じられる梱包
配送業者に丁寧な配送をお願いするメッセージ、開梱しやすい梱包(テープの三角折りなど)、丈夫で安心感のある梱包、片付けやすい資材の使用 など
ユーザーが喜ぶ同梱物
おまけ(サンプルなど)、商品購入へのお礼メッセージ、商品の取り扱い方法や注意点 など
同梱物でレビュー記入をお願いすることも有効! |
同梱するチラシなどを通して直接レビュー記入をお願いすることも、レビューを獲得する上で有効です。
同梱物はお客様が確認する可能性が高いため、積極的に活用しましょう。 |
フォローメールでレビュー記入を促す
商品の到着や使用のタイミングでフォローメールを送ることも、レビュー記入を促す施策として有効です。
ただし楽天の規約上レビューをお願いするだけの内容のメールを送ることはできないため、あくまでも購入へのお礼や商品到着の確認に加えてレビュー記入をお願いするようにしましょう。
フォローメールを送る際は、「購入へのお礼」「商品到着の確認」「レビューのお願い」の3点を押さえた内容を送ることがポイントです。
記載すべきポイント | 例文 |
購入へのお礼 | この度は数ある商品の中から当店の商品をお選びいただき、誠にありがとうございます。 |
商品到着の確認 | お買い求めいただいた商品は無事届きましたでしょうか? ご不明点やお気づきの点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 |
レビューのお願い | 当店でのご利用について良かった点や改善して欲しい点などがある場合は、ぜひレビューにてご評価ください。 |
(※レビュー記入の負担を減らすために【レビューの書き方はコチラ】などと記載してレビューの記入方法を示すことも重要です。)
ユーザーを感動させるためには『店舗ならでは』の内容で! |
上記の基本は重要ですが、「ユーザーの期待値を上回る」ためには店舗の独自性を取り入れて他店舗と差別化を図ることも必要です。
店舗ならではのフォローメールの書き方がわからない場合は、店舗分析やメルマガ訴求のプロであるコンサルタントが一緒に考えさせていただくためお問い合わせページからお気軽にご相談ください。 |
レビューに返信する
これまでご紹介した施策などによって実際にレビューを記入してもらったら、可能な限りレビューに返信するようにしましょう。
レビューの返信はレビューを投稿したユーザーはもちろん、購入を検討しているユーザーからの信頼にも大きくかかわるためです。
レビューの返信と聞くとクレーム対応を想定される方もいらっしゃるかもしれませんが、レビュー返信は以下のようにマイナスを埋めるだけでなくプラスに働く効果を多く持っています。
【レビュー返信の3つのメリット】
客離れを回避できる
誤解や不満などに基づく低評価やクレームがあった際に、スピーディに解消できる
新規ユーザーを獲得できる
購入検討中のユーザーに対して、安心や信頼を形成できる
リピーターを獲得・育成できる
ユーザーとの距離を縮めて、ファンやリピーターを獲得・育成できる
リソースの制限などからすべてに返信することは難しいかもしれませんが、上記のように大きなメリットがあるためできる限りレビューには返信することをおすすめします。
レビューの返信方法については、のちほど「レビューの確認方法や返信方法は?」で詳しく解説します。
関連記事をチェック! |
詳しいレビューの返信方法については、以下の記事でも解説しています。
ケース別での返信例文を含めレビュー返信のポイントや注意点など詳しく解説しているため、ぜひあわせてご覧ください。 |
楽天のレビュー施策に関するよくある質問
最後に楽天のレビュー施策に関するよくある質問として、以下の7つにお答えします。
【楽天のレビュー施策に関するよくある質問】
楽天のレビュー施策で注意するポイントは?
レビュー施策をおこなう際は、まず楽天のレビューに関するガイドラインを違反しないように注意しましょう。
楽天では以下のようにレビューについて細かく禁止行為が定められているため、規約違反とならないよう注意が必要です。
【楽天におけるレビューの禁止事項】
× 店舗関係者がレビュー・評価を投稿すること
× レビュー投稿を確認せずに特典を付与すること
× レビューの評価や投稿内容等によって特典内容を変えること
(それを明示または暗示することも禁止)
× レビュー投稿後にページ編集によって別の商品へレビューを付け替えること
× 高評価のレビュー投稿を促すこと
× 商品到着前のレビュー投稿を促すこと
× ユーザーにレビュー内容の変更や削除を要請すること
また「レビュー投稿を条件に過度な特典を付与すること」も禁止されており、具体的には以下のような特典が禁止されています。
特に「レビュー記入に対して特典を付与する」場合は、違反してしまわないように注意しましょう。
【禁止されている特典の例】
× 今回の注文を送料無料にすること
× 今回の注文を値引きすること
(金額修正による値引きも不可)
× 今回の注文におまけを同梱すること
× キャッシュバックや金券類を供与すること
(特典付与のタイミングに関わらず不可)
! | ガイドラインは記事執筆時点以降に変更される可能性があるため、必ず店舗運営Naviなどから最新の情報をご確認ください。
今回の内容は店舗運営Navi みんなのレビューに関するガイドライン(出店者向け)をもとに記載しています。 |
レビューの確認方法や返信方法は?
レビューの確認や返信は、RMSの「コミュニティ」>「レビューチェックツール」から簡単におこなえます。
レビューチェックツールではすべてのレビューを一覧で確認できるほか、投稿日時や評価で絞り込みをおこなったりCSV形式でダウンロードしたりすることも可能です。
返信機能の利用には動画マニュアルの受講が必須! |
レビュー返信機能を利用するためには、【楽天大学】RUx(レクチャー動画)の「【レビュー】返信機能における有効活用のための必須マニュアル」を視聴する必要があります。
返信機能を利用する前に、上記テキストリンクまたはRMSトップ下部「RUx(レクチャー動画)」から該当の動画講座を視聴しましょう。 |
レビュークーポンの送り方は?
レビュー投稿者に特典としてクーポンを付与する場合は、レビュー投稿を確認してからメールで「クーポン獲得URL」または「クーポンコード」を配布する必要があります。
レビューチェックツールなどでレビュー投稿が確認できたら、非公開設定で発行した(URLやコードからしか獲得できない)配布型クーポンをユーザーにメールで送りましょう。
具体的なクーポンの発行方法やメールの送信方法については、それぞれ詳しくまとめた以下の記事をご確認ください。
不都合なレビューは削除できる?
基本的にレビューの削除は楽天の判断でおこなわれるため、店舗側でレビューを削除したり投稿前にチェックして選別したりすることはできません。
ただし別店舗や別商品に関するレビューや差別または犯罪を助長する表現が含まれているなど、明らかに不適切なレビューについてはRMS下部の「不適切レビュー報告」から楽天へ報告することが可能です。
またレビューを投稿したユーザー自身は内容の変更や削除が可能なため、誤解がある場合などレビュー返信で真摯に対応することで取り下げてもらえる可能性もあります。
★1をつけられてしまった場合の対処法は?
先ほど「不都合なレビューは削除できる?」でもお話したように、低評価がついた場合はレビュー返信で真摯に対応することが重要です。
低評価は実際に至らない点があった場合だけでなくユーザーの誤解によって生じる場合もありますが、いずれのケースでもユーザーを最大限配慮して不安や不満を払しょくする返信を心がけましょう。
また「商品がなかなか届かない」などのクレームは「他の方も書かれているように~」と連鎖的に起こってしまうことも少なくないため、可能な限り早く返信することが重要です。
低評価に真摯に対応することでレビュー内容を変更してもらえたりリピーターになってもらえたりする可能性もあるため、低評価には特に優先的に対応することをおすすめします。
検索ページでレビューが表示されない場合の対処法は?
楽天ではレビューで5つ星評価(★★★★★)がついているにもかかわらず、「条件に満たないため総合評価は表示できません。」と表示されて検索結果や商品ページで評価の星が表示されない場合があります。
こちらの現象が起こってしまう原因は不明ですが、対処法としては「可能な限り(少なくとも3件以上)レビューを獲得する」ことが有効であると考えられます。
有効と考えられる理由としては、楽天のヘルプ・問い合わせ「総合おすすめ度について」のページで商品レビューに関して以下のような記載があるためです。
※商品を購入した人のレビューが3件未満の場合、この【総合おすすめ度】は表示されません。
レビュー1件でも表示されることがあるため明確な基準・原因は不明ですが、レビュー件数が少ない場合によく見られる現象のため可能な限り多くレビューを獲得できるよう努めましょう。
レビュー対応は自動化できる?
レビューの重要性や施策については分かったものの、「一件一件対応している余裕はない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際にレビュー管理やフォローメール・クーポンの送付などを全て手動でおこなうことは手間がかかりますが、有料ツールの「らくらくーぽん」を使用することで全自動化できます。
らくらくーぽんは月額10,000円~(税別)で利用できるレビュー対策ツールで、レビュー投稿依頼のフォローメール送信からクーポンの自動発行・自動送信まで自動化が可能です。
月額利用料がかかるため費用対効果を確認しながらの運用が必要ですが、気になる方はRMSサービススクエアの「らくらくーぽん」ページより詳細をご確認ください。
楽天のレビュー施策:まとめ
今回は楽天におけるレビューの重要性と良いレビューを集めるための戦略、レビュー施策をおこなう際のポイントや注意点まで解説しました。
選ばれる商品・店舗づくりのために必須ともいえるレビュー施策ですが、レビュー返信やレビュークーポンの発行に手間がかかったり期待値を上回るサービスを提供するために自社や商品を分析しなければならなかったりとある程度のリソースや知識を要する点には注意が必要です。
ファイブスプリングスでは商品分析や同梱物の提案をはじめ、クーポンやメール発行などレビュー施策に必要な範囲を全てカバーするコンサルティング・制作代行サービスをご提供しています。
「良いレビューを集めたいが何から始めたらいいかわからない」「レビューにどう返信したらいいかわからない」という方は、ぜひ一度お問い合わせページからお気軽にご相談ください。
太田 薫(おおた かおる)
株式会社ファイブスプリングス 代表取締役
元楽天ECコンサルタント、その後楽天MVP獲得店舗の統括部長。 ■無料相談■ |