2025.02.18
こんにちは、ファイブスプリングスです。
2月のバレンタイン商戦が終わると間もなく、3月にはそのお返しイベントとなる「ホワイトデー商戦」が本格化します。
スイーツやアクセサリーなどを中心に多様な商品をギフトとして展開できるホワイトデー商戦ですが、売上を伸ばすためには商品ページをホワイトデー仕様にカスタマイズしたり特集ページやキャンペーンを用意したりといった販促対策が必要です。
そこで今回は楽天市場でのホワイトデー商戦について、2025年最新のトレンドと売上アップにつながる10の販促方法を詳しく解説します。
予算相場や売れやすい商品などホワイトデー商戦の傾向もあわせて解説するため、ホワイトデー商戦での販促効果を最大化したい方や準備の抜け漏れを防ぎたい方はぜひ最後までご覧ください。
【本記事でわかること】
◎ 2025年楽天ホワイトデー商戦のトレンド
◎ 楽天ホワイトデー商戦を勝ち抜くための具体的な販促対策
◎ 売上アップのために押さえるべき重要なポイント
目次
ホワイトデー商戦を勝ち抜く10の販促対策
楽天市場のホワイトデー商戦で成功を収めるためには、集客から購買促進、回遊率の向上まで、さまざまな施策を取り入れる必要があります。
今回はホワイトデー商戦を勝ち抜くための具体的な対策として、以下の10の販促方法をご紹介します。
必ずしもすべてを実行する必要はないため、自ストアのリソースや販売目標に応じて取り入れられるものがないか検討してみましょう。
【ホワイトデー商戦を勝ち抜く10の販促対策】 |
〉ホワイトデーにあわせてSEOを最適化する |
ホワイトデーにあわせてSEOを最適化する
ホワイトデーの商戦で顧客に商品を見つけてもらうには、ホワイトデー関連のキーワードを商品情報に組み込むSEO対策が重要です。
商品名や商品説明に以下のようなキーワードを盛り込むことで、検索結果ページ上に効果的に表示させることができます。
【検索対策に有効なホワイトデー関連キーワードの例】 |
・ホワイトデー ・お返し ・2025 ・チョコ、クッキー、イチゴ、お菓子、雑貨 ・早割、まだ間に合う、遅れてごめんね …など |
キーワードを選ぶ際には、商材の特徴やターゲット層に応じた適切なキーワードを組み込むことが重要です。
「ホワイトデー」や「お返し」のような汎用的なキーワードだけでなく、「チョコ、お菓子、雑貨」など特定商材に合わせた単語を使うのも効果的です。
また販売期間に応じて「早割」や「遅れてごめんね」といったタイムリーなキーワードを加えることで、幅広いタイミングでの需要を取り込むことも可能です。
なお取り込むべきキーワードを調べる方法としては、楽天の検索窓に表示される関連キーワードを確認する方法が効果的です。
楽天市場の検索窓に「ホワイトデー」などの語句を入力すると検索頻度の高い関連キーワードが自動で表示されるため、これらを参考に商品名や説明文に適切なキーワードを取り入れると良いでしょう。
楽天市場でのSEO対策については、以下の記事で解説しています。
検索需要のあるキーワードを知る方法や楽天SEOに強い商品名を決める方法など詳しく解説しているため、ぜひあわせてご確認ください。
商品画像をホワイトデー仕様に変更する
ホワイトデー商品の視認性を高めてクリック率を向上させるには、ホワイトデー仕様のサムネイル画像や商品画像を用意することが重要です。
ホワイトデーを想起させるようなデザインを取り入れると、商品が検索結果ページやカテゴリページで目立ちやすくなります。
以下のような工夫で、季節感や特別感を効果的に伝えることができます。
【ホワイトデー仕様の商品画像の工夫例】 |
・ギフト感を演出するためにラッピング済みの商品を使用する ・白や青といったホワイトデーを象徴するカラーを活用する ・「ホワイトデー限定」や「お返しにおすすめ」といったコピーを目立たせる …など |
また近年ではSNSで共有されることを意識した、いわゆる「映える」商品が注目される傾向にもあります。
SNSでの拡散はさらなる集客や売上に繋がる効果も期待できるため、「映え」も意識して画像作りに取り組みましょう。
! | サムネイル画像の表現については、ガイドラインに基づくいくつかの制限があります。 テキストの割合や使用できるデザインなど細かく規定があるため、ガイドラインを確認の上違反しない範囲で編集しましょう。 |
楽天市場の商品画像登録ガイドラインについては、以下の記事で詳しく解説しています。
各ルールについてわかりやすく解説しているほか、ガイドライン適合可否を確認する方法についても解説しているため、ぜひあわせてご確認ください。
メールマガジンやSNSで呼びかける
検索対策などとは異なる角度からの集客強化の方法としては、R-MailやSNSを活用してホワイトデー関連情報を発信することも有効です。
ホワイトデーが近づいていることを知らせつつ注目の商品やセール情報を盛り込むことで、購買意欲を引き出して自ストアへの興味を高めることができます。
メルマガやSNSでの呼びかけは配信するタイミングが重要なため、以下を参考に情報発信して効果的に需要を取り込みましょう。
【ホワイトデー情報の配信タイミング】 |
基本 | 3週間~1週間前 |
早期需要を狙う場合 | 1か月前~ |
直前需要を狙う場合 | 1週間前~前日 |
直後の需要を狙う場合 | 当日~1週間後 |
楽天市場でのメルマガやSNSの利用方法については、それぞれ以下の記事で解説しています。
活用方法や利用時の注意点についてもあわせて解説しているため、ぜひあわせてご確認ください。
広告を活用して集客を強化する
ホワイトデー商戦でより大きな集客効果や売上効果を得たい場合は、広告を活用して商品やストアの露出機会を増やすことも視野に入れましょう。
スイーツなど定番商材の場合は競争率や広告コストが高くなるリスクがありますが、その分集客や売上などのリターンも大きくなることが期待できます。
広告は種類によって配信先や期待できる効果が異なるため、以下のように目的に応じて適切なものを選ぶことが重要です。
【ホワイトデー商戦での広告の使い分け】 |
検索結果ページでの 順位を上げたい |
・RPP広告 |
イベントの特設ページに 商品を掲載したい |
・楽天市場広告 ・楽天CPA広告 |
楽天市場外の 広告枠に商品を掲載したい |
・RPP-EXP広告 ・TDA-EXP広告 |
基本的な戦略としてはRPPによる検索順位の底上げが選択肢として考えられますが、競合も力を入れてくることを考えると入札単価が高騰したり広告枠の獲得が難しくなったり可能性があります。
確実に広告を打つためには楽天市場広告で公式特設ページの広告枠を買い取ったり、RPP-EXP広告やTDA-EXP広告を使った楽天市場外からの集客も視野に入れると良いでしょう。
ホワイトデー商戦で利益率を確保しながら高い広告効果を得るためには、予算や競合の状況を考慮しながら自ストアに最適な広告戦略を見つける必要があります。
RPP広告、楽天市場広告、楽天CPA広告については、それぞれ以下の記事で解説しています。
広告としての特徴をはじめ効果的に運用するためのポイントなど詳しく解説しているため、ぜひあわせてご確認ください。
ホワイトデーキャンペーンを実施する
ホワイトデー商戦で競争力を強化するためには、独自のホワイトデーキャンペーンを実施することが効果的です。
お客様の購買意欲が高まる時期に以下のようなキャンペーンを展開し、集客力を高めるとともに売上アップを図りましょう。
【ホワイトデー商戦にあわせた独自キャンペーンの例】 |
・割引価格 ・送料無料 ・クーポン発行 ・ポイント上乗せ …など |
キャンペーンを実施するタイミングとしては、ホワイトデーの3週間前から1週間前での開催が基本となります。
メルマガやSNSでの情報発信と連動させることで顧客への訴求効果を一層高めることが期待できるため、相乗効果を狙いつつ効果的に施策を組み合わせましょう。
早割・まだ間に合う・遅れてごめんね企画を実施する
ホワイトデー商戦での売上を最大化するには、「早割・早期予約特典企画」や「まだ間に合う企画」、「遅れてごめんね企画」の実施も効果的です。
「早割・早期予約特典」企画 | ・早期購入者向けに特典を付与して販売 ・1ヵ月前などシーズン前から実施 ・シーズン中の発送件数が予想できる ・商品評価がつきシーズン中の売上が伸びる |
「まだ間に合う」企画 | ・イベント日直前のお客様向けに商品を販売 ・イベント日数日前から前日まで実施 ・イベント日当日までの需要を取り込める |
「遅れてごめんね」企画 | ・イベント日に間に合わなかったお客様向けに販売 ・イベント日以降1週間程度実施 ・イベント用の在庫を販売できる |
ホワイトデーの需要は3月14日付近だけでなく前後にも発生するため、これらの企画を組み合わせることで1カ月半程度のイベント販売期間を確保することができます。
また「早割・早期予約特典」企画では割引き率の高いクーポンを発行し、「まだ間に合う」企画では割引き率の低いクーポンを発行するなどの工夫を加えることで、お客様にキャンペーン参加のインセンティブを与えつつ利益率のバランスもとることができるでしょう。
楽天市場でのクーポン施策については、以下の記事で解説しています。
RMSを使ったクーポン発行方法をはじめクーポン施策のポイントや注意点まで詳しく解説しているため、ぜひあわせてご確認ください。
ストアページでホワイトデーを演出する
ホワイトデー商戦での競争力を高めるには、ストアページ全体でホワイトデーの雰囲気を演出する工夫が効果的です。
バナーや特集ページを活用することでセールやキャンペーンの内容が視覚的に伝わりやすくなるほか、特集ページにオススメ商品や関連商品をまとめて掲載することでクロスセルやアップセルを狙えるためです。
具体的には「ホワイトデーをイメージさせるデザイン・キャッチコピーのバナーを制作する」「特集ページに予算別・相手別などのカテゴリを用意する」といった工夫をすることで、集客率や購買率のアップが見込めます。
バナーや特集ページの制作には時間や手間がかかるものの、しっかりと準備することで訴求力を高めて集客や売上を伸ばせるでしょう。
楽天市場でのバナー設置については、以下の記事で詳しく解説しています。
回遊性を高めるオススメのバナー掲載箇所や具体的なバナーレイアウト例などをまとめているため、ぜひあわせてご確認ください。
なおイベント期間中のみバナーが表示されるようにタイマー設定したい場合は、以下の記事をご確認ください。
ギフトサービスに対応する
ホワイトデー商戦で購買率を高めるには、可能な限りギフトサービスの導入も検討しましょう。
以下のようなギフトオプションを提供することでお客様側でのラッピングや再発送の負担を軽減し、顧客満足度アップや購買率アップが見込めるためです。
【ホワイトデー商戦に有効なギフトオプション】 |
・リボン ・ラッピング ・ギフトボックス ・メッセージカード …など |
またこれらのサービスを導入する際は、単にギフトオプションを提供するだけでなく以下の情報をあわせて提示することも重要です。
視覚的なイメージを提供することでサービス内容を明確に伝えられるほか、料金や仕様を事前に知らせることでトラブルや認識のずれを防止できます。
またこれらのサービスを提供する際は、単にギフトオプションを追加するだけでなく以下の情報をあわせて提示しましょう。
ラッピングなどの状態がわかることでお客様も安心して商品を購入することができるようになり、料金や仕様の詳細を明示することで認識の相違やトラブルを防止することができるでしょう。
【ギフト対応時に提示すべき情報】 |
・ラッピング後商品のイメージ画像 ・メッセージカードのイメージ画像 ・ラッピングにかかる料金 ・領収書や納品書の発行有無 …など |
楽天市場でのギフト対応については、以下の記事で詳しく解説しています。
ギフトサービスを始めるメリットをはじめ、RMSを使った具体的な設定方法やギフトサービスの活用ポイントもまとめているため、ぜひあわせてご確認ください。
リピーター施策もあわせて実施する
ホワイトデー商戦での集客効果を一時的なもので終わらせないためには、イベント期間中の対策だけでなくリピーター施策もあわせておこなうことが重要です。
ギフト商品やギフトサービスは一度の注文で「贈る側」と「受け取る側」の双方に商品やサービスの魅力を伝えられる絶好の機会のため、以下のような施策により積極的にリピーター獲得を狙っていきましょう。
【ホワイトデー商戦後に有効なリピーター施策】 |
・サンキュークーポンを発行してリピート利用を促す ・メルマガやLINEを配信してオススメ商品をアピールする ・購入者情報を分析してターゲティングを最適化する …など |
楽天市場のリピーター施策については、以下の記事で解説しています。
リピーター獲得のメリットをはじめ、リピーター施策のポイントや具体例など詳しく解説しているため、ぜひあわせてご確認ください。
十分な在庫と出荷体制を確保する
通常よりも多くの注文が予想されるホワイトデー商戦では、注文増加を見越した在庫の確保や出荷体制の整備が必要です。
在庫が不足したり出荷対応が遅れると機会損失やクレームに繋がってしまうため、以下のようなポイントを押さえつつしっかりと準備を整えましょう。
【ホワイトデー準備のポイント】 |
・注文数の増加を想定して在庫を確保する ・受注出荷や問い合わせに対応できる体制を整える ・あらかじめ運送業者と連携しておく …など |
ホワイトデー商品はお返しとして購入されている分、梱包や配送、対応が普段よりもシビアに求められます。
普段は許されるような小さなミスや認識のズレでもクレームにつながる可能性があるため、余裕を持って在庫や出荷体制を整えましょう。
自ストアだけで注文数の増加に対応することが難しい場合は、入荷から配送までの作業を楽天に任せられる「楽天スーパーロジスティクス(RSL)」の利用も検討すると良いでしょう。
楽天スーパーロジスティクスについては以下の記事で利用の流れやメリット・デメリットなど詳しく解説しているため、ぜひあわせてご確認ください。
2025年の楽天ホワイトデー傾向
ホワイトデー商戦に有効な施策を確認したところで、最新の楽天ホワイトデー市場の動向も把握しておきましょう。
ホワイトデーの市場動向を把握することで「誰に」「何を」「いつ」「どの価格帯で売るか」が明確になり、効率的に販促施策を打てるようになるためです。
ここでは楽天ホワイトデー商戦の傾向として、以下3つのポイントについて詳しく解説します。
【2025年の楽天ホワイトデー傾向】 |
〉ホワイトデーの予算・相場 |
ホワイトデーの予算・相場
ホワイトデーの予算相場は、贈る相手に応じて以下のようになっています。
【贈る相手別ホワイトデー予算相場】 |
贈る相手 | 予算相場 |
本命 (パートナー、意中の相手) |
1,000~5,000円程度 |
義理 (仕事仲間、家族、友人) |
1,000円程度 |
ストア出店者としては「贈る相手」と「予算相場」を把握しておき、ホワイトデー用に商品やストアを作る際の参考にしましょう。
例えば「贈る相手」はキーワードを商品情報に追加する際や特集ページでカテゴリを作る際の参考になるほか、「予算相場」は適正な価格帯の商品ラインナップを準備する際の参考になります。
贈る相手と相場からターゲットのニーズと予算を把握することで、幅広い購買層のニーズに対応して売上の最大化を目指しましょう。
ホワイトデーに売れる商材
ホワイトデーはバレンタインに比べて、以下のように幅広い商材が売れる可能性があるイベントです。
【ホワイトデーに売れる商材の例】 |
・チョコレート、チョコスイーツ ・焼き菓子、クッキー、ケーキ、チョコレート ・お酒、コーヒー、紅茶、ドリンク、グルメ ・アクセサリー、ファッション小物 ・美容、健康、雑貨 ・フラワーギフト…など |
プロモーション次第ではどのような商材でもホワイトデー商品として売り出すチャンスがあるため、スイーツなど定番商材を扱っていない場合も売り出せるものがないか積極的に検討してみましょう。
本来ホワイトデーと関連性のない商品を売り出すコツとしては、ホワイトデー用のギフトラッピングや限定パッケージを用意することが効果的です。
商品が売れるタイミング
ホワイトデー商戦では、「当日から3週間前までのオトクな日」に売上の山が来ると予想されます。
楽天市場では「5と0のつく日」と「ワンダフルデー」がオトクな日にあたるため、2025年では以下の日程が狙い目となるでしょう。
これらの日を狙い目として、メルマガ・SNSでの呼びかけやキャンペーンの実施、広告の強化などをおこなうことをオススメします。
【2025年のホワイトデー商戦の狙い目】 |
・2月25日(火) ・2月28日(金) ・3月1日(土) ・3月5日(水) ・3月10日(月) |
公式ホワイトデー特集ページのチェックもオススメ
最後にホワイトデーの傾向を知るための最良のヒントとして、楽天市場公式の「ホワイトデー特集」ページを参考にすることをオススメします。
公式の特集ページを見れば「贈る相手」や「予算相場」「需要のある商材」など、実際の楽天市場でのホワイトデー市場の状況を一通り確認できるためです。
「予算・相手別に選ぶ」といったカテゴリ分けはそのまま特集ページを作る際の参考になるほか、掲載されている商品一覧をチェックすることで実際に売れている商品や競合商品を調査することもできます。
特集ページは2月中盤から開かれていることが多いものの期間外であっても昨年分の内容が確認できるため、ホワイトデー対策の参考例として大いに活用しましょう。
楽天ホワイトデー商戦:まとめ
今回は楽天市場のホワイトデー商戦について、予算相場や売れやすい商材やタイミングといった傾向から、集客効果や売上効果を最大化させるための10の施策まで解説しました。
SEO最適化やメルマガ配信などで集客率を高めつつストア独自の特集やキャンペーンを実施により売上アップが見込めるホワイトデー商戦ですが、効率的に集客や売上を伸ばすためには自ストアに合った商材と売り出し方をしっかりと把握する必要があります。
ファイブスプリングスではホワイトデー商戦などイベント対策に関するアドバイスをはじめ、分析~戦略立案~実行まで一貫してサポートするコンサルティングサービスをご提供しています。
「ホワイトデー商戦で売上を伸ばしたい」「自ストアに合った販促を一緒に考えて欲しい」という方は、ぜひ一度お問い合わせページからお気軽にご相談ください。
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太田 薫(おおた かおる)
株式会社ファイブスプリングス 代表取締役
元楽天ECコンサルタント、その後楽天MVP獲得店舗の統括部長。 ■無料相談■ |