2022.09.08
こんにちは、ファイブスプリングスです。
楽天のクーポンサービス「RaCoupon(ラ・クーポン)」は、上手く活用することで販売力やリピート獲得を強化できる非常に重要なサービスです。
楽天には4種類のクーポンがありますが、利益の確保に気を付けながら目的や用途に応じて使い分けることで最大限活用できます。
そこで今回は楽天のクーポンサービス「RaCoupon(ラ・クーポン)」について、4つのクーポンの特徴をはじめ、それぞれの発行方法や配布方法のほか、活用方法と注意点まで詳しく解説します。
「まとめ買いで○%OFFクーポン」などケース別での発行方法も含めて網羅的に解説するため、楽天のクーポンを完全攻略したい方はもちろん、個別具体的なクーポンの発行方法を知りたい方もぜひ最後までご覧ください。
【本記事でわかること】
◎楽天でのクーポン発行方法(基本~応用)
◎楽天のクーポンを最大限活用するためのコツ
◎楽天でクーポンを発行する際の注意点
目次
楽天で発行できる4つのクーポン
楽天で発行できるクーポンは、大きく分けて以下の4つです。
主な効果 | 費用負担 | ||
1 | 配布型クーポン | 購入促進 | 店舗負担 (クーポン割引費用) |
2 | サンキュークーポン | リピート獲得 | 店舗負担 (クーポン割引費用) |
3 | サービスクーポン | 購入促進 | 楽天負担 (クーポン割引費用) |
4 | 運用型クーポン広告 | 集客 購入促進 |
店舗負担 (クーポン割引費用+広告費) |
配布型クーポン
配布型クーポンは、メルマガやキャンペーンページなどを通してユーザーに配布するクーポンです。
事前に配布することで商品購入を促すことができるほか、「期間限定」や「先着○名限定」など条件付けをおこなって更に販売力を高めることもできます。
またクーポンの利用対象として、店内全商品だけでなく個別に対象商品を指定できます。
サンキュークーポン
サンキュークーポンは、商品を購入したユーザーに配布する次回以降利用できるクーポンです。
購入後に配布することでリピートを促すことができるほか、「次回使える○%OFFクーポンプレゼント!」などと商品ページに記載することで初回購入を促す効果も期待できます。
ただしクーポンの利用対象として、対象商品の指定はできず必ず店内全商品が対象となる点には注意が必要です。
サービスクーポン
サービスクーポンは、キャンペーンやマーケティング効果の最大化を目的として楽天が発行するクーポンです。
原則としてすべての店舗が自動参加していますが、楽天発行クーポンのため費用は楽天が負担します。
なおサービスクーポンの参加状況や開催されている企画一覧は、RMSから以下の手順で確認できます。
【サービスクーポン|参加状況や企画一覧の確認状況】
RMS>店舗設定>クーポン設定>サービスクーポン(楽天負担クーポン)
広告に楽天負担クーポンがついてくることも! |
楽天負担のクーポンには、特定の楽天市場広告枠を購入した際に獲得・利用できるクーポンも存在します。
広告枠を購入するコストはかかりますが、広告コストだけで広告効果に加えて売上アップや集客といったクーポンの恩恵まで期待できます。 特定の楽天市場広告枠で獲得・利用できる楽天負担クーポンについては、獲得方法などについてまとめた以下の記事をご確認ください。 |
運用型クーポン広告
運用型クーポン広告(クーポンアドバンス広告)は、商品に興味がありそうな楽天会員ユーザーにクーポンを自動でおすすめ表示する広告です。
購買意欲が高いユーザーの楽天市場トップページなどに表示されるため集客力と販売力を高める効果が期待できますが、クーポン割引分の費用に加えて広告料も店舗で負担する必要があります。
クーポンアドバンス広告については以下のページで設定方法や活用方法を含めて詳しく解説しているため、ぜひあわせてご覧ください。
【基本編】RaCoupon(ラ・クーポン)の発行方法
楽天のクーポン発行は、RMS内のクーポン設定から簡単におこなうことができます。
ここでは配布型クーポンとサンキュークーポンの発行方法について、それぞれの手順をわかりやすく解説します。
※以下手順は執筆(2022年9月)時点での情報です。詳細については以下の楽天公式ページをご確認ください。
(閲覧にはRMSへのログインが必要です。ログイン後に下記リンクをクリックしてください。)
店舗運営Navi [RaCoupon(ラ・クーポン)] RaCouponの概要
RMSトップページ下部の「店舗運営Navi」>「広告・販促・分析」>「RaCoupon(ラ・クーポン)」からでも確認できます。
配布型クーポンを登録する方法
1.RMSの「店舗設定」から「7 クーポン設定」をクリックします。
2.[1]クーポン情報設定内の「クーポン(配布型)」をクリックします。
3.「新規登録」から、「クーポン(配布型)を新規登録する」ボタンをクリックします。
(画面下部の「クーポン 管理」から、クーポン一覧の確認や各クーポンの編集・削除もできます。)
4.「クーポン(配布型) 新規登録入力フォーム」の各項目を入力または選択して、「登録する」ボタンをクリックします。
【クーポン名】
任意のクーポン名を設定します。
店舗名や商品名に具体的な割引内容や条件を加えて、オトク感を出しつつ利用を促すことがポイントです。
【クーポン詳細説明文】
クーポンの詳細内容を設定します。
利用回数制限や利用期限、他のクーポンとの併用可否など、細かく条件を記載します。
【値引きプラン】
「定額値引き(○円OFF)」「定率値引き(○%OFF)」「送料無料」の3つから値引きプランを選択します。
利用率と利益率のバランスを考えながら設定することがポイントです。
【クーポン有効期間】
クーポン利用の開始日時と終了日時を設定します。
開始日時は現在時刻の60分以降から登録可能であり、有効期限は最大3カ月設定可能です。
【公開可否】
クーポンを一部ユーザーのみに公開するかどうかを設定します。
「公開する」の場合商品ページを閲覧した全員にクーポンが表示されますが、「公開しない」の場合メルマガなどを通して限定的にクーポンを配布することが可能です。
【クーポン画像】
myクーポンページ内クーポン一覧などで表示するクーポン画像を設定します。
何も設定しなかった場合は店舗ロゴが表示されます。(店舗ロゴも未設定の場合は、Rakutenロゴが表示されます。)
【1ユーザあたりの利用回数条件】
1人のユーザーがクーポンを利用できる上限回数を設定します。
「任意の回数を指定」「無制限」のいずれかを選択できますが、設定ミスによって値引き過ぎが発生しやすい項目のため慎重に設定しましょう。
(詳しくは後ほど「設定ミスによる値引き過ぎに注意」で解説します。)
【クーポンの全利用回数上限】
全ユーザーがクーポンを利用できる上限回数を設定します。
「任意の回数を指定」「無制限」のいずれかを選択できます。
【クーポン併用可否】
他のクーポンと併用できるかどうかを設定します。
値引き過ぎを招かないためにも、基本的には「併用不可」を選択することをおすすめします。
【利用金額・購入個数条件】
「金額条件(〇円以上購入の場合に利用可能)」「個数条件(○個以上)購入の場合に利用可能」「指定しない」の3つから利用条件を選択します。
具体的な設定例については「【応用編】RaCoupon(ラ・クーポン)の発行方法」でご紹介します。
【対象商品】
対象商品を「指定する」か「指定しない(店内全商品を対象とする)」かを設定します。
対象商品は、商品管理番号を記入するかcsvファイルをアップロードすることで最大3,000商品まで指定できます。
(「送料無料」の値引きプランを選択した場合、対象商品は指定できません。)
【会員ランク】
会員ランクを「指定する」か「指定しない(全会員ランクを対象とする)」かを設定します。
指定する場合は、「レギュラー」~「ダイヤモンド」の会員ランクを1つまたは複数指定できます。
サンキュークーポンを登録する方法
1.RMSの「店舗設定」から「7 クーポン設定」をクリックします。
2.[1]クーポン情報設定内の「サンキュークーポン(自動付与型)」をクリックします。
3.「新規登録」から、「サンキュークーポンを新規登録する」ボタンをクリックします。
(画面下部の「クーポン 管理」から、クーポン一覧の確認や各クーポンの編集・削除もできます。)
4.「サンキュークーポン 新規登録入力フォーム」の各項目を入力または選択して、「登録する」ボタンをクリックします。
【クーポン名】
任意のクーポン名を設定します。
店舗名に具体的な割引内容や条件を加えて、オトク感を出しつつ利用を促すことがポイントです。
【クーポン詳細説明文】
クーポンの詳細内容を設定します。
利用回数制限や利用期限、他のクーポンとの併用可否など、細かく条件を記載します。
【値引きプラン】
「定額値引き(○円OFF)」「定率値引き(○%OFF)」の2つから値引きプランを選択します。
利用率と利益率のバランスを考えながら設定することがポイントです。
【クーポン画像】
myクーポンページ内クーポン一覧などで表示するクーポン画像を設定します。
何も設定しなかった場合は店舗ロゴが表示されます。(店舗ロゴも未設定の場合は、Rakutenロゴが表示されます。)
【クーポン獲得金額条件】
クーポン獲得に必要な購入金額を設定します。
「○円以上の購入でクーポン獲得」に任意の数値を入力しますが、0円と入力して無条件とすることも可能です。
【クーポン獲得期間】
クーポン獲得の開始日時と終了日時を設定します。
開始日時はクーポンの登録日から2日後以降で選択可能であり、獲得期間は最大36カ月以内で設定可能です。
【獲得対象ユーザ】
クーポンの獲得対象を「初回購入ユーザーのみ」にするかどうかを設定します。
新規顧客獲得に力を入れたい場合や利用対象を制限したい場合は、「初回購入ユーザーのみ」を選択します。
【クーポン利用金額条件】
クーポン利用条件として、金額制限を設けるかどうかを設定します。
「制限なし」「制限あり(○円以上購入の場合に利用可能)」から選択できます。
【1ユーザあたりの利用回数条件】
1人のユーザーがクーポンを利用できる上限回数を設定します。
「任意の回数を指定」「無制限」のいずれかを選択できます。
【クーポン併用可否】
他のクーポンと併用できるかどうかを設定します。
値引き過ぎを招かないためにも、基本的には「併用不可」を選択することをおすすめします。
【クーポンが有効になるまでの期間】
ユーザーがクーポン獲得後にクーポンを利用できるようになるまでの日数を設定します。
設定可能が10~30日と獲得後ある程度期間が開いていますが、期間が開いていることで「キャンセルを利用してクーポンのみ獲得される」といった事態をある程度防げます。
【クーポン有効期間】
「1ヶ月」「2カ月」「3カ月」の3つからクーポンの有効期限を設定します。
短く設定するとその分利用を促進できますが、ユーザーニーズを考慮しながら長期的にリピート獲得を狙うのであれば3カ月設定で問題ないでしょう。
【応用編】RaCoupon(ラ・クーポン)の発行方法
応用編として、以下6つのケース別に楽天クーポンの発行方法を解説します。
「期間限定クーポン」を発行する方法
期間限定クーポンは、クーポンの登録時に「クーポン有効期限(配布型クーポン)」「クーポン獲得期間(サンキュークーポン)」を設定することで発行できます。
開始・終了日時を指定できるため、楽天スーパーセールなどのイベントに合わせたり、新商品発売後1カ月間限定でクーポンを発行したりといったことが可能です。
▼配布型クーポンの場合
▼サンキュークーポンの場合
! | サンキュークーポンの場合、クーポンの獲得期間と利用期間にはズレが生じる点には注意が必要です。 |
「先着○名限定クーポン」を発行する方法
先着○名限定クーポンは、配布型クーポンの登録時に「全利用回数上限」を設定することで発行できます。
「100回まで利用可能」と設定して「先着100名限定クーポン」などを発行することで、ユーザーのクーポン利用を促進できます。
「初回購入者限定クーポン」を発行する方法
初回購入者に対して次回以降使えるクーポンを発行する場合は、サンキュークーポンの登録時に「獲得対象ユーザー」を初回購入ユーザーのみに設定することで発行できます。
初回購入者が初回購入時に使えるクーポンを発行する場合は、一旦「初回購入者限定」として配布型クーポンを発行して初回購入でない場合はキャンセル処理する必要があります。
(※画像は例であり、実在のクーポンではありません。)
「次回使える○%OFFクーポン」を発行する方法
次回使える○%(または○円)OFFクーポンは、サンキュークーポンで「獲得金額条件」を0円に設定することで発行できます。
楽天は検索結果から最もオトクな商品を選ぶユーザーが多いため店舗としての顧客獲得が難しいですが、「次回使える○%OFFクーポン」を発行することでリピーター化できる可能性が上がります。
「まとめ買いで○%OFFクーポン」を発行する方法
「△円以上お買い上げで○%(または○円)OFF」としたい場合は、クーポンの登録時に「クーポン利用金額条件」を設定することで発行できます。
▼配布型クーポンの場合
▼サンキュークーポンの場合
「△個以上お買い上げで○%(または○円)OFF」としたい場合は、配布型クーポンの登録時に「購入個数条件」を設定することで発行できます。
「レビューを書いて○円OFFクーポン」を発行する方法
レビューを書いて○円(または○%)OFFクーポンは、レビュアー用に用意した配布型クーポンを対象者にメール配布することで発行できます。
レビュアー用の配布型クーポンを登録する際は、公開可否を「公開しない」に設定することを忘れないようにしましょう。
レビューチェックや専用クーポンの作成などの手間が必要ですが、「らくらくーぽんでレビュークーポンを自動化する」ことも可能です。
RaCoupon(ラ・クーポン)の配布方法
楽天クーポンの配布方法や表示箇所は、クーポンの種類によって異なります。
ここでは配布型クーポンとサンキュークーポンの配布方法について、それぞれの手順をわかりやすく解説します。
配布型クーポンの配布方法
配布型クーポンの配布方法は、以下の2通りです。
①クーポン登録完了時に発行される「クーポン獲得URL」または「クーポンコード」をメールで配布する
URLやコードをメール内に記載するほか、バナーのリンク先に設定することも有効です。
(URLとコードは、配布型クーポンのクーポン一覧画面からも確認できます。)
なおクーポンコードを配布する際は、クーポンコードを入力するための専用ページもあわせて送付しましょう。
▼クーポン一覧画面
②商品ページの買い物かご付近に「クーポン獲得」ボタンが表示される
商品ページ右下に「クーポン獲得」ボタンが表示されるほか、ページを買い物かご付近までスクロールすると「○円OFF 残りあと△日」などのクーポン詳細が表示されます。
(商品ページで表示されるためには、クーポン登録時に公開可否を「公開する」に設定している必要があります。)
これらのほかにも、ユーザーが商品を閲覧したりお気に入り登録していたりした場合は、クーポン発行時に楽天ページ上部の「お知らせ」に表示されます。
サンキュークーポンの配布方法
サンキュークーポンは、商品購入後の「お買い物完了画面」で自動的に配布されます。
またサンキュークーポンは利用可能時と有効期限間近にメールでリマインドされるため、接触回数が多くユーザーに認知されやすい仕組みとなっています。
(リマインドメールは楽天市場からのメールとして配布されるため、店舗のメルマガ登録をしてなくても楽天市場からのメールをブロックしていなければ通知されます。)
RaCoupon(ラ・クーポン)の活用方法
楽天クーポンの効果を最大限得るための活用方法として、今回は以下の7つをご紹介します。
効果見積もりで最適な割引率・割引額を算出する
初めてクーポンを発行する際に悩みがちな割引率・割引額は、これまでの注文データに基づいて最適な値を自動推計することが可能です。
利益率とクーポン利用金額条件を入れれば、「○%・○円FFのクーポンを発行すればどれだけ利用されてどれだけの売上につながるか」が推計されます。
最適な割引率・割引額を算出は、以下の手順でRMSの「サンキュークーポン 効果見積り・リピーター育成プログラム」からおこないます。
1.RMSの「クーポン設定」から、「サンキュークーポン効果見積もり」をクリックします。
2.効果見積もりフォームの「利益率」「クーポン利用金額条件」を入力して、「見積りする」ボタンをクリックします。
(オプションとして、割引額や割引率を入力して効果予測をおこなうことも可能です。)
3.「守り」「おすすめ」「攻め」の3つのプランが提示されるため、割引率や割引額、予測される効果を確認します。
(「これでクーポンを発行する」ボタンを押すと、表示されている各値が入力された状態でサンキュークーポンの新規登録画面が開きます。)
! | サービス名の通り、「サンキュークーポンの初回購入ユーザー限定」でのプラン見積もりとなる点には注意が必要です。 |
平均購入金単価を参考に金額条件を設定する
クーポン利用金額条件を平均購入金単価よりも少し高めに設定することで、販売力やリピート獲得強化とクーポンコストのバランスを取ることができます。
平均購入単価は、「サンキュークーポン効果見積もり」画面下部の「見積り参考データ」から確認できます。
商品名を工夫して非会員の取りこぼしを防ぐ
「配布型クーポンは商品ページにも表示される」とお話しましたが、クーポンは楽天非会員には表示されない点には注意が必要です。
【クーポンで○%OFF!】【○%OFFクーポン有!】など、商品名自体にクーポンがあることをわかりやすく記載して機会損失を防ぎましょう。
目的に応じて公開設定を使い分ける
クーポン発行の主な目的は商品の販売力強化ですが、メルマガやSNSなどと相乗効果を狙うこともできます。
【販売力を強化したい場合】
クーポンを「公開設定」にして、商品ページを訪れた全ユーザーに対して最大限商品購入を促す。
【他戦略との相乗効果を狙いたい場合】
クーポンを「非公開設定」にして、メルマガやSNSで限定配信することでメルマガ登録やSNSフォローを促す。
楽天のメルマガ「R-Mail」やSNSのフォロー獲得戦略については以下の記事で解説しているため、ぜひあわせてご覧ください。
対象商品を指定して特定商品の販売力を上げる
配布型クーポンでは対象商品の指定ができるため、売り出したい商品やはやく在庫処分したい商品がある場合は積極的に対象商品に指定しましょう。
特定商品の販売力を上げる方法としては「楽天スーパーDEAL」や「クーポンアドバンス広告」を活用する方法もありますが、配布型クーポン発行の場合は割引分の負担のみ(広告費負担ナシ)で販売力強化を狙えます。
ただし楽天スーパーDEALやクーポンアドバンス広告は「商品ページまでユーザーを誘導する」集客力向上まで狙えるため、目的や予算に応じて使い分けることが重要です。
主な訴求タイミング | 主な効果 | 費用負担 | |
配布型クーポン | 商品ページ訪問後 | 販売力強化 | クーポン割引費用 |
楽天スーパーDEAL クーポンアドバンス広告 |
商品ページ訪問前 | 集客力強化 販売力強化 |
クーポン割引費用 広告費 |
楽天スーパーDEALやクーポンアドバンス広告については以下の記事で詳しく解説しているため、ぜひあわせてご覧ください。
らくらくーぽんでレビュークーポンを自動化する
レビュー・リピート獲得に非常に有効な一方で事務処理コストがネックなレビュークーポンは、有料ツールの「らくらくーぽん」で全自動化できます。
らくらくーぽんは月額10,000円~(税別)で利用できるレビュー対策ツールで、レビュー投稿依頼のフォローメール送信からクーポンの自動発行・自動送信まで自動化が可能です。
月額利用料がかかるため費用対効果を確認しながらの運用が必要ですが、気になる方はRMSサービススクエアの「らくらくーぽん」ページより詳細をご確認ください。
発行後は効果測定と改善を繰り返す
これまでクーポン発行時の設定について細かく解説してきましたが、クーポンは発行後に効果測定をおこなって最適化していくことが重要です。
効果測定では、主に以下の項目に着目しましょう。
チェックすべき項目 | チェックできる箇所 |
利用数/獲得数 | 「RMS>店舗設定>クーポン設定>クーポン情報設定>クーポン管理」から 「利用数」および「獲得数」を確認 |
利益の向上率 | 「RMS>店舗設定>クーポン設定>クーポン効果測定」から 「クーポン流通額」を確認 (通常利益と比較) |
新規顧客獲得率 リピーター獲得率 |
「RMS>データ分析>店舗カルテ>店舗カルテ>購入している顧客は?」から 「新規・リピート別購入顧客」を確認 (クーポン実施後の増減を確認) |
客単価の向上率 | 「RMS>データ分析>店舗カルテ>店舗カルテ>売上の公式」から 「客単価」を確認 (クーポン実施後の増減を確認) |
転換率の向上率 | 「RMS>データ分析>店舗カルテ>店舗カルテ>売上の公式」から 「転換率」を確認 (クーポン実施後の増減を確認) |
効果測定に基づいた改善策の例としては、以下のようなものがあげられます。
【クーポン獲得率が悪い場合】
デザイン変更による訴求力向上、バナー・ボタン設置による導線追加 など
【クーポンの利用率/転換率の向上率が悪い場合】
割引き額・割引き率を上げる、有効期限を延ばす、利用条件を緩和する、商品ページを改良する など
【クーポンによる利益率が悪い場合】
割引額・割引率を下げる、クーポン利用金額条件を上げる、対象商品を絞る など
【新規顧客/リピーター獲得数が悪い場合】
「初回購入者限定クーポン」や「次回使える○%OFFクーポン」の活用 など
【客単価の向上率が悪い場合】
クーポン利用金額・購入個数条件を上げる など
RaCoupon(ラ・クーポン)の注意点
最後に楽天クーポンの注意点として、以下の5つを解説します。
【RaCoupon(ラ・クーポン)の注意点】
設定ミスによる値引き過ぎに注意
クーポンは設定をミスしてしまうと、利益が確保できないだけでなく大損するリスクもあるため注意しましょう。
最悪の場合商品をタダで販売してしまうこともあるため、以下のような設定ミスには注意が必要です。
【注意すべき設定ミスの例】
〉値引き額・値引き率を誤って設定するケース
1,000円OFFのつもりが10,000円OFFにしてしまった、50円OFFのつもりが50%OFFにしてしまった など
〉指定した対象商品と楽天企画の対象商品が被るケース
楽天スーパーSALEの半額サーチ対象商品と自店舗企画のクーポンが被ってしまい、10%OFFのつもりが60%OFFになってしまった など
〉1ユーザーあたりの利用回数条件を誤って設定するケース
「対象商品3個お買い上げで1,000円OFF」の企画をおこなおうと思いユーザー利用回数を3回に設定したところ、商品1つ1つにクーポンが適用できるようになっており3,000円OFFになってしまった など
発行済みクーポンの内容変更や削除は不可
以下の場合を除き、クーポン配布後やクーポン告知後にクーポンの内容変更や削除はできないため注意しましょう。
クーポンの種類 | 修正期限 |
配布型クーポン | 有効期間開始日時の60分前まで |
サンキュークーポン | 獲得開始日時2日前の00:00まで |
クーポンが利用できるのは通常商品のみ
クーポンの利用対象は通常商品のみであり、予約販売品や定期購入品、頒布会商品には利用できない点には注意しましょう。
ただし、定期購入商品を通常購入ボタンから購入した場合や闇市設定された商品についてはクーポンの利用対象となります。
同一条件の期間限定クーポンの連続開催に注意
期間限定クーポンを同じ条件で続けて開催することは、景品表示法の「有利誤認表示の禁止」に当たる可能性があるため注意しましょう。
難しい言葉が出てきましたが、要するに「『期間限定だと思ってクーポンを利用して買ったのに、また同じ割引クーポンを出してるじゃないか!』といったトラブルを回避するために、期間限定と称して同じクーポンを繰り返し発行することはやめましょうね」ということです。
誤認となるクーポンキャンペーンの実施を防ぐために、楽天では同一条件で連続開催しているクーポンに対してお知らせが表示されるようになっています。
! | 店舗運営Naviでも案内されている通り、お知らせ表示されているクーポンがすべて不当表示に該当するわけではありません。 詳しくは店舗運営Naviの「[RaCoupon(ラ・クーポン)] クーポン発行における法令遵守のお願い」のページをご確認ください。 (閲覧にはRMSへのログインが必要です。ログイン後に上記リンクをクリックしてください。) |
クーポンによってシステム利用料への課金が異なる
楽天のシステム利用料は売上に応じて課金額が設定されますが、以下のようにクーポンの種類によってシステム利用料の基準となる売上が異なります。
クーポンの種類 | 修正期限 |
ショップクーポン (店舗負担のクーポン) |
クーポン値引き後の金額に課金 |
サービスクーポン (楽天負担のクーポン) |
クーポン値引き前の金額に課金 |
楽天のクーポンサービス「RaCoupon(ラ・クーポン)」:まとめ
今回は楽天のクーポンサービス「RaCoupon(ラ・クーポン)」について、4つのクーポンの特徴をはじめ、それぞれの発行方法や配布方法のほか、活用方と注意点まで詳しく解説しました。
販売力強化・リピーター獲得に非常に有効な楽天のクーポンですが、効果的に運用するためには効果測定に基づいて地道に設定を最適化していく必要があります。
ファイブスプリングスでは今回ご紹介した設定の代行や、分析~戦略立案~実行まで一貫してサポートするコンサルティングサービスをご提供しています。
「クーポンを発行したいが何から始めたらいいかわからない」「値引き額・値引き率や利用条件を最適化したい」という方は、ぜひ一度お問い合わせページからお気軽にご相談ください。
太田 薫(おおた かおる)
株式会社ファイブスプリングス 代表取締役
元楽天ECコンサルタント、その後楽天MVP獲得店舗の統括部長。 ■無料相談■ |