2023.03.09
こんにちは、ファイブスプリングスです。
年々利用者数が増加し続けているSNSは、その発信力や拡散力からEC事業においても広く活用されています。
楽天市場でもSNSを活用することで売上アップやブランディングなどさまざまな効果が期待できますが、楽天店舗とSNSを効果的に運用するためには楽天のSNS連携サービス「R-SNS」の活用がカギとなります。
そこで今回はR-SNSについて、利用料金や利用方法など基本的な部分をはじめ、メリットや注意点まで解説します。
R-SNSの活用ポイントもSNSごとに解説するため、楽天の店舗運営でSNSを活用したい方はぜひ最後までご覧ください。
【本記事でわかること】
◎楽天の店舗運営にSNSを活用するメリット
◎R-SNSの利用料金や申し込み方法、注意点
◎SNSごとの効果的な運用方法やフォロワー獲得のコツ
目次
R-SNSとは
R-SNSとは、SNSを楽天店舗で活用できるようにする店舗運営者向けの有料オプションサービスです。
R-SNSを利用することで、各SNSアカウントの開設から運用サポートまで、店舗運営とSNSを連携させるさまざまなサービスを受けられるようになります。
まずはR-SNSの基本として、以下の4点を解説します。
R-SNS以外でのSNS連携は禁止! |
楽天では店舗ページやR-mailへの外部リンク記載(楽天市場以外のURLを記載すること)が原則禁止されているため、楽天の顧客に店舗のSNSアカウントを紹介・誘導したい場合はR-SNSの利用が必須となります。
楽天の外部リンクについては、禁止されている外部リンクの具体例から外部リンク記載許可のために必要な申請の方法まで詳しくまとめた以下の記事をご確認ください。 |
R-SNSで利用できるSNS
R-SNSを利用すると、以下4つのSNSを店舗運営に活用できるようになります。
【R-SNSで利用できる4つのSNS】
・LINE公式アカウント
・楽天ROOM
上記のように、R-SNSではLINEやInstagram、Facebookなど利用者の多い大手SNSに加えて、楽天ユーザーの多い楽天ROOMも利用することができます。
SNSごとに特徴やユーザー層が異なるため、ブランドの方向性やアプローチしたい顧客層などに応じて最適なSNSを選びましょう。
Twitterは非対応 |
主要なSNSに対応しているR-SNSですが、Twitterには対応していません。
R-SNSに対応していないSNSは外部リンクとなり、店舗ぺージや商品ページには原則記載できないため注意しましょう。 |
R-SNSにかかる利用料金
R-SNSの利用に際しては、月額3,000円(税別)の利用料が必要です。
初期費用はかからないほか、3,000円(税別)の固定料金で複数のSNSを利用することができます。
ただしLINE公式アカウントについては、「有料プラン」や「プレミアムID料金」「追加メッセージ料金」といったオプションが存在することを知っておきましょう。
また月額料金についても支払いは月々となっているものの、契約自体は年間契約である点にも注意が必要です。
R-SNSの申し込み方法
R-SNSの申し込みは、RMSの「R-SNSの利用申込」画面から簡単におこなえます。
なお実際にアカウントを利用できるようになるまでには審査などが必要なため、SNSごとに以下の日数を要します。
(申し込み時の不備や通常アカウントからR-SNS専用アカウントへの切り替え作業などが必要な場合は、さらに日数が必要です。)
SNS | 利用可能までにかかる日数(目安) |
LINE公式アカウント | 最短4~最長10営業日程度 |
Instagram
楽天ROOM |
5営業日程度 |
アカウントの新規開設はLINE公式アカウントのみ対応 |
R-SNSはLINE公式アカウントの新規開設サポートに対応していますが、FacebookやInstagramのアカウント開設はサポートしていません。
LINE公式アカウント以外に関しては、既存のアカウントを連携させるか自身でアカウントを作る必要があるため注意しましょう。 |
R-SNSの注意点
R-SNSで開設したSNSアカウントは楽天専用となるため、R-SNSアカウントを使って外部のサイトやSNSへ送客することは一切できない点には注意が必要です。
自社ECサイトや他ECモールへのリンクを設置するほか、TwitterなどR-SNSで連携していない他のSNSアカウントへ誘導することも禁止されています。
違反してしまうとR-SNSが利用できなくなり、せっかく集めたフォロワーとのつながりが全てなくなってしまう可能性もあるため十分注意しましょう。
R-SNSを活用する5つのメリット
R-SNSの概要について押さえたところで、次にR-SNSを活用することで楽天での店舗運営にどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。
R-SNSに限らずSNSをECに活用することで得られるメリットとあわせて、SNS活用が楽天の店舗運営に与えるメリットとしては以下5つあげられます。
【SNSをECに活用するメリット】
【R-SNSを活用するメリット】
新たな顧客層にアプローチできる
SNSをECに活用することで、まずEC単体では得られない顧客層にまで商品や店舗について知ってもらえる機会が増えるというメリットがあげられます。
近年ではSNSの普及・拡大に伴って検索サイトやECモールではなくSNSで好みの商品を知ったり探したりするユーザーも増えているため、SNSアカウントを作成して情報発信することで楽天市場内だけではアクセスできない顧客にまで集客範囲を広げられる可能性があります。
またInstagramやFacebookなどのSNSは拡散力もあるため、直接つながりのある顧客からさらにもう一歩広い範囲へのアクセスも期待できるでしょう。
近年はYouTubeも有力な検索手段 |
ユーザーが商品を知る手段としては、SNSだけでなくYouTubeも検索エンジンと並ぶ勢いで利用されています。
YouTubeは楽天で取り扱う商品の魅力や使用方法などを細かく伝えられるツールでもあるため、他店と差別化を図りたい店舗はぜひ活用しましょう。 |
近い距離間で情報発信できる
店舗からの情報発信や顧客とのコミュニケーションを気軽に近い距離間でおこなえる点も、SNSを活用するメリットの1つといえます。
SNSではECモール内と異なりある意味「ユーザー同士」の関係となるため、「店舗」と「顧客」よりも近い距離間での情報発信やコミュニケーションが可能です。
ユーザーに親近感を覚えてもらえれば、それだけでもユーザーにとっては購入を検討するきっかけになる可能性があります。
LINEであれば顧客との1:1のコミュニケーション、Instagramであれば写真を主軸とした情報発信など、SNSごとにニーズを捉えてアプローチを工夫しましょう。
店舗のブランディングができる
SNSはECモール内よりも自由に情報発信できるため、店舗の個性や商品のイメージを伝えることでブランディングをおこなうことも可能です。
例えば店舗ページや商品ページでは伝えきれない商品への想いや担当者のつぶやきなどを発信することで、商品だけでなく店舗にも興味や愛着、信頼感を持ってもらえるようになります。
これらはメルマガを発信することでも可能ですが、SNSの方がメールよりも圧倒的に高い確率で開封・閲覧されます。
伝える手段が文章であっても写真であっても、個性的に情報発信してファン獲得に努めましょう。
メルマガの強みとは? |
SNSが多くのユーザーに近い距離間で情報発信できる一方、メルマガはしっかりとターゲティングをおこなった上で一人一人に合わせたより効果的な情報発信ができることが強みです。
実際に弊社サポート店舗様でも、メルマガ施策によって集客や売上を大きく伸ばした店舗様も少なくありません。 楽天のメルマガ「R-Mail」の設定・活用方法や、実際にメルマガを活用して売上改善されたサポート事例については、以下のページをご確認ください。 |
楽天経由でSNSフォロワーを獲得できる
ここからはSNS全般のメリットではなく、R-SNSを活用するメリットについて解説します。
R-SNSを活用する最大のメリットとしては、楽天の店舗ページや商品ページを通じてSNSフォロワーを獲得できる点があげられます。
今までご紹介したSNSのメリットもある程度のフォロワーがいて初めて成立するものだが、R-SNSを活用することで今まで楽天で獲得してきた顧客をSNSでもフォロワーとして獲得できる可能性があります。
また楽天経由でのフォロワーはある程度商品や店舗に興味がある見込み顧客のため、購買意欲のある優良なフォロワーを集められるでしょう。
SNS運用をサポートしてもらえる
楽天運営から様々なSNS運用のサポートが受けられる点も、R-SNSを活用するメリットの1つといえます。
具体的にはフォロワー獲得やイベント開催のためのテンプレートバナーをダウンロードできるほか、SNS運用の勉強会や活用事例の共有などもおこなわれています。
楽天によるSNS運用のサポートが受けられることで、時間的なコストを削減しつつ効果的なSNS運用が可能となるでしょう。
【SNS別】R-SNSを効果的に活用するためのポイント
最後に、R-SNSを効果的に活用するためのポイントやフォロワー獲得のコツについて解説します。
R-SNSを効果的に活用するためには、SNSの特性に合わせたアプローチをとることが重要です。
そこでここではR-SNS活用のポイントを「共通で気を付けたいポイント」と「SNSごとで気を付けたいポイント」に分けて、以下5つご紹介します。
【R-SNSを効果的に活用するためのポイント】
〉【LINE】定期的にオトク情報や商品情報を発信する
〉【Instagram】ハッシュタグを活用して情報発信する
〉【Facebook】文字メインでお役立ち情報を発信する
〉【楽天ROOM】上質なレビュー紹介で購入を後押しする
【共通】可能な限りSNSアカウントの存在を告知する
SNSアカウントを効果的に運用するためにはフォロワーの存在が不可欠のため、まずは楽天の店舗ページや商品ページ、メルマガや同梱物などあらゆる掲載面を使ってSNSアカウントをユーザーに告知することが重要です。
楽天のページであれば大バナーや、同梱物であればチラシなど、目に留まりやすい箇所に掲載することがポイントとなります。
またより効果的にSNSアカウントを告知したい場合は、以下3つのポイントに気を付けましょう。
【SNSアカウントを効果的に告知するための3つのポイント】
・アカウントをフォローするメリットを感じさせる
「お友だち限定でオトク情報発信中!」や「お友だち追加で今すぐ使える500円OFFクーポンゲット!」などの文言とあわせて告知する、など
・掲載面に合わせてメリットを用意する
商品ページでは「今すぐ使えるクーポン」と合わせて告知する、同梱物では「次回のお買物で使えるクーポン」と合わせて告知する、など
・フォローに手間がかからないよう工夫する
同梱物にはURLではなくQRコードを掲載する、など
なおSNSアカウントの告知に使用するバナーは、店舗運営NaviのR-SNSのページからダウンロードできるSNS別のフォロワー獲得バナーを活用することをおすすめします。
▼楽天から配布されているフォロワー獲得バナーの例(LINE公式アカウント)
他店と異なるオリジナルのバナーを作ると目立たせることはできますが、時間的なコストをかけずにSNSアカウントをアピールしたい場合はテンプレートバナーを積極的に活用しましょう。
クーポン有無による友だち登録率の違いは6倍! |
フォロワー獲得のためにクーポン有無は非常に重要であり、例えばLINE公式アカウントの場合クーポン有無による友だち登録率の違いは6倍にもなります。
クーポンは利益率に気を付ければ売上アップにつながる重要な施策のため、まだ活用していない場合は合わせて導入を検討すると良いでしょう。 楽天のクーポン「ラ・クーポン」の発行方法や活用方法については、以下の記事をご覧ください。 |
【LINE】定期的にオトク情報や商品情報を発信する
LINE公式アカウントで友だち(フォロワー)を獲得したら、配信リストを活用して定期的にメッセージを配信しましょう。
お友だち限定クーポンの配布やお友だち限定イベントの告知など、ユーザーにとってメリットのあるオトク情報を発信すると開封率や反応率もアップします。
また定期的にオトク情報を発信して開封率・反応率を維持することで、新商品やおすすめ商品などの商品情報を発信した際の効果アップも期待できます。
友だち追加特典には「あいさつメッセージ機能」が便利 |
友だち登録時に配布するクーポンは、「あいさつメッセージ機能」を使うと新規友だちに自動配信できます。
あいさつメッセージ機能ではクーポン配布のほか、これからの配信内容やLINEで回答できる内容なども簡単に伝えてメッセージをチェックするメリットを少しでも伝えましょう。 |
【Instagram】ハッシュタグを活用して情報発信する
Instagramの情報発信では、キャッチーな画像を投稿するだけでなく「#(ハッシュタグ)」を活用することが重要なポイントとなります。
投稿に関連するハッシュタグをできるだけ設定することで、ユーザーの目に触れる機会が多くなりフォローしていないユーザーにもリーチできる可能性がアップします。
目安として、1投稿あたり10個以上のハッシュタグを設定するように心がけましょう。
また投稿した個別の商品だけでなく店舗にも興味を持ってフォローしてもらうためには、プロフィールや投稿を充実させる必要があります。
販売商品や発信内容が一目でわかるプロフィール文を設定するほか、まずは10投稿を目標に複数の商品画像を投稿して商品バリエーションや店舗イメージを伝えましょう。
「Instagramショッピング」の活用で集客率アップ! |
R-SNSでInstagramを利用する場合、投稿写真に楽天商品ページのリンクを貼ることができる「Instagramショッピング」機能を利用できます。
写真からすぐに商品ページへとアクセスできるようにすることで購買意欲が高いタイミングでの集客ができるため、効率的に集客するためにも積極的に活用しましょう。 |
【Facebook】文字メインでお役立ち情報を発信する
Facebookは他のSNSに比べて文字情報を読んでもらいやすいという特徴があるため、ユーザーにとって必要な情報を文字で伝えることがポイントとなります。
Facebookでも商品画像は掲載しますが、PRポイントや使用感、実際のレビューなど、写真だけでは伝えきれないより具体的な情報を文字で表現しましょう。
またInstagramとの連携機能を活用することで、Instagramの投稿と同じ内容をFacebookに自動投稿することも可能です。
InstagramとFacebookをどちらも運用する場合は、連携機能を活用すると時間的な負担を抑えられます。
(ただし基本的に、Instagramは写真メインでのアプローチ、Facebookは文字メインでのアプローチなど、各SNSに合った投稿をおこなうことが効果的です。)
【楽天ROOM】上質なレビュー紹介で購入を後押しする
楽天ROOMはこれまでのSNSのように店舗が情報発信するSNSではなく、ユーザーが楽天で購入してよかった商品を紹介するSNSです。
店舗からではなく実際に商品を購入したユーザーからのおすすめ情報のため、楽天ROOMのレビューは購入を迷っているユーザーからすると購入を後押しする効果的なレビューとなります。
自店舗の商品が楽天ROOMで紹介されている場合は、バナーを使って積極的に店舗ページや商品ページでアピールしましょう。
バナーであれば通常のレビューと異なり商品ページ上部など目立つ位置に置きつつ、売れていて満足度の高い商品であることをアピールできます。
R-SNSとは:まとめ
今回はR-SNSについて、利用料金や利用方法など基本的な部分をはじめ、活用のメリットやポイントまで解説しました。
活用することで集客の幅を大きく広げられるR-SNSですが、効果的に運用するためには各SNSの特徴を踏まえた戦略と継続的に情報発信する体力が必要です。
ファイブスプリングスでは今回ご紹介したSNS運用のサポートをはじめ、分析~戦略立案~実行まで一貫してサポートするコンサルティングサービスをご提供しています。
「どのSNSを利用するべきかわからない」「SNSを運用しているけどフォロワーが増えない」とお悩みの方は、ぜひ一度お問い合わせページからお気軽にご相談ください。
太田 薫(おおた かおる)
株式会社ファイブスプリングス 代表取締役
元楽天ECコンサルタント、その後楽天MVP獲得店舗の統括部長。 ■無料相談■ |