2022.09.26
こんにちは、ファイブスプリングスです。
ECで売上を上げる要素として非常に重要な商品ページですが、多くの商品の中から選ばれる・売れる商品ページを作成することは簡単ではありません。
「一生懸命凝ったデザインのものを作ったけれど、売り上げが伸び悩んでいる…」とお悩みの方も少なくないのではないでしょうか。
ページ作りに時間を取られ過ぎてしまうとほかの施策に手が回らなくなってしまうこともあるため、商品ページ作りはポイントを押さえてスピーディーにおこなうことが重要です。
そこで今回は、ファイブスプリングスが実践している『プロがデザインする売れる楽天商品ページ』の作り方を大公開します。
「事前調査」「ページ構成」「ページデザイン」の3ステップに分けて順を追って詳しく解説するため、商品ページ作りにお悩みの方はぜひ最後までご覧ください。
【本記事でわかること】
◎売れる商品ページに必要な3つの要素
◎売れる商品ページ作りの具体的な手順
◎売れる商品ページを作るためのポイントと注意点
目次
売れる商品ページに必要な3つの要素
商品ページの具体的な制作手順についてお話する前に、まずは売れる商品ページに必要な要素を押さえておきましょう。
売れる商品ページを作るためには商品ページでしっかりと商品価値を伝える必要がありますが、商品価値として「FAB」の3要素を盛り込むことが重要です。
「FAB(エフ・エー・ビー)」とは「Feature」「Advantage」「Benefit」の3つの頭文字をとった言葉で、それぞれ以下のような意味があります。
楽天で商品ページを制作する際は、常にこれらの要素を盛り込むことを念頭にページを作りましょう。
Feature:商品の形状や仕様
Feature(フィーチャー)とは、カタログに載せるような商品の形状や仕様を意味します。
大きさや重量・内容量、使用方法や価格などを提示することで、ユーザーに具体的な商品情報を把握してもらうために必要です。
弊社運営店舗「Hariti(ハーリティー)」で販売しているLED防犯ブザーの商品ページを例にあげると、以下のように商品のサイズや重さ、カラーバリエーションなどがわかる画像を設置しています。
このようにFeatureでは、事実や数値に基づいて客観的に商品の情報を提供することが重要です。
Featureの情報に誤りがあると購入者とのトラブルに発展してしまうため、正確に情報提供できるように特に注意しましょう。
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弊社運営店舗「Hariti(ハーリティー)」は、今回ご紹介するような商品ページ制作のノウハウをはじめファイブスプリングスの知識と経験をもとにオープン1年で月商8,000万円を達成した弊社運営店舗です。
以下の記事で月商8,000万円に至るまでの具体的なアクションについて解説しているため、短期間で売上アップを狙っている方や店舗運用のノウハウを知りたい方はぜひあわせてご覧ください。 |
Advantage:競合商品よりも優れた点
Advantage(アドバンテージ)とは、一般的な商品や競合商品よりも優れている点を意味します。
競合商品とのスペック比較や商品独自の特徴・強みを提示することで、ユーザーに数ある商品の中から自社商品を買うメリットや付加価値を感じてもらうために必要です。
弊社運営店舗「Hariti(ハーリティー)」で販売しているベビーセンサーの商品ページを例にあげると、以下のようにFeature(仕様)を伝えつつAdvantage(競合商品よりも優れた点)がわかる比較表を設置しています。
Hariti楽天市場店 – AKOiHeart アコイハート ベビーケアアラーム
このようにAdvantageでは、競合商品よりも優れた点を具体的に提示して自社商品を選んでもらう動機を与えることが重要です。
品質や価格など特に注力しているポイントがある場合は、商品の“ウリ”としてわかりやすく訴求しましょう。
Benefit:商品を通して得られる価値や体験
Benefit(ベネフィット)とは、ユーザーが商品購入後に得られる価値や体験を意味します。
実際に商品を使用することでもたらされるメリットなどを提示することで、ユーザーに「商品購入でどのように生活が豊かになるのか」を想像してもらうために必要です。
弊社運営店舗「Hariti(ハーリティー)」で販売しているチェアベルトの商品ページを例にあげると、以下のように実際の使用シーンが想定できる画像を設置しています。
Hariti楽天市場店 – 日本エイテックス eightex キャリフリー チェアベルト
このようにBenefitでは、商品購入の先にある価値や体験を提示して自社商品の購入を後押しすることが重要です。
ユーザーが商品購入の先にある“幸せ”まで想像できるように、「商品を手に入れることで何ができるようになるのか」を具体的に提示しましょう。
お客様の声を引用することも効果的! |
Benefitが思いつかない場合は、レビューなどから実際に使用したユーザーの声を引用することも有効な手段です。
レビューの引用はお客様の生の声であるため、購入を検討しているユーザーからしても信用度の高い情報となります。 |
売れる商品ページを作る3ステップ
売れる商品ページの要素について押さえたところで、実際に売れる商品ページを作る手順について見ていきましょう。
売れる商品ページに必要な要素「FAB」をすべて伝えられる商品ページを作るためには、以下のように「1.事前調査」「2.ページ構成」「3.ページデザイン」の順で商品ページを作っていきます。
他店よりも充実した情報と安心感で購入率の高い商品ページを作れるように、事前調査に基づいてページ内容を構成・デザインしましょう
各ステップの具体的な手順や気を付けるべきポイントについて、次に詳しく見ていきましょう。
【STEP1】事前調査:商品価値やターゲットを知る
事前調査では、「自社商品調査」「競合商品調査」「ユーザーニーズ調査」の3つの調査をおこないます。
これらの調査をおこなうことで、商品の特徴や市場における価値、ユーザーの求める価値(=訴求すべきFAB)が見えてくるためです。
事前調査は、以下のポイントを押さえながらおこないましょう。
(なおEC事業についてチームを組んで役割分担している場合は、ディレクターが中心となって事前調査をおこないます。)
調査に基づいて商品開発をおこなうことも有効 |
既存商品のページを作るために事前調査をおこなうことはもちろん重要ですが、そもそも市場価値の高い商品を用意することも売上を作るためには重要な戦略です。
商品開発の際も可能な限りEC担当者やディレクターが開発チームに加わり、市場調査などの結果に基づいて積極的に意見を出すと競合に勝てる商品作りができます。 |
ヒアリングを通して自社商品を知る
まずは売り出したい商品について、商品の特徴や魅力を徹底的に洗い出します。
商品に関する情報が多いほど、商品ページに記載する情報の量や質を増やしたり高めたりすることが可能となるためです。
商品について調査する際は「開発担当」「工場」「メーカー」にヒアリングをおこない、単なるスペックなどよりも一歩踏み込んだ内容を確認するように意識しましょう。
【開発担当にヒアリングする】
開発担当に、開発の経緯をヒアリングします。
どのようなニーズ・経緯で商品が作られたのかといった制作秘話を商品ページに盛り込むことで、ユーザーの興味や共感を得ることができます。
【工場にヒアリングする】
商品を作っている工場に製法のこだわりをヒアリングし、可能であれば写真素材もいただきます。
製法のこだわりを伝えることで品質についてアピールできるほか、工場や生産者の写真を入れることでユーザーからの安心感や共感を得られます。
製法のこだわりがある場合は特に有効なため、必ずヒアリングしましょう。
【メーカーにヒアリングする】(仕入れ商品の場合)
仕入れ商品の場合は、メーカーに商品情報を詳しく問い合わせます。
型番商品の場合は他店と情報量に差をつけにくいと諦めがちですが、直接メーカーに確認することで競合商品よりも充実したページが作れます。
公開されている情報だけではわかりづらい点などがある場合は積極的に確認し、商品ページに盛り込みましょう。
型番商品とは? |
型番商品とは、他店でも購入できる仕入商品のことです。
家電製品などメーカー製品が多く知名度が高い一方、他店でも全く同じものが購入できるため商品ページをはじめ差別化が難しいといった特徴があります。 |
競合商品を確認して自社商品の強みを知る
狙っているキーワードでの検索結果や検索結果上位の競合商品ページを確認し、「自社商品が戦えるポイント」「競合商品ページの作りこみ」「キーワードの市場規模」をチェックします。
具体的にはそれぞれ以下の点を確認し、商品ページを作る際の判断材料とします。
【自社商品が戦えるポイント】
競合商品と「価格」「性能」「用途」「訴求方法」「ブランド力」「店舗の地力」などを比較し、自社商品の方が優れている点を探します。
自社商品の方が優れている点とユーザーニーズがマッチしている場合は、商品ページで重点的に訴求しましょう。
【競合商品ページの作りこみ】
競合商品ページから、商品ページに必要な情報の量と質を確認します。
必要な情報量・質は商品ジャンルによって大きく異なりますが、競合商品ページよりも情報量が多く質の高い商品ページ制作を目指しましょう。
なお美容や健康食品、オリジナル商品はページが作りこまれていることが多く、内製ではユーザーの求めるクオリティに追い付かない場合があります。
一方最低価格を提供できれば売れる型番商品はサムネイルのみの場合も多いため、価格で勝負できない場合でも縦長ページ部分を作りこむことでユーザーから選ばれる可能性が上がります。
【キーワードの市場規模】
指定キーワードでの検索結果から、指定キーワードが採算がとれる規模のキーワードかどうかを確認します。
ニッチ過ぎるキーワードの場合検索上位に出せても売上が取れないといった事態も考えられるため、上位商品のレビュー件数やnint(分析ツール)から事前にキーワード毎の大まかな市場規模をチェックしましょう。
競争が難しい場合は商品の再開発も検討を! |
競合に勝てる要素が全くない場合は、たとえ広告を使ったとしても厳しい戦いを迫られます。
競合調査の結果競争が難しいと判断された場合は、商品開発に戻ってブラッシュアップすることも検討しましょう。 |
レビューを読み込んでユーザーニーズを知る
売れている競合商品のレビューを読み込んで、「ユーザーが商品に何を求めているのか」「ユーザーがなぜその商品を買ったのか」をチェックします。
ユーザーのニーズや購買決定要因を把握できれば、商品ページに掲載する情報の選定を迷うことなくおこなえます。
「美味しさ」「大きさ」「色」「肌触り」「オトク感」「カスタマー対応」など、レビュー内でユーザーが評価している点について自社商品と徹底的に比較しましょう。
他社商品では不満に思われている点を自社商品ではカバーできている場合は大チャンスのため、必ず商品ページで訴求します。
事前調査が難しい・事前調査を徹底したい方は弊社にご相談を! |
ここまで読んで事前調査に難しさを感じた方や、むしろ事前調査を徹底したいと思われた方は、ぜひ一度弊社にご相談ください。
お問い合わせページからご相談いただければ、売れる商品ページを多く制作してきた実績に基づいて全力でサポートさせていただきます。 |
【STEP2】ページ構成:商品ページの方向性を決める
ページ構成では、事前調査で明らかになった自社商品のアピールポイントを列挙した上で「掲載内容の選定・優先度付け」と「掲載内容の順序・配置決め」をおこないます。
これらのページ構成をしっかりとおこなっておけば、STEP3で迷うことなく商品価値を最大限伝えられるページデザインを作成できます。
ページ構成は、以下のポイントを押さえながらおこないましょう。
(EC事業についてチームを組んで役割分担している場合の担当者は、事前調査に引き続きディレクターとなります。)
可能であればこの段階で商品画像の本撮影を |
可能であれば、商品ページのイメージが固まった段階で商品の撮影もあわせておこないましょう。
構成に基づいて撮影することで、訴求ポイントがはっきりした商品画像を用意できます。 |
購買心理に沿って情報を掲載する
楽天では長い商品ページでも読まれる傾向が強いため、「購買心理の8ステップ」に沿って商品情報をしっかりと掲載することが効果的です。
購買心理の8ステップとはユーザーが商品を見つけてから購入するまでの気持ちの変化を表したものであり、1つのページ内にこれらの心理を満たす情報を順番に掲載することで商品をたまたま見つけた状態からでも購入まで誘導できます。
具体的には、以下のように各ステップに応じた情報を掲載します。
購買心理 | 訴求内容 | 例(高級米を販売する場合) | |
1 | 警戒 | 商品の1番のウリや魅力、実績を、購買意欲を刺激するしずる感のある画像や心に響くキャッチコピーで伝えます。 画像やキャッチコピーには「商品名」「商品の全形」「容量」「ロゴ」「送料無料」「販売数」「ランキング受賞歴」など、必要な情報を伝えつつ興味を引くような要素を盛り込みましょう。 |
「極上米『五泉』」(商品名) 「料亭御用達 至高のコシヒカリ」(コピー) 「お米品評会 金賞受賞」(受賞歴) 「米の触感やツヤ、高級感が伝わる写真」など、商品の訴求ポイントをテキストや画像で伝えます。 |
2 | 興味 | ||
3 | 想像 | 購入後のイメージ(= Benefit)がイメージできるように、使用イメージや用途、第三者評価(レビュー)などを伝えます。 商品やターゲットの特徴に合わせて、Benefitの伝え方を工夫しましょう。 |
「粒がしっかり粘りがある 噛むと甘みが広がる。」(機能的Benefit) 「家族、子供が美味しくご飯を食べてくれて、笑顔が見れる。」(情緒的Benefit) 「家族や送り先の方が『美味しい』と思ってくれることで自分のイメージがアップする」(自己表現Benefit)など、商品やターゲットに合った形でBenefitを伝えます。 |
4 | 欲求 | ||
5 | 比較 | 競合と比較したときのウリ、こだわり(= Advantage)がわかるように、具体的な比較情報を伝えます。 単純な比較表を掲載するだけでなく、わかりやすい画像や評価図(レーダーチャート、ポジショニングマップ等)などを用いて一目で優れている点がわかるように工夫しましょう。また自店舗の他商品と比較することで、クロスセルやアップセルにつなげることも可能です。 |
「米の聖地『魚沼』産のコシヒカリ」 「5つの泉の水を使ったこだわりの製法」 「お米品評会 金賞受賞」 「香りや味などを基準としたレーダーチャート」など、商品の優位性や独自性、信頼性を説明します。 |
6 | 納得 | 購入に対する不安をなくすために、商品詳細や使い方、配送関連について伝えます。 商品に対する不明点や不安点について、先回りして回答・記載しましょう。 |
「ご注文受付後に精米」 「おいしいお米の炊き方」 「保存方法の説明やレシピの提案」 「のし、名入れ、ラッピング無料対応」 「あす楽対応」など、精米方法や炊き方のほか梱包や配送可能日時についても記載します。 |
7 | 決定 | 購入を後押しするために、『今購入するメリット』を伝えます。 期間限定や数量限定、初回購入者限定など、限定条件でのオトク情報を伝えて購入の先送りを止めましょう。 |
「月末3日間限定!送料無料!」 「100名様限定!売り切れ注意!」など、購入を促す内容を記載します。 |
8 | 満足 |
『難点も正直に伝えること』が納得感アップのカギ |
商品に難点がある場合やおすすめしない対象者がいる場合も、正直に記載することで逆にユーザーからの納得や信頼を得られます。
この場合は「難点があるからこそ安い」など、メリットとセットにして説明することが訴求力を保つコツです。 例)割れおかきの商品ページを作る場合に、「見た目こそ悪いものの味は一級で価格も安い」点を訴求する など |
デザイン作業を意識して構成案を作成する
「購買心理に沿って情報を掲載する」で掲載する内容と順番が決まったら、実際にテキストと仮で使う画像を配置して構成案を作成します。
構成案を作成する際は、ExcelやAdobe XD、Photoshopなどデザイナーはじめ他メンバーにも理解しやすい形式で作成しましょう。
「各テキストはどういう意図で配置するのか」「各画像にはどういう内容を盛り込むのか」など細かく指定することで、デザイナーも迷わずスムーズに作業ができます。
掲載情報に誤りや不備がないかチェックする
構成案を作成したら、改めて記載内容に誤りがないかチェックします。
誤った情報はクレームの原因となり、場合によっては返金や交換対応が必要になるなど時間とお金両方のコストがかさむことになるため十分注意しましょう。
内容量や成分、産地といったFeatureに誤りがないか再度チェックし、使用している表現に関しても景表法や薬機法、楽天ガイドラインに抵触するものがないか慎重にチェックします。
薬機法・景表法とは? |
薬機法・景表法は、いずれも安全性や取引の公平性を確保するために商品販売や広告における表現を規制する法律です。 違反が疑われる場合は楽天での営業停止措置や行政的な措置などを受ける可能性があるため、十分注意しましょう。くわしくは楽天の店舗運営Naviから、以下のページをご確認ください。 (閲覧にはRMSへのログインが必要です。ログイン後に下記URLをクリックしてください。) 薬機法について:店舗運営Navi [規約・ガイドライン] 薬機法関連商材の取扱いに関するガイドライン |
【STEP3】ページデザイン:売れる商品ページとして仕上げる
ページデザインでは、デザインの基本原則に従いながら「色」「文字」「画像」の3つをデザインします。
同じ情報の量・質でもデザインによって見え方や伝わり方は大きく変わってくるため、商品やターゲットに合わせた商品の魅力や購買意欲が最大限高まるデザインが求められます。
ページデザインは、以下のポイントを押さえながらおこないましょう。
(なおEC事業についてチームを組んで役割分担している場合は、デザイナーが中心となってページデザインをおこないます。)
【ページデザインで押さえておくべきポイント】
ページデザインはスマートフォンでの閲覧も必ず意識して! |
楽天におけるスマホ経由の売上シェアは非常に高い(2020年8月時点で76.4%)ため、スマホを意識したページデザインは必須といえます。
商品ページ制作自体はパソコンでおこなうため見落としがちな点ですが、「画面が小さい」「画面が縦長」といったスマホの特徴に十分注意してデザインしましょう。 パソコンでは見やすいと思っていてもスマホでは小さくて見づらいといったことはよくあるため、視認性に注意しながら慎重にページを作る必要があります。 |
デザインの基本4原則を押さえる
ページデザインは、デザインの基本4原則に従っておこなうと訴求力も視認性も高い商品ページ作りができます。
デザインの基本4原則とは色や文字を「まとめる」「そろえる」「メリハリをつける」「パターン化する」ことで、具体的には以下のような調整を意味します。
デザインの 基本4原則 |
具体的な調整方法・テクニック | |
1 | まとめる | 情報をグループ分けする ブロックを意識して、段落や改行を駆使しながらページをデザインします。タイトルをつける グループ分けで作った各ブロックに対して、見出しをつけます。 |
2 | そろえる | 文字列をそろえる 文章や情報を提示する際に、文頭をそろえます。表を使う 商品の形状や仕様(Feature)など、表にできるものは表にします。 |
3 | メリハリをつける | 色を変える 目立たせたい、訴求したい情報は色を明るく、補足的な情報は背景色を暗くするなど変化をつけます。大きさを変える、太くする 重要性や優先度が高い情報には大きい文字を使う、補足情報には小さい文字を使うなど変化をつけます。 |
4 | パターン化する | 文字色やサイズをパターン化して繰り返す 見出しなどを記載する際に使用する色やフォントを統一します。 |
商品やターゲットに合わせて『色』をデザインする
商品やターゲットに合わせて、ページ全体で使用する色をデザインします。
意識する対象に応じて、以下のように色のデザインを考えましょう。
意識する対象 | 色の決め方 | 色の例 |
商品 | 商品の定番イメージカラー | バレンタイン用チョコレート…赤・ピンク 最新ガジェット…黒・シルバー |
企業やブランドの既存イメージカラー (ブランド品や大手メーカーの製品などの場合) |
パッケージや公式HPで採用されているイメージカラー | |
ターゲット | 競合商品の人気カラー 性別・年齢に合わせた人気カラー |
男性…黒 女性…ピンク 男女共通…青 |
イメージ | 色に対する一般的なイメージ | エネルギー、緊急性…赤 爽やか、清涼感、信頼感…青 明るさ、賑やかさ、ポップ感…黄 緑…リラックス、安心感…緑 清潔感、純粋さ…白 高級感、大人、上品さ…紫、黒、金 |
レッドオーシャンでは定番でないデザインも有効 |
競合商品が多いレッドオーシャン市場の場合、デザインを定番から外すことで注目を集められることもあります。
あえて競合と切り口を変えて、デザインを差別化することも検討しましょう。 |
内容や視認性に注意して『文字』をデザインする
演出したい雰囲気や情報の優先度に応じて、テキストや画像で使用する文字をデザインします。
文字を決める要素は「書体」「大きさ」「太さ」「色」「字間」などさまざまですが、フォント選びは『声』に例えるとわかりやすいです。
つまり、商品説明のナレーションをどういった雰囲気で読ませたいかをイメージしてフォントを選ぶと、イメージに即したものができあがります。
声・ナレーションのイメージ | フォント例 |
高級感 (ゆったり、繊細、ゴージャス) |
明朝体、小さめ、細い、黒地に白字や金文字、ゆったりした字間 |
オトク感 (ハキハキ、力強い、ポップ) |
ゴシック体、大きめ、太め、赤地に白色や黄色、字間を詰める |
商品の魅力が伝わるように『画像』をデザインする
最後にこれまで決めてきたデザインに従って、商品写真とテキストを組み合わせて画像をデザインします。
「【STEP1】事前調査:商品価値やターゲットを知る」で洗い出した訴求すべきFABをもとに、画像で伝えたい情報を選定しましょう。
写真とテキストにはそれぞれ得意な表現があるため、「写真で伝えること」と「テキストで伝えること」をわけることがポイントです。
写真が得意な表現 | テキストが得意な表現 |
・視覚的に伝わること ボリューム感、姿形、色、サイズ感 など ・利用シーン |
・キャッチコピー
・ブランド、お店のロゴ ・成分 ・その他視覚的に伝わりづらいこと (テキストでは、Advantage:競合商品よりも優れた点を記載すると効果的です。) |
これらを基に実際に下書きを書いてみて、問題なければPhotoshopやIllustratorなどで画像を作成します。
特に検索結果画面で表示されるサムネイル画像はモールでは非常に重要なため、力を入れて作成することはもちろん検索結果画面と見比べてクリックしたくなるかどうかも慎重にチェックしましょう。
実物からかけ離れてしまうぐらい良く見せることはNG |
少しでも素敵な商品に見せたいという気持ちはわかりますが、実物とかけ離れたデザインはクレームやレビューでの低評価につながる恐れがあります。
魅力やメリットだけでなく注意点やデメリットも含めて、商品価値をありのまま誠実に紹介しましょう。 |
売れる商品ページの作り方のおさらい
最後に、売れる商品ページを作るためのポイントや制作手順をおさらいしておきましょう。
売れる商品ページに必要な3つの要素「FAB」を押さえる | ・Feature:商品の形状や仕様
・Advantage:競合商品よりも優れた点 ・Benefit:商品を通して得られる価値や体験 |
事前調査で商品価値やターゲットを知る | ・ヒアリングを通して自社商品を知る
・競合商品を確認して自社商品の強みを知る ・レビューを読み込んでユーザーニーズを知る |
ページ構成で商品ページの方向性を決める | ・購買心理に沿って情報を掲載する
・デザイン作業を意識して構成案を作成する ・掲載情報に誤りや不備がないかチェックする |
ページデザインで売れる商品ページとして仕上げる | ・デザインの基本4原則を押さえる
・商品やターゲットに合わせて『色』をデザインする ・内容や視認性に注意して『文字』をデザインする ・商品の魅力が伝わるように『画像』をデザインする |
売れる商品ページの作り方:まとめ
今回は、ファイブスプリングスが実践している『プロがデザインする売れる楽天商品ページ』の作り方を解説しました。
売れる商品ページを作るためにはディレクターやデザイナーだけでなく多くの部署・人が連携して制作にあたる必要がありますが、今回の内容からもわかるように質の高い商品ページの制作は作業量も多く決して容易なものではありません。
コア業務やほかの施策にも手を回すためには、コンサルティングサービスの利用やデザインの外注なども検討することをおすすめします。
ファイブスプリングスでは今回ご紹介した商品・市場分析や商品ページ制作代行のほか、分析~戦略立案~実行まで一貫してサポートするコンサルティングサービスをご提供しています。
「商品ページ制作を代行してほしい」「商品ページの改善ポイントが知りたい」という方は、ぜひ一度お問い合わせページからお気軽にご相談ください。
太田 薫(おおた かおる)
株式会社ファイブスプリングス 代表取締役
元楽天ECコンサルタント、その後楽天MVP獲得店舗の統括部長。 ■無料相談■ |