2024.09.02
こんにちは、ファイブスプリングスです。
Yahoo!ショッピングのようなECモールにおいては、対面で接客することがないからこそトラブルやクレームへの対応が非常に重要になります。
対応を誤ると顧客の喪失やレビューの悪化といった損失につながるため、お客様がストレスを感じるポイントや正しく対処する方法はしっかりと把握しておきましょう。
そこで今回はYahoo!ショッピングのトラブル・クレームについて、よくあるトラブル・クレームの例とそれらの予防方法や対応方法について詳しく解説します。
ストアクリエイターProのどこを設定すれば良いかまで具体的にわかりやすく解説するため、Yahoo!ショッピングでトラブルを予防しクレームに正しく対処したい方はぜひ最後までご覧ください。
【本記事でわかること】
◎Yahoo!ショッピングでどのようなクレームが多いか
◎トラブルやクレームを予防するための具体的な方法
◎トラブルやクレームが起きてしまった場合の対応方法
目次
Yahoo!ショッピングのクレームTOP5
まずはYahoo!ショッピングでのよくあるクレームのパターンから見ていきましょう。
Yahoo!ショッピングが公開しているデータによると、お客様から寄せられる「ストアに関する苦情TOP5」としては以下の5つがあげられます。
【Yahoo!ショッピングのクレームTOP5】 |
①連絡がつかない
②在庫のない商品の掲載 ③受注連絡・発送連絡がない ④商品の入れ間違いや不良、配送指定日に届かない ⑤一方的な送料変更 |
(閲覧にはストアクリエイターProへのログインが必要です。閲覧の際はログイン後に上記テキストリンクをクリックしてください。)
上記は2017年とやや古めのデータではありますが、現在でもYahoo!ショッピングに限らずEC全般でよくあるクレームのパターンです。
これらのほかに、「商品が届かない」「写真と実物が違う」といったクレームもよくあるパターンとしてあげられます。
Yahoo!ショッピングでのトラブルを防ぐ5つの方法
先ほど見たようにクレームには様々なパターンがありますが、いずれも事前に適切な設定やお客様への伝達ができていれば回避できる内容がほとんどです。
今回はYahoo!ショッピングで特に多いトラブル・クレームを事前に防ぐ方法として、以下の5つをご紹介します。
【Yahoo!ショッピングでのトラブルを防ぐ5つの方法】 |
〉問い合わせ先と営業日時を明記する |
問い合わせ先と営業日時を明記する
「連絡がつかない」というクレームに特に有効な予防策としては、問い合わせ先や営業日時をお客様にわかりやすく提示することが重要です。
問い合わせ先を明記することで問い合わせ自体にかかるストレスを取り除くことができるほか、営業日時もあわせて提示することで問い合わせに対応できる日時を伝えることができます。
Yahoo!ショッピングのようなECモールでは24時間閲覧や注文が可能な一方で実際にストア側で業務をおこなえる日時は限られているため、問い合わせ先と営業日時をセットで明記してお客様のストレスや不安を軽減しましょう。
なおYahoo!ショッピングでお客様に問い合わせ先と営業日時と伝える最も基本的で有効な方法は、ストアクリエイターProの「会社情報設定」ページから「お問い合わせ情報」を設定することです。
ここで設定した問い合わせ先メールアドレスや対応営業日時は、ストアページの「会社概要ページ」のほか「お問い合わせフォーム」にも一部表示されます。
▼会社概要ページ
▼お問い合わせフォーム
「メールアドレス」と「お問い合わせ対応営業日・時間帯」は入力必須のため既に設定されていると思いますが、問い合わせ手段や時間、返信のタイミングなどなるべく誤解なく伝えるためには「お問い合わせページ注意文言」までしっかりと入力することをオススメします。
【長期休暇など対応が遅れる場合も必ず告知を】
年末年始やゴールデンウィークなど長期休暇のほか、災害などの突発的な理由により問い合わせ対応ができない場合も、なるべくお客様がわかるように工夫しましょう。
お問い合わせページ注意文言で伝えるほか、カレンダーの休業日設定やストアからのお知らせ設定を使って伝える方法も効果的です。
在庫管理機能を正しく設定する
「在庫のない商品の掲載」に関するクレームへの予防策としては、在庫の有無や再入荷の目途を明確にすることが有効です。
特に注文後に在庫がないと判明した場合にお客様は不満や不信感を強く抱かれるため、可能な限りストアページやショッピングカートで在庫の有無がわかるようにしましょう。
Yahoo!ショッピングでは在庫管理機能を活用することで、「在庫表示」や「在庫数を超過する注文の処理」、「在庫数超過時の表示文言」を設定することができます。
在庫数を表示したり在庫切れ商品を注文できないようにしたりすることで、在庫切れと気づかずに注文されてしまうリスクを回避しましょう。
また「在庫数を超過する注文の処理」と「在庫数超過時の表示文言」に関しては、商品のページ編集から個別に設定することも可能です。
在庫がある場合とない場合とでそれぞれ発送日として表示する文言を設定することもできるため、細かく設定したい場合はこちらからも個別に設定することをオススメします。
【在庫を超えた場合の表示文言パターンを増やす方法は?】
在庫なしの時の発送日表示文言は、ストアクリエイターProの「お届け情報設定」画面から追加できます。
各通知メールの設定を見直す
「受注連絡・発送連絡がない」というクレームを回避するためには、まず「注文承諾メール」と「出荷通知メール」が正しく設定されているか見直しましょう。
通常これらのメールは注文ステータスの変更に伴って自動的に送信される仕組みとなっていますが、以下いずれかの場合は自動送信されません。
【「注文承諾メール」と「出荷通知メール」が自動送信されないケース】 |
・注文処理の「新規注文」画面で「同時に注文承諾メールを送信」にチェックが入っていない
・注文処理の「出荷処理中一覧」画面で「同時に出荷通知メールを送信」にチェックが入っていない ・注文管理設定の「注文一覧メール送信チェック設定」が「常にチェックしない状態にする」に設定されている |
また、メールの設定を正しくおこなっていてもお客様都合によりメールが届いていない可能性もあります。
ほとんどの場合「迷惑メールに分類されている」か「メールアドレスの入力間違い」のため、原因と対処法をまとめたページを作るなどお客様の不安を払しょくできる工夫をしましょう。
返品と保証の内容を明記する
「商品の入れ間違いや不良」に関するトラブルへの対策としては、お客様が購入前に確認できる場所に返品や保証の内容をわかりやすく記載しておくことが重要です。
入れ間違いや不良は気を付けた上でなお起こる可能性のある問題のため、起こってしまった場合はあらかじめ定めたルールに従って真摯に対応する必要があります。
「お買い物ガイド」や「フッター」を使って、最低限以下のような内容について明記しておきましょう。
【返品・保証について定めておくべき項目】 |
・どのような場合に返品や交換を受け付けるか
・お客様都合による返品や交換を受け付けるか ・返品や交換は商品到着後何日まで受け付けるか ・返品や交換の際の送料はどちらが負担するか |
お買い物ガイド:ストアクリエイターProトップ>「ストア構築」タブ>ストア情報設定>お買い物ガイド設定 フッター:ストアクリエイターProトップ>「ストア構築」タブ>新ストアデザイン>フッター |
配送日や送料をわかりやすく提示する
「配送指定日に届かない」「一方的な送料変更」といったクレームを回避するためには、まず配送方法設定で設定した配送日や送料を明確にお客様に伝えることが重要です。
特に「複数商品注文で別送になる場合」や「商品の大きさや配送先で送料が変わる場合」などはお客様と認識の相違が起こるリスクが高いため、商品ページ内にわかりやすく明記することを心がけましょう。
また、配送日や送料についてのお客様の理解を助ける以下のような工夫も有効です。
①「お買い物ガイド」や「フッター」に配送と送料に関する説明文を明記する
フッター:ストアクリエイターProトップ>「ストア構築」タブ>新ストアデザイン>フッター
②「カートでの送料表示」を「送料計算して表示」に設定する
③「オプション項目」で配送や送料に関する注意事項を伝える
Yahoo!ショッピングの配送方法設定で配送日や送料を設定する基本的な方法については、以下の記事で解説しています。
条件ごとにお届け予定日や送料を設定する方法についてもわかりやすく解説しているため、ぜひあわせてご確認ください。
それでもクレームに発展してしまった場合の対応方法
ここまでトラブルを回避するための方法について解説してきましたが、どれだけ注意していてもクレームをゼロにすることは非常に難しいことです。
予防策を講じてもクレームが発生してしまった場合は、以下のポイントを意識して対応にあたりましょう。
【クレーム対応時のポイント】 |
・迅速かつ真摯に対応する
「連絡がつかない」が最も多いクレームであることからもわかるように、クレーム対応は迅速に対応することが非常に重要です。
またお客様は不安や不満を感じているため、まずは謝罪してから丁寧にリスニングするなど真摯に対応しましょう。
・やり取りは記録に残す
「言った」「言わない」の水掛け論を防ぐためにも、クレーム対応はなるべくテキストで残る形でおこないましょう。
電話の場合も通話を録音できる状態で対応することが望ましいです。
・不当な要求は断る
真摯な対応が必要なクレーム対応ですが、過度な要求にまで応える必要はありません。
謝罪すべき部分はしっかりと謝罪する一方で、受け入れられない内容についてはしっかりとお断りしましょう。
クレーム対応というと良いイメージが湧かないかもしれませんが、対応次第では再購買率を高める効果があるともいわれています。
「苦情を言わないお客様の再購買率が5~30%である一方、トラブルが解決したお客様の再購買率は60~95%に跳ね上がる傾向がある」と言われている*ため、リピーター獲得のチャンスと捉えて積極的に対応しましょう。
(閲覧にはストアクリエイターProへのログインが必要です。閲覧の際はログイン後に上記テキストリンクをクリックしてください。)
Yahoo!ショッピングでのトラブル・クレーム対応:まとめ
今回はYahoo!ショッピングのトラブル・クレームについて、よくあるトラブル・クレームの例とそれらの予防方法や対応方法について詳しく解説しました。
今回ご紹介したような予防策を講じることである程度のリスクを回避できるトラブルやクレームですが、対策や対応をより万全にするためにはストアクリエイターProの設定項目やストアごとのお客様に対する深い理解が必要です。
ファイブスプリングスではトラブルやクレーム対応に関するアドバイスをはじめ、分析~戦略立案~実行まで一貫してサポートするコンサルティングサービスをご提供しています。
「トラブルのリスクチェックをして欲しい」「顧客対応に関するアドバイスが欲しい」という方は、ぜひ一度お問い合わせページからお気軽にご相談ください。
太田 薫(おおた かおる)
株式会社ファイブスプリングス 代表取締役
元楽天ECコンサルタント、その後楽天MVP獲得店舗の統括部長。 ■無料相談■ |