2022.12.20
こんにちは、ファイブスプリングスです。
楽天出店における最たる悩みともいえる「売上」。
「思うように売上が上がらない…」「売上が落ちてきてしまった…」とお悩みの方も少なくないのではないでしょうか。
売上の低下は主に「アクセス人数」「転換率」「客単価」が低下することで引き起こされますが、売上を改善するためには売上低下の要因をしっかりと把握した上で適切なアプローチをとる必要があります。
そこで今回は楽天出店で売上が思うように上がらない/低下してきた際の対処法について、「1.売上低下の要因特定」「2.改善策の実行」「3.新規/リピーター比率の見直し」の3STEPに分けて解説します。
記事の終わりに無料でダウンロードできる売上アップのためのチェックシートもご紹介するため、楽天で確実に売上を改善したい方はぜひ最後までご覧ください。
【本記事でわかること】
◎楽天での売上低下の要因を確認する方法
◎要因ごとの売上改善アプローチ
◎新規/リピーター比率の考え方
目次
【STEP1】売上低下の要因を特定する
冒頭お話したように、売上の低下は「アクセス人数」「転換率」「客単価」が低下することで引き起こされます。
このためまずは、売上低下の要因をしっかりと把握してどこにテコ入れしていくべきかを明らかにすることから始めましょう。
また見落としがちな点ですが、現状維持や業績が上がっている場合でもライバル店舗との差が開いてしまっていると段々とシェアを取られてしまう点にも注意が必要です。
現状を把握するために、STEP1ではまず以下の2点をチェックしましょう。
店舗カルテから売上低下の要因を特定する
まずはRMSから店舗カルテにアクセスし、「アクセス人数」「転換率」「客単価」のどの項目が低下してしまっているのかをチェックしましょう。
以下の手順で店舗カルテトップを表示すると、下図のように「先月比」「前年比」で各項目の変化率を確認できます。
RMSトップ>データ分析>店舗カルテ>店舗カルテ
この時、赤字でマイナス表示されている項目が売上低下の要因となっている項目となります。
(例えば上図であれば、「客単価」が低下していることがわかります。)
このようにまずは店舗カルテトップからテコ入れが必要な箇所を確認した上で、改善策の取り組みやすさなどを考慮しながらSTEP2で各項目を改善する方法を模索・実行しましょう。
テコ入れは「停滞」に入ったタイミングがベスト! |
今回のような売上改善の施策は、なるべく売上が「低下」ではなく「停滞」に入ったタイミングで打つようにしましょう。
停滞期に素早くアクションを起こしておくと改善までにかかる期間も短く済み、損失も最小限に抑えられるためです。 現状維持は緩やかな衰退だと考えて、早めのテコ入れを心がけましょう。 |
分析用レポートからライバル店舗との差を確認する
店舗カルテ内の分析用レポートを用いることで、月商が同程度のライバル店舗の「アクセス人数」「転換率」「客単価」をチェックすることも可能です。
以下の手順で比較対象データ付きのレポートを作成し、同サブジャンル内のTOP10店舗やライバル店舗と各項目にどれだけ差があるのかを確認しましょう。
1.「RMSトップ>データ分析>店舗カルテ>分析用レポート」から、「新規レポート作成」ボタンをクリックします。
2.以下を参考に必要な項目にチェックを入れ、「レポート表示」ボタンをクリックします。
・主要指数
「売上金額」「アクセス人数」「転換率」「客単価」のうち、調べたい項目にチェックを入れます。
・比較対象データ
TOP10店舗と比較したい場合は「サブジャンルTOP10平均」にチェックを入れます。
月商が同程度のライバル店舗と比較したい場合は「月商別平均値」にチェックを入れて、すぐ右隣りのプルダウンメニューから月商を選択します。
3.「レポート表示」ボタンの下に対象のレポートが表示されるため、TOP10店舗やライバル店舗との差を確認します。
(※グラフのすぐ右隣にある各グラフの説明(「売上金額(すべて)」など)をクリックすると対象のグラフの表示/非表示を切り替えられるため、データが多くて見づらい場合は活用しましょう。)
今なら売上アップにつながる分析レポートが1ヵ月無料! |
より詳しく現状分析をおこなって売上をアップさせたい方は、平均120%増(昨年対比)の売上アップにつながる弊社の分析レポートもご活用ください。
「初期費用ナシ」「1ヵ月無料」「コンサルタントによるサポートつき」でご利用できる分析レポートの詳細については、コチラのページからご確認いただけます。(無料分1か月のみのご利用も可能です。) |
【STEP2|改善策を実行する】「アクセス人数」が低下している場合
STEP1で明らかにした改善箇所を元に、STEP2ではさらに各項目が低下している原因を深掘りした上でそれぞれの原因に合った改善策を実行します。
ここではまず、最も改善しやすい項目でもあるアクセス人数が低下していた場合の改善策について見ていきましょう。
アクセス人数が低下してしまっている場合は、以下のように2つのパターン別で有効な対処法が異なります。
「広告経由」と「検索経由」でのアクセス数を確認する方法は? |
各アクセス数は、「全体のアクセス数」と「広告(RPP)経由でのアクセス」の月次データをダウンロードすることで確認できます。
それぞれ過去2年分程度のデータを用意したら、Excelでピボットテーブルを用いて「広告経由のアクセス数」と「広告以外のアクセス数」の増減を比較してみましょう。 アクセス数の確認が難しい場合は、お問い合わせページからお気軽にご相談ください。 |
広告(RPP)経由でのアクセスが低下している場合
広告(RPP)経由でのアクセスが低下している場合、以下いずれかの原因が考えられます。
【広告経由のアクセス数が低下する場合の原因】
〉予算が少ない
〉CPCが高騰している
上記のように原因は2つ考えられますが、いずれの場合もどのジャンル・どの商品にRPP広告をかけるかを見直すことがアクセス数を取り戻す解決策となります。
どの商品のアクセスが低下しているのかを確認し、CPCを上げたり挽回できるキーワードを追加したりできないか検討しましょう。
RPP広告経由でアクセスが低下している商品を確認する方法は? |
アクセス数の少ないRPP広告商品を探したい場合は、RPP広告のパフォーマンスレポートから確認できます。
RPP広告については、パフォーマンスレポートの使い方やCPC・キーワードの設定方法など詳しく解説している以下の記事もあわせてご確認ください。 |
検索経由でのアクセスが低下している場合
検索(RPP以外の自然検索)経由でのアクセスが低下している場合は、以下のように考えられる原因ごとに対処しましょう。
【検索経由でのアクセスが低下している場合の原因と対処法】
〉検索需要が減少している
まずはECコンサルタントに大まかな検索ボリュームを確認しましょう。
詳細なデータまでは開示されなくとも、「アバウトな傾向」まではヒアリングできる可能性があります。
検索ボリュームを確認した結果として需要が低下してしまっている場合は、新しい切り口で商品を売り出したり別の商品をメイン商品として育成したりできないか検討しましょう。
〉競合店舗や競合商品が増加している
商品名や商品画像、商品価格の改善などをおこない、店舗や商品の競争力を向上させましょう。
自社内での改善が難しい場合は、RPPなど広告展開の検討も必要になります。
〉SEO対策が不十分である
商品名の最適化やタグIDの入力など、SEO対策を強化しましょう。
楽天でのSEO対策について具体的な方法を知りたい方は、以下の記事をご確認ください。
検索ボリュームの確認やSEO対策が難しい場合は? |
リソースの問題などで検索ボリュームの確認やSEO対策が難しい場合は、ぜひ一度お問い合わせページから弊社にご相談ください。
商品や市場を分析しながら、状況に合った最適の解決策をご提案させていただきます。 |
【STEP2|改善策を実行する】「転換率」が低下している場合
続いて転換率が低下していた場合の改善策について見ていきましょう。
「アクセス上位ではあるものの転換率が店舗平均より低い商品」や「昨年または高売上だった月と比較して転換率が明らかに低下している商品」がある場合は、ここでご紹介する改善策が必要となります。
商品の転換率が低下してしまう場合に考えられる原因と対処法は、以下のとおりです。
【転換率が低下している場合の原因と対処法】
〉商品ページの内容が競合に大幅に負けている
商品説明や商品画像など、ユーザーが購入したくなるような商品ページ作りができているか今一度見直しましょう。
売れる商品ページの作り方については、売れるために必要な要素や具体的な商品ページの作り方など詳しく解説した以下の記事をご確認ください。
〉配送方法や配送日指定で、競合より条件が劣っている
配送方法や配送スピードなどを改善できる方法がないか今一度見直しましょう。
リソースとの相談にはなりますが、以下のように社内環境を変更することで配送条件を改善できる可能性があります。
・在庫を買い取る
・シフト制の働き方を導入する
・パートや週末のみ副業など、さまざまな働き方の人と提携する
〉「オトク感」がアピールできていない
可能な限りオトクに見えるように、文章表現や画像表現を今一度見直しましょう。
既に取り組んでいても、競合が強いオトク訴求をしている場合は埋もれてしまうこともあります。
以下のように同じ内容でも伝え方を変えるだけで訴求力がアップする可能性もあるため、訴求方法について再度工夫してみましょう。
・「1ヵ月3,000円」という表記を「1日たったの100円!」に変更する
・「10,000円商品の3%引きクーポン」を「300円OFFクーポン」に変更する
(「ギリギリの利益の中300円引いた」など、エピソードをまじえると更にオトク感が増します。)
【STEP2|改善策を実行する】「客単価」が低下している場合
最後に客単価が低下していた場合の改善策について見ていきましょう。
客単価が低下してしまう場合に考えられる原因と対処法は、以下のとおりです。
【客単価が低下している場合の原因と対処法】
〉まとめ買いが訴求できていない
お試しセット商品や季節ごとのセット商品など、セット販売する商品パターンを用意して訴求しましょう。
「まとめ買いで〇%OFFクーポン」など、クーポンを発行してまとめ買いを促すことも有効です。
「まとめ買いで〇%OFFクーポン」の発行方法について知りたい方は、楽天のクーポン「ラ・クーポン」についてまとめた以下の記事をご確認ください。
〉競合同士で安売り合戦になってしまっている
返品保障やアフターサービス、おまけを充実させるなど、値段の高さを感じさせない工夫をしながら安売り競争からの脱出を試みましょう。
この際「レビュー記入を条件にサービスを付ける」など、店舗側にとってもメリットがあるように工夫することがポイントです。
【STEP3】新規/リピーター比率を見直す
最後にSTEP3として、「新規顧客」と「リピーター顧客」の比率も見直しましょう。
新規/リピーターのバランスが適切に取れていなければ、長期的に売上を安定させることができないためです。
今回は大きく以下2つのパターンに分けて、それぞれ想定されるデメリットと対応策を押さえておきましょう。
新規/リピーター比率の確認方法は? |
新規/リピーター比率は、サンキュークーポン効果見積もりのページ下部「見積もり参考データ」から確認できます。 「1回のみ購入」が新規、「2回以上購入」がリピーターとなります。 (RMS>店舗設定>クーポン設定>サンキュークーポン効果見積もり>見積り参考データ) |
新規顧客を獲得できていない場合
新規顧客を獲得できていない場合は、たとえ現状リピーター顧客によってある程度の売上を維持できていても売上が先細り・ジリ貧になってしまうリスクがあります。
このためリピーター比率は高くても60%程度に抑え、新規顧客を獲得するための施策を打ちましょう。
新規顧客を獲得する手段としては、これまでと違うアプローチで商品を売り出す(余裕がある場合は広告を打つ)ことが有効です。
例えばドライフラワーが商材の場合、「インテリア」としてだけではなく「インスタグラムでの撮影用小道具」として売り出すことで新たな顧客層へとアプローチできる可能性があります。
リピーターを育成できていない場合
先ほどとは逆にリピーターを育成できていない場合は、いつまでも新規獲得コストがかかってしまうリスクがあります。
マーケティングでは「1:5の法則」といって、新規顧客への販売コストは既存顧客(=リピーター)への販売コストの5倍かかるといわれています。
販売コストを抑えて高い利益率で売上を上げていくためにも、リピーターを獲得・育成するための施策を打ちましょう。
リピーターを育成する詳しい方法については、リピーターのメリットや獲得・育成のための施策についてまとめた以下の記事をご確認ください。
【番外編】売上アップチェックシートを活用する
ここまで売上改善のための方法を解説してきましたが、もっと簡単かつ確実に売上アップさせたい方は売上アップチェックシートの活用をご検討ください。
売上アップに必要な「アクセス人数」「転換率」「客単価」を改善させるためのすぐに使える対策が計162項目記載されたチェックシートが、コチラのページから無料でダウンロードできます。
▼売上アップチェックシートサンプル|転換率アップの項目
上図のようにどのようなポイントを改善するための項目かわかりやすく記載しているため簡単にご利用いただけますが、各項目の内容がわからない場合や一緒に優先度付けをしてほしい場合は無料相談フォームよりお気軽にご相談ください。
楽天で売れない時の対処法:まとめ
今回は楽天出店で売上が思うように上がらない/低下してきた際の対処法について、「売上低下の要因特定」「改善策の実行」「新規/リピーター比率の見直し」の3STEPに分けて解説しました。
要因に合った改善策を着実に実行することで売上アップを期待できますが、要因を正しく特定したり状況に合った最適な改善策を実行したりするためには分析や店舗運営のノウハウが必要です。
ファイブスプリングスでは売上分析をはじめ、分析~戦略立案~実行まで一貫してサポートするコンサルティングサービスをご提供しています。
「売上が伸びない原因について詳しく知りたい」「自店舗に合った売上改善の方法を考えて欲しい」という方は、ぜひ一度お問い合わせページからお気軽にご相談ください。
太田 薫(おおた かおる)
株式会社ファイブスプリングス 代表取締役
元楽天ECコンサルタント、その後楽天MVP獲得店舗の統括部長。 ■無料相談■ |