2022.09.15
こんにちは、ファイブスプリングスです。
楽天市場では多くのポイントアップキャンペーンが開催されていますが、開催頻度が高い「5と0のつく日」はユーザーからの人気も高く売上アップの大チャンスです。
ただし期待できる効果が大きい分多くの店舗様が対策しているため、しっかりと戦略を立てなければ逆にシェアを取られてしまうリスクがあることも知っておかなければなりません。
そこで今回は、5と0のつく日で売上やシェアを獲得するための10の戦略を解説します。
5と0のつく日を攻略すべき理由や攻略する際の注意点もあわせて解説するため、5と0のつく日の戦略が知りたい方やどの程度対策すべきか知りたい方もぜひ最後までご覧ください。
【本記事でわかること】
◎5と0のつく日で期待できる効果と攻略すべき理由
◎5と0のつく日を攻略する具体的な戦略
◎5と0のつく日を対策する際に知っておくべき注意点
目次
5と0のつく日を攻略すべき3つの理由
5と0のつく日は、楽天会員を対象に毎月5と0のつく日(5、10、15、20、25、30日)のポイント獲得を最大5倍にするキャンペーンです。
2月を除き毎月6回開催されるという頻度に加えて、エントリーをおこなって楽天カードで決済するだけで利用できる簡単さから、楽天のキャンペーンの中でもユーザーからの注目度や利用度が非常に高いキャンペーンといえます。
こうした背景から楽天ヘビーユーザーの中では5と0のつく日以外での買い控えまで起こっている状態のため、楽天で店舗運営をおこなう上で5と0のつく日を攻略することは必須といっても過言ではありません。
まずは店舗運営の観点から5と0のつく日を攻略すべき具体的な理由として、以下の3つを詳しく解説します。
アクセス人数や転換率への影響が大きい
5と0のつく日を攻略すべき最大の理由として、アクセス人数や転換率の向上が顕著である点があげられます。
弊社運営店舗やお客様の実績から見ても、5と0のつく日は通常時の2倍以上の売上が、お買い物マラソンや楽天スーパーセールなどのイベント+5と0のつく日は通常時の5倍以上の売上が立つことがわかっています。
実際に弊社運営店舗「Hariti(ハーリティー)」の過去の売上実績を見ていただければ、5と0のつく日の売上への影響が一目瞭然ではないでしょうか。
▼弊社運営店舗「Hariti(ハーリティー)」の過去の売上実績
年末の30日を除き、5と0のつく日の売上が顕著に高いことがお分かりいただけるかと思います。
もう少し細かく解説すると、上記の月であれば5と0のつく日の6日間だけで月の売上の約44%を占めています。
このように5と0のつく日は月の売上の半数近くまで影響する可能性もあるため、楽天での売上向上に際して必ず攻略・対策しなければならないキャンペーンといえます。
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上記のデータ例で出した「Hariti(ハーリティー)」は、今回ご紹介するようなキャンペーン対策をはじめファイブスプリングスの知識と経験をもとにオープン1年で月商8,000万円を達成した弊社運営店舗です。
以下の記事で月商8,000万円に至るまでの具体的なアクションについて解説しているため、短期間で売上アップを狙っている方や店舗運用のノウハウを知りたい方はぜひあわせてご覧ください。 |
対策している店舗が多い
5と0のつく日を攻略すべきもう1つの重要な理由は、対策している店舗が多くいつも通り商品を販売しているだけでは十分な恩恵を得られないからです。
先ほども見たように5と0のつく日は売上アップの大チャンスなため、売上を上げている店舗様のほとんどは今回ご紹介するような戦略や対策を講じています。
5と0のつく日のみ広告のCPCアップやクーポン値引きなどをおこなう店舗様も少なくないため、何もしなければ他店にシェアを取られるリスクさえあります。
特に「イベント+5と0のつく日」は月の売上の山となるため、必ず何かしらの対策を講じるようにしましょう。
高額商品の購入も期待できる
5と0のつく日を攻略すべき最後の理由として、5と0のつく日が高額商品の購入を期待できるキャンペーンであることも知っておきましょう。
5と0のつく日はポイント上限が3,000ポイントとほかのポイントアップキャンペーンよりも高く設定されているため、ユーザーにとって高額商品を購入する強いインセンティブとなっています。
実際にGoogleで「楽天 高額商品 買い時」などのキーワードで検索してみると、Yahoo!知恵袋やユーザー向けの楽天攻略サイトなどで必ずと言っていいほど5と0のつく日が商品購入に適したオトクなタイミングとして紹介されています。
このような背景からほかのキャンペーンと比べて高額商品の転換率向上が見込めるため、高額商品の取り扱いがある店舗様は特に力を入れて対策を講じましょう。
5と0のつく日を攻略する10の戦略
先ほどお話したように、5と0のつく日は売上アップの大チャンスである一方で競争が激しいキャンペーンでもあります。
5と0のつく日を攻略するためには、講じられる戦略を把握した上で自店舗に合った方法を可能な限りおこなうことが重要です。
今回は5と0のつく日を攻略する戦略として、以下10の戦略を解説します。
【5と0のつく日を攻略する10の戦略】
5と0のつく日限定キャンペーンを実施する
5と0のつく日攻略に際してまず検討したい戦略は、5と0のつく日に合わせて店舗独自の限定キャンペーンを実施することです。
ユーザーの購買意欲が高まるタイミングで割引きや送料無料、セット販売やクーポン配布などオトクな限定キャンペーンを実施することで、さらに訴求力を高める効果が期待できます。
また先ほどお話したように5と0のつく日は対策している店舗が多いため、レッドオーシャンなどの場合は限定キャンペーンを実施することでやっと商品の競争力を維持できます。
5と0のつく日に必ず限定キャンペーンを実施することで「○○を買うなら5と0のつく日にこのお店で買うのが一番オトク」と思ってもらえるなどブランディングやリピーター獲得にも繋がるため、可能な限り限定キャンペーンは実施するようにしましょう。
ほかのキャンペーンとの相乗効果を狙う
5と0のつく日限定キャンペーンを実施する際は、楽天スーパーセールなどほかのキャンペーンと重なるタイミングを狙うようにしましょう。
5と0のつく日はほかのキャンペーンと併用することで更にポイントアップできる仕組みとなっており、「アクセス人数や転換率への影響が大きい」でもお話したようにほかのキャンペーンと重なるタイミングが最もユーザーの購買意欲や店舗への流入が高まるためです。
5と0のつく日は開催頻度の多さからほかのキャンペーンと重なることも多く、以下のようにさまざまなキャンペーンとの併用が可能です。
【5と0のつく日と併用できるキャンペーン】
〉お買い物マラソン
〉楽天スーパーセール
〉楽天市場ブラックフライデー
〉楽天スポーツデー
〉超ポイントバック祭
〉楽天ブランドデー
〉勝ったら倍
〉39ショップ送料無料キャンペーン
〉楽天イーグルス感謝祭
〉楽天サプライズデー
〉楽天アウトドアデー
すべてのキャンペーンを把握することは難しいため、開催時期のわかりやすさやユーザーからの期待度を考慮してまずはお買い物マラソンや楽天スーパーセールと5と0のつく日が重なるタイミングを狙うことをおすすめします。
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楽天スーパーセールは、5と0のつく日と同様に対策すべき楽天の一大キャンペーンです。
楽天スーパーセールの対策についても知りたい方は、キャンペーンの特徴から対策まで解説している以下の記事をご確認ください。 |
メルマガやSNSで告知する
5と0のつく日の情報や限定キャンペーンの情報は、必ずメルマガやSNSでユーザーに発信するようにしましょう。
特に限定キャンペーンを実施する場合は他店舗よりもオトクにお買い物できることをアピールすることで、自店舗商品を選ぶインセンティブを与えて商品競争力を維持できます。
また限定キャンペーンを実施しない場合であっても、普段よりも高いポイント還元率でお買い物できることをお知らせすることで5と0のつく日を知らないユーザー層にお買い物のインセンティブを与えられます。
告知のタイミングとしてはキャンペーン開催前の告知が基本ですが、キャンペーン終了前のリマインドもおこなうとより効果的です。
メルマガの配信予約は早めに! |
5と0のつく日など人気タイミングのメルマガ配信枠はすぐに埋まってしまうため、できれば配信予約ができる1週間前には準備を整えておきましょう。
メルマガの配信方法や活用方法については以下の記事で解説しているため、予約配信の具体的な方法が知りたい方やメルマガ運用を検討している方はぜひあわせてご覧ください。 |
キャンペーン用のバナー・特集ページを設置する
限定キャンペーンを実施する際は、ショップページや商品ページに限定キャンペーン用のバナーや特集ページを設置することで訴求力や回遊率を高められます。
バナーを設置することでキャンペーン開催やオトク感が伝わりやすいほか、特集ページで対象商品を一覧表示することでクロスセルやアップセルを狙う効果も期待できます。
バナーや特集ページの新設には時間的なコストがかかるためリソースと相談しながらにはなりますが、限定キャンペーンの効果を最大化させたい場合に有効な戦略です。
リソースに余裕がある場合はバナー広告の活用も効果的 |
金銭的・時間的余裕がある場合は、ターゲティングディスプレイ広告などのバナー広告を打つことで更に訴求力や集客力を高められます。
ターゲティングディスプレイ広告について知りたい方は、必要なコストや具体的な設定方法・活用方法まで解説している以下の記事をご確認ください。 |
買いまわり対策として1,000円の商品を用意する
お買い物マラソンや楽天スーパーセールと重なるタイミングでの戦略としては、買いまわり対策として1,000円ちょうどの商品を用意することもおすすめです。
5と0のつく日は買いまわりで更にポイントアップを狙えるキャンペーンと併用されることが多いため、普段そこまで競争力の強くない商品であってもポイントアップのために購入してもらえる可能性があります。
このため在庫処分したい商品や安売りできる商品については、買いまわりのために買ってもらえるタイミングで1,000円商品として売り出しましょう。
また「キャンペーン用のバナー・特集ページを設置する」戦略と組み合わせることで、1,000円商品で呼び込み本命商品へと流すことも可能です。
買いまわりとは? |
買いまわりとは、ポイントアップキャンペーン中に税込み1,000円以上のお買い物をしたショップ数に応じてポイントがアップしていく仕組みのことです。 |
商品名・商品ページを調整する
限定キャンペーンを開催する際は、ほかの商品に埋もれないように商品名や商品ページを調整することも重要です。
具体的には、以下のようにオトク感が伝わるような調整をおこないましょう。
【商品名・商品ページ調整の具体例】
・商品名の頭に【今だけ○%OFF】や【送料無料】などと記載する
・商品ページに「5と0のつく日限定セール開催中!」などのセール情報を記載する
・買いまわり対策品に【1,000円ポッキリ】などと記載する
ガイドラインと戻し作業には注意! |
商品名の記載については細かい規定が設けられているため、ガイドラインに抵触しない範囲で調整するよう注意が必要です。
またキャンペーン終了後は、速やかに商品名や商品ページの戻し作業をおこなうようにしましょう。 |
広告を活用して露出を増やす
競合が多く商品名や商品ページの調整だけでは露出アップやアクセスが期待できない場合は、5と0のつく日に合わせて広告を活用することで十分な効果が得られる可能性があります。
具体的には、以下のようなプロモーション活用が有効です。
(それぞれの広告名をクリックすると、設定方法を詳しく解説したページに飛びます。)
【5と0のつく日攻略に有効な広告と活用例】
〉RPP広告
5と0のつく日のみCPCを5~10円上げる(キーワードCPCについては目安CPCまで上げる)
〉ターゲティングディスプレイ広告
キャンペーン期間を5と0のつく日に合わせて設定する
セグメント指定でイベント関心が高いユーザーを設定する
入札単価を上げる
〉楽天スーパーDEAL
掲載期間を5と0のつく日に合わせて設定する
今後につながる戦略もあわせて実施する
これまで5と0のつく日の売上アップを最大化させるための戦略を解説してきましたが、5と0のつく日は対象日の売上アップだけでなくベースアップにも活用できます。
5と0のつく日は売上アップとともにユーザーを獲得するチャンスでもあるため、以下のようなユーザー分析やリピーター化のための戦略に繋げることが重要です。
【5と0のつく日を今後につなげるための戦略】
〉訪問者・購入者情報からユーザー情報・属性を分析してターゲティングへ活用する
〉購入者へのサンキュークーポン配布やメルマガ配信によるリピーター化を図る
〉「レビューを書いて○○円OFFクーポン」を発行してレビュー獲得による商品価値向上を図る
これらの戦略をあわせて実施することで、キャンペーン時以外にも安定して売上を上げられるようになります。
ダイアモンド・プラチナ会員を意識して対策を実施する
5と0のつく日を活用した売上の安定化に関していえば、ダイアモンド・プラチナ会員をターゲットに対策を講じることもポイントです。
楽天の仕組みに慣れたダイアモンド・プラチナ会員は5と0のつく日にお買い物をすることが多く、ヘビーユーザーに選ばれる店舗になればリピーター獲得や安定した売上向上につながるためです。
特に自店舗のお客様にダイアモンド・プラチナ会員が多い場合は、5と0のつく日の対策を強化することで注目度アップなど大きな効果が期待できます。
自店舗ユーザーの会員ランク確認方法は? |
会員ランク別のユーザー割合は、「RMS>データ分析>販促効果測定>顧客分析レポート」の「楽天会員ランク」から確認できます。
購入者のダイアモンド・プラチナ会員が7割を超えているかどうかが、5と0のつく日対策によって大きな効果が期待できるかどうかの1つの目安となります。 |
新商品や既存商品のリニューアルを5と0のつく日に合わせる
新商品の発売や既存商品のリニューアルをおこなう際も、5と0のつく日に合わせるようにしましょう。
ユーザーの購買意欲が高まるタイミングで発売することで、良いスタートダッシュが切れるとともに売れる商品かどうかの見極めもできるなためです。
5と0のつく日は商品の販売力や競争力が分かりやすいため、新商品発売や既存商品のリニューアルは5と0の日に間に合うようにおこなうことをおすすめします。
5と0のつく日攻略で注意すべき3つのポイント
最後に5と0のつく日を攻略する上で注意すべきポイントとして、以下の3つを解説します。
対象外商品があることを知っておく
以下の商品は5と0のつく日によるポイントアップの対象とならないため、注意が必要です。
【5と0のつく日でポイントアップの対象とならない商品例】
〉金券類
〉予約購入品
〉定期購入品・頒布会品
〉医療目的の検査キット商品
〉在庫切れまたはキャンセルされた商品
〉購入金額が100円(税抜)に満たない商品
在庫切れに特に注意! |
5と0のつく日は対策することで売上件数が増加するため、在庫切れを起こしてしまう可能性があります。
在庫切れはその分機会損失につながってしまうため、5と0のつく日で売り出す商品は在庫を多めに用意するなど十分注意しましょう。 |
利益を確保できる範囲で対策を実施する
5と0のつく日を攻略する戦略として「限定キャンペーンの実施」や「広告の活用」などをご紹介してきましたが、あくまでも利益を確保できる範囲で戦略を立てる必要がある点は改めて意識しておきましょう。
当然のことではあるものの、初めて対策を講じる場合や複数の戦略を実施する場合は売上件数や利益、コストの計算が難しくなるため注意が必要です。
ある程度利益を犠牲にしてでも集客を狙う場合などを除き、利益計算は慎重におこなうようにしましょう。
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楽天での利益計算方法については、以下の記事でくわしく解説しています。
誰でも簡単に利益計算がおこなえる「利益計算テンプレート」もダウンロードできるため、ぜひあわせてご覧ください。 |
対策する範囲を絞りつつベースアップを狙う
5と0のつく日は開催回数の多い売上アップチャンスではあるものの、余程リソースに余裕がある場合を除き毎回全力で対策することは難しい点も知っておきましょう。
キャンペーンを意識するあまり対策に注力しすぎると、「忙しい割に利益率が低い」といった状況を招いてしまうリスクがあるためです。
こうした状況を防ぐために、割り当てるリソースと得られる効果のバランスを考えながら以下のように範囲やタイミングを絞って対策を講じるようにしましょう。
【範囲やタイミングを絞った対策の例】
・お買い物マラソンや楽天スーパーセールと重なるタイミングなど、より効果が期待できるタイミングのみ対策する
・メルマガやSNS告知など、金銭的・時間的コストが比較的かからないもののみ実施する
また「今後につながる戦略もあわせて実施する」ことで、キャンペーンに頼りきらずベースアップにつなげていくことも重要です。
5と0のつく日を攻略する10の戦略:まとめ
今回は5と0のつく日について、攻略すべき理由から具体的な10の攻略法、攻略時の注意点まで解説しました。
売上アップや顧客獲得の大きなチャンスである5と0のつく日ですが、顧客の特徴や割り当てられるリソースを考慮しながら効果的な戦略を選んで実施することが重要です。
ファイブスプリングスでは今回ご紹介した戦略の立案や代行をはじめ、分析~実行まで一貫してサポートするコンサルティングサービスをご提供しています。
「5と0のつく日を攻略して売上を伸ばしたい」「5と0のつく日に顧客を取られてしまって困っている」という方は、ぜひ一度お問い合わせページからお気軽にご相談ください。
太田 薫(おおた かおる)
株式会社ファイブスプリングス 代表取締役
元楽天ECコンサルタント、その後楽天MVP獲得店舗の統括部長。 ■無料相談■ |